古田桂子(ふるた・けいこ)|第43期・航空自衛隊

古田桂子は岐阜県出身の航空自衛官。

防衛大学校第43期の卒業で幹候89期だ。

職種は判明しないが、恐らくその配属歴から推測し、要撃管制と思われる。

また防衛大の卒業が43期であり、ストレートに入学をしていれば、昭和51年(度)の生まれにあたる。

平成29年8月(2017年8月) 第53警戒隊長兼宮古島分屯基地司令・2等空佐

前職は中部航空警戒管制団防空管制隊長であった。

先日は、海上自衛隊最北の艦隊(艇隊)基地である余市防備隊司令の三上大二(第33期)をご紹介したが、一転して今回は航空自衛隊最南の基地である宮古島分屯基地だ(2017年10月現在)。

美しいサンゴ礁と碧い海に囲まれた宮古島にあって、その高台である野原岳にレーダードームを構える基地である。

その美しい自然の中にあって、我が国の平和と安全のために日夜勤務に励むのは、若き基地司令・古田桂子(第43期)。

防衛大学校が女子の受け入れを開始したのは第40期からであり、女子4期生となる幹部だが、2017年現在でおそらく41歳になる。

ご覧の通り若く美しい、それでいて強い意志を感じさせる凛とした佇まいの基地司令である。

そして、その部隊歴は極めて充実しており、将来を嘱望されている事は明らかな2等空佐だ。

第43期の卒業年次は平成11年3月。

この年次にあるものが1選抜(1番乗り)で1等空佐に昇るのは平成30年1月であり、2等空佐が同期で一番上の階級となるが、あるいは今回の1選抜でも女子が選ばれるのか。

女性幹部が陸海空自衛隊でどの程度、将来の最高幹部ルートに乗るのかもまた、最近の人事の楽しみになっている。

古田に関しては、あるいは宮古島分屯基地司令に補職されたのが2017年8月であり、2018年1月の段階で1等空佐に昇るのは少し考えづらいが、それでもそのキャリアから考え、近い将来、高級幹部に昇ることが確実な女性である。

女性の登用と活躍という意味から、古田の異動に関しては楽しみに追っていきたい。

なお、通常余り取り上げない2等空佐の古田を今回取り上げたのは、何も若く美しい女性幹部が珍しいから、というような理由からではない。

航空自衛隊の高射部隊を預かる隊長について、過去に3等空佐までご紹介したことがあるが、そのポストがその時の安全保障環境から考え、階級に関わらず極めて重要な役割を果たしていると考えたためだ。

ちなみに3等空佐については、第1高射群第4高射隊のイケメン隊長、花田哲典(部内幹候88期)などであるが、第4高射隊は埼玉県の入間基地に所在するPAC-3(いわゆるパトリオットミサイル)の部隊であり、首都の空を北朝鮮のミサイルから防衛する部隊である。

北朝鮮の傍若無人な振る舞いが目に余る中で、首都圏に所在する高射部隊の注目度が高まっていることもあり、ご紹介させてもらった。

なお、防衛省が公式発表するのは1佐(1佐職)以上の異動に限られるので、2017年10月現在、第4高射隊の隊長は花田でないことだけは確実なのだが、花田がどこに異動になってしまったのかさっぱりわからず、記事の更新が止まってしまっている。

この点については、なぜかこの場をお借りしてお詫びしたい。

ではなぜ、今2等空佐の古田なのか。

それは古田の仕事が、この先10年、20年の、我が国の平和と安全を確実にする上での、極めて重要な仕事になる可能性があるからだ。

上記の地図でご覧頂いているのは、宮古島から、そして石垣島から尖閣諸島までの距離を表す同心円である。

ご覧頂いた通り、尖閣諸島までの距離は石垣島からおよそ155kmであり、宮古島からは190kmといったところだ。

そして2017年現在、石垣島と宮古島に建設が予定されている陸上自衛隊の新しい駐屯地に配備が予定されている、地対艦ミサイル連隊が確実に射程に治める海域でもある。

つまり、石垣島と宮古島に自衛隊の新基地が建設されると、この2つの基地が掎角の勢 (きかくのせい)を採って防衛に当たることになり、極めて盤石な防衛体制が敷かれることになる。

