上尾秀樹(あがりお・ひでき)|第29期・陸上自衛隊

上尾秀樹は昭和38年2月28日生まれ、大分県出身の陸上自衛官。

防衛大学校第29期の卒業(管理学専攻)で幹候66期、出身職種は普通科だ。

平成29年8月(2017年8月) 防衛大学校幹事・陸将。

前職は第38代第6師団長であった。

なお、第6師団長当時の指導方針は以下の通り。

【統 率 方 針】所命必遂
【要 望 事 項】徹底せよ 改善・向上せよ

次の次、場合によっては次期陸上幕僚長の可能性もある第29期組の中で、そのトップグループを走っている上尾だ。

2017年10月現在、陸上幕僚長は山崎幸二(第27期)が務めており、その着任時期は2017年8月。

そのためその任期は、おそらく2019年夏までになると思われる。

その際には、今のところ28期組に最有力の候補者たちがひしめいているが、29期組から選ばれる可能性も0ではないだろう。

また基本的に、陸幕長の任期は2年だ。

更迭されるような事案がない場合、2年を大きく下回った任期で退役することは通常ほとんどない。

その為、何が何でも2期で1人の陸幕長しか誕生しない計算になるわけだが、陸上自衛隊の場合、山崎の前任であった岡部俊哉(第25期)が1年で事実上の更迭となった影響もあり、他の自衛隊よりも幕僚長が若い。

2017年10月現在で、海上幕僚長は村川豊(第25期)であり、航空幕僚長は杉山良行(第24期)だ。

山崎は27期であり、その退役後に28期と29期から連続して幕僚長が着任する余裕があり、その可能性も十分考えられるだろう。

その上尾が2017年10月現在で補職されているのは防衛大学校幹事。

このポストは、師団長を経験したもののうち、引き続き陸幕長コースに残るものが次に着任する役職の一つであり、その後職としてはいずれかの方面総監に着任する可能性が極めて高い。

同様の役職には、統合幕僚副長と陸上幕僚副長があり、そして恐らく2018年3月に新設される陸上自衛隊教育訓練研究本部も、同様の扱いになる可能性がある。

もっとも教育訓練研究本部は、さらに上級職扱いになり、方面総監相当職以上になる可能性もあるので、これからの運用を見極めて行きたい。

そして29期組から、これら3つのポストに補職されているのが以下の通りだ。

高田克樹(第29期)・陸上幕僚副長

本松敬史(第29期)・統合幕僚副長

上尾秀樹(第29期)・防衛大学校幹事

(肩書はいずれも2017年10月現在)

とりあえずのところでは、29期組はこの3名が最終出走馬として、陸幕長レースの決勝に残っている状況だ。

一方で29期には、他に以下のような陸将がいて、それぞれのポストで要職を務めている。

柴田昭市(第29期)・第1師団長

山内大輔(第29期)・陸上自衛隊関東補給処長

清田安志(第29期)・第6師団長

納富 中(第29期)・第9師団長

(肩書はいずれも2017年10月現在)

例えば28期組のように、第7師団長から北部方面総監に直接ジャンプアップした田浦正人(第28期)のような例もあることから、この3人がアドバンテージを取っているとは言え、まだ先のことはわからない。

方面総監級人事で、この4名の中から突然キャッチアップする者が現れる可能性も十分考えられるので、本当の”決勝戦”は方面総監ポストであると言えるだろう。

なお上尾については、師団長ポストは第6師団で経験しているが、その前職で第15旅団長を経験していることが非常に大きなアドバンテージになってくることが予想される。

第15旅団は那覇に所在する我が国最南端の師団・旅団級戦闘団であり、南西方面の防衛が我が国の最前線である2017年現在の安全保障環境において、この方面に於ける現場経験がないものは正直心許ない。

連隊長ポストや師団長ポストを、これら西部方面隊隷下で経験するエース級の高級幹部が増えて来ている昨今の情勢から考え、おそらく人事権者はこの方面での経験を重視していることは間違いないだろう。

2017年には宮古島に陸上自衛隊の新駐屯地建設工事が始まり、程なくして石垣島でも新駐屯地の建設工事が始まる。

そうなればこの方面は我が国の安全保障を担保する最重要地域になり、同地に展開する地対艦ミサイル連隊が極めて強力な抑止力になることは確実な情勢だ。

その現場において、島嶼部を周り防衛体制の在り方を肌感覚で捉え、そして曹士を指揮した第15旅団長の経験は、上尾にとっては忘れがたい現場経験の一つとなったはずだ。

ぜひその経験を活かし、恐らく後職ではいずれかの方面総監に昇ると思われるが、さらにポストを上げ、我が国の国防を支えるど真ん中で活躍されることを期待したい。

本記事は当初2017年6月22日に公開していたが、加筆修正が重なったので2017年10月29日に整理し、改めて公開した。

なお、ここから下の部分は2017年6月に公開した当時のものをそのまま残している。

◆上尾秀樹(陸上自衛隊) 主要経歴

昭和
60年3月 防衛大学校(第29期・管理)卒(横須賀)
61年3月 第17普通科連隊(山口)

平成
4年8月 幹部学校(市ヶ谷)
6年8月 富士学校普通科部(富士)
8年1月 3等陸佐
8年3月 檜町駐屯地業務隊付(檜町)
9年3月 第18普通科連隊中隊長(真駒内)
10年3月 陸上幕僚監部防衛部運用課(市ヶ谷)
11年7月 2等陸佐
12年8月 陸上幕僚監部人事部人事計画課(市ヶ谷)
13年8月 陸上幕僚監部人事部補任課(市ヶ谷)
16年1月 1等陸佐
16年3月 幹部学校(目黒)
17年3月 陸上幕僚監部監理部会計課予算班長(市ヶ谷)
19年3月 幹部学校教官(目黒)
19年8月 第44普通科連隊長(福島)
21年3月 統合幕僚監部運用部運用第2課長(市ヶ谷)
22年7月 自衛隊沖縄地方協力本部長(那覇) 陸将補
24年7月 陸上幕僚監部監理部長(市ヶ谷)
26年7月 第15旅団長(那覇)
28年7月 第6師団長(神町) 陸将
29年8月 防衛大学校幹事

【注記】

このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。

主要経歴については、将補以上の階級のものにあっては防衛年鑑あるいは自衛隊年鑑も参照。

自衛官各位の敬称略。

※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的に加工して用いているものがある。

【引用元】

防衛省陸上自衛隊 第6師団公式Webサイト(着任式写真)

http://www.mod.go.jp/gsdf/neae/6d/6dcg.html

http://www.mod.go.jp/gsdf/neae/6d/activity/h28.7_agario_dcg.html

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする