中畑康樹(なかはた・やすき)|第30期・海上自衛隊 

中畑康樹は昭和38年12月5日生まれ、愛媛県出身の海上自衛官。

防衛大学校第30期、幹候は第37期の卒業だ。

平成28年12月(2016年12月) 海上自衛隊第1術科学校長・海将補

前職は防衛監察本部監察官であった。

2018年1月現在、海上自衛隊を象徴すると言っても良い江田島にあり、広く水上艦艇に関する教育訓練を行う第1術科学校を預かる中畑だ。

防衛大学校在学中はボート部に在籍していた細マッチョであり、出身高校は愛媛県一の進学校として知られる松山東高校。

毎年多くの東大・京大など有名大学合格者を排出する名門校で、同校を卒業して防衛大学校にに進み、自衛官としての道を歩みだした。

その中畑は第30期組のスーパーエリートであり、昇任歴や補職・経歴をみても非常に充実した、まさに海上自衛隊を代表する将官の一人だ。

海上自衛隊のCS課程(指揮幕僚課程)だけでなく、米国海軍指揮幕僚課程も修了。

統幕では日米共同班の班長を務め、部隊共同運用の現場で指導力を発揮するなど、海自幹部に求められる米国海軍との意思疎通にも不安がない。

また指揮官としては、せとゆき艦長をかわきりに第4護衛隊司令、第3護衛隊群司令、練習艦隊司令官を務めるなど、部隊運用の現場でも強い指導力を発揮してきた。

中でも、中畑のキャリアでもっとも印象深いのは、やはり第4護衛隊司令時代に任命された、第3次ソマリア沖派遣海賊対処水上部隊司令官の職であろうか。

ソマリア沖派遣海賊対処水上部隊は、アフリカの東、ソマリア沖アデン湾において海賊行為を繰り返し、我が国を含む各国のシーレーンに脅威を与えている海賊を取り締まるものであり、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、オーストラリアなどと共に活動を行っているものだ。

中畑は同部隊の第3代目にあたる指揮官であり、2009年10月から2010年3月まで約半年間、「たかなみ」「はまぎり」を率い同地で指揮を執り、完璧に任務を果たした。

また中畑は、第3護衛隊群司令時代の2014年5月に行われた環太平洋合同演習(リムパック)2014では副司令官に着任。

中国が初参加となったこの演習では、23カ国から2万5000人余りの将兵、470隻の水上艦艇、6隻の潜水艦、200機余りの航空機が参加するという大規模なものになったが、ここでも副司令官の大役を見事にこなし、海軍外交の現場における存在感を確固たるものにする。

このような経歴を積み上げ、2014年からは、海上自衛隊の初級幹部を率いて世界各国を練習航海で廻る練習艦隊の司令官に着任。

豊富な国際経験と幅広い知見を活かして後進の指導・育成にあたる、まさに中畑にとって適任と言える極めて重要なポストを任されることになった。

そして2018年1月現在。

海上自衛隊を象徴する江田島において第1術科学校を預かり、更に広く、海上自衛隊の人材を育てる責任者たる学校長として、活躍をしている。

現場指揮官、中央での要職、そして教育者としても顕著な成果を挙げ、あらゆるポストで揺るぎない評価を積み上げてきた将官だ。

今後もさらに、要職を歴任していくことは確実な最高幹部の一人である。

さて30期組は、2017年夏の将官人事で最初の海将が選抜された年次にあたる。

その30期組である中畑が、海上自衛隊に入隊したのは昭和61年3月。

1等海佐に昇ったのが平成17年1月で、海将補に昇ったのが平成23年8月だったので、共に30期組の1選抜(1番乗り)のスピード出世であった。

この勢いのまま海将も1選抜かと思われたが、陸上自衛隊が4名程度、1選抜で将が選抜されるのに対し、海空は1名ないしは2名だ。

1選抜の海将はそれほどまでに狭き門であることもあり、これほど凄いキャリアを誇る中畑にして、2018年1月の段階では、海将に昇任していない。

やがて海将に昇るのは間違いなく、昇任は時間の問題であると思われるが、30期組の海将は今のところ、下記2名ということになっている。

出口佳努(第30期相当)・統合幕僚学校長(2017年8月)

湯浅秀樹(第30期)・海上自衛隊幹部学校長(2017年12月)

※肩書は2018年1月現在。( )は海将昇任時期。

なお、30期組1選抜の海将は、岡山大学を卒業し海上自衛隊に入隊した出口佳努だ。

並み居る防衛大卒業の海将補たちを抑え、一般大学卒業生でありながら1選抜で海将に昇るというのは並大抵のことではない。

そして、主として自衛隊の統合運用に関する教育を施す、我が国の安全保障を支える根幹とも言える幹部教育を担う統合幕僚学校長に着任し、その期待に応える活躍を見せてくれている。

数年後の近い将来に、海上幕僚長を担うことになる可能性がある30期組だ。

中畑を含め、この5年程度の安全保障に於ける最高意思決定を担っていく世代になる。

その活躍は、我が国の安全保障そのものであり、さらに注目をして応援していきたい。

本記事は当初2017年7月30日に公開していたが、加筆修正が重なったので2018年1月25日に整理し、改めて公開した。

◆中畑康樹(海上自衛隊) 主要経歴

昭和
61年3月 防衛大学校卒業(第30期)

平成
9年1月 3等海佐
11年3月 筑波大学大学院卒業
12年3月 海上自衛隊幹部学校指揮幕僚課程
12年7月 2等海佐
13年3月 海上幕僚監部運用課
15年3月 せとゆき艦長
16年3月 護衛艦隊司令部幕僚
17年1月 1等海佐
17年3月 海上幕僚監部防衛課(米国海軍指揮幕僚課程)
18年8月 第1護衛艦隊群司令部幕僚
19年12月 統合幕僚監部運用第1課日米共同班長
20年12月 第4護衛隊司令
21年10月 第3次ソマリア沖派遣海賊対処水上部隊司令官
22年4月 統合幕僚監部指揮通信システム部指揮通信システム運用課長
23年8月 潜水艦隊司令部幕僚長 海将補
24年12月 第3護衛隊群司令
26年12月 練習艦隊司令官
27年12月 防衛監察本部監察官
28年12月 第1術科学校長

【注記】

このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。

主要経歴については、将補以上の階級のものにあっては防衛年鑑あるいは自衛隊年鑑も参照。

自衛官各位の敬称略。

※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的に加工して用いているものがある。

【引用元】

防衛省海上自衛隊 「活動・出来事」公式Webサイト(顔写真)

http://www.mod.go.jp/msdf/sasebo/4_active/18_ts/

外務省在ペルー日本大使館 イベント情報公式Webサイト(表敬訪問写真)

http://www.pe.emb-japan.go.jp/jp/Kaijojieitai_kayao_ni_kiko.html

防衛省海上自衛隊 第3護衛隊群公式Webサイト(顔写真)

http://www.mod.go.jp/msdf/ccf3/26nygre/index.html

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