詳しくはこちらの記事、

【コラム】「市民団体」が陸上自衛隊の沖縄新基地に反対する本当の理由とは

で詳述しているのでそちらを参照してほしいが、要するに石垣島と宮古島への新しい駐屯地建設は、この海域の勢力を一変させる程に、インパクトがある出来事であるということだ。

ただし、この仕事は陸上自衛隊だけではできない。

なぜなら、これら基地に配備される予定の最新鋭12式地対艦ミサイルといえども、水平線の向こうにいる艦船には、単独では直接照準することができないからである。

ちなみに水平線は、海面と同じレベルに立って海を見た場合、わずか5km先である。

20m嵩上げしたレーダーを持っていても、16km程先までしか直接見通すことはできない。

ではどのように直接照準をつけ、敵性勢力の海上艦船を無力化するのか。

それは海上自衛隊や航空自衛隊の航空機から送られるレーダー情報だ。

まさに鷹の目になり、広い空海域をカバーする海・空自衛隊が保有する哨戒機やAWACS(早期警戒管制機)の真骨頂発揮である。

なお、ここから先は完全な推測であり防衛省の公式ソースなどもちろん無いが、古田にはこれら哨戒機やAWACSなどでの機上要撃管制の経験があるのではないだろうか。

なぜなら、今、宮古島に必要な航空自衛隊の幹部は、これら機上管制を知り尽くす幹部であるからだ。

先述のように、宮古島と石垣島には陸自の新しい駐屯地が建設され、そこには南西方面の勢力図を塗り替える可能性が高い地対艦ミサイル連隊と、防空任務にあたる高射特科も配置される。

そして宮古島の駐屯地はまさに2017年8月に着工したばかりであり、その時期に古田が宮古島分屯基地司令に着任した。

この人事は、陸自のミサイル部隊と航空自衛隊の要撃管制がどのように連携すれば最高の成果を出すことができるのか。

そのことを目的とした現場調整の人事であることは明らかであろう。

そのため、要撃管制が専門である古田がこのタイミングで司令になったと思われるが、さらに古田に機上要撃管制の経歴があれば、この仕事はまさに最適任であるということになる。

さすがに2等空佐については、詳細なそのキャリアが発表されていないので推測に頼るところが大きいが、恐らく間違いないのではないだろうか。

このようなことで、先述のように、この先10年、20年にわたり、古田は我が国の安全保障を左右するほどのキーパーソンになり得る2等空佐であるということになる。

地味で余り目立たない我が国最南端の基地であり、その基地を守る女性基地司令。

ただ若く美しいだけではなく、このような重責を任されたからには、その能力も相当なものであるはずだ。

近い将来1等空佐に昇り、10年後には空将補になっているかもしれない幹部である。

ぜひ、彼女の名前を覚え、その活躍に注目して欲しい。

◆古田桂子(航空自衛隊) 主要経歴

平成
11年3月 航空自衛隊入隊(第43期)
11年9月 北部航空警戒管制団
16年4月 警戒航空隊
20年4月 南西航空警戒管制隊
21年4月 幹部学校付
22年3月 航空総隊司令部
24年3月 幹部学校
26年3月 航空幕僚監部教育課
28年3月 中部航空警戒管制団防空管制隊長
29年8月 第53警戒隊長兼宮古島分屯基地司令

【注記】

このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。

主要経歴については、将補以上の階級のものにあっては防衛年鑑あるいは自衛隊年鑑も参照。

自衛官各位の敬称略。

※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的に加工して用いているものがある。

【引用元】

防衛省航空自衛隊 宮古島分屯基地公式Webサイト(顔写真及び庁舎写真)

http://www.mod.go.jp/asdf/miyako/sub1/sub1.html

http://www.mod.go.jp/asdf/miyako/