南孝宜(幹部候補生学校長・海将補)|第29期・海上自衛隊

南孝宜(みなみ・たかのぶ)は昭和37年4月生まれ、岐阜県出身の海上自衛官。

防衛大学校は第29期、幹候は第36期の卒業だ。

平成30年8月(2018年8月) 海上自衛隊幹部候補生学校長・海将補

前職は監察本部監察官であった。

(画像提供:海上自衛隊公式ツイッター

2019年2月現在、海上自衛隊幹部候補生学校長を務める南だ。

幹部候補生学校は、海上自衛隊を象徴すると言っても良い「赤レンガ」、江田島にその校舎を構え、長きに渡り我が国の平和と安全を守る多くの士官を育成し続けた。

明治26年に海軍兵学校として建設された校舎は今もその美しさを留め、多くの人を歴史のロマンと共に過去に誘う。

その伝統ある幹部候補生学校の第46代校長として、これまでに積み上げた全ての知見を後進に伝えるのが、南に託された重要な任務だ。

これほど重要なポストを任される南のことだ。

その補職はいずれも印象深いものばかりだが、敢えて上げるとすれば平成21年10月、1等海佐の時に務めた、第6護衛隊司令のポストだろうか。

南はこのポストにある時に、アフリカのソマリア沖・アデン湾における派遣海賊対処行動水上部隊第4次隊の指揮官として、現地に赴いている。

ご存知のように、アフリカ東部、アラビア半島との間に位置するバブエルマンデブ海峡(Bab-el-Mandeb Strait)は世界の物資が集中する海上の幹線航路であり、それ故に多くの海賊が「ビジネス」を展開する、危険海域である。

欧州とアジアを結ぶ海上の重要航路、スエズ運河ルートもここを通過する必要があるため、自国の戦略物資を流通させている国は非常に多い。

我が国ももちろん、その恩恵を多く享受する国の一つであり、この航路が機能不全に陥った際の国益に与える負の影響は計り知れない。

イタリアの生ハム、スペインのイベリコ豚、フランスやスペインのワイン、スイスのチーズ・・・

多くの食品の輸入が止まれば我が国の物価は計り知れないほどの打撃を受け、物価は狂乱的に高騰するだろう。

また日本からの輸出も止まれば、経済にも深刻なダメージを受けることになり、失業者が街に溢れ社会不安が高まることは疑いようがない。

現実的に、この地域において海上自衛隊が艦船を派遣せず、海賊対処活動を行わないとすれば、これほどまでに直ちに、我が国と私達の生活は立ち行かなくなる。

私たち一般国民はなんとなく、海上自衛隊が遠く離れたアフリカ沖で活動していることは知っている。

しかしそれが、自分の生活を守ることに直接繋がる重要な任務であると、想像できている人はあまり多くないのではないだろうか。

しかもこの地における海賊は、もはや民兵というレベルではないほどに対艦・対空兵器で武装し強大な火力も保有している。

文字通り命がけの、極めて厳しい任務だ。

海上自衛隊の精鋭たちは今も、この地において私たちの生活を守り、活動し続けている。

南もまた、かつてその指揮官として現地に趣き、この重要な任務を担い、そして見事に完遂して隷下部隊全員を引き連れて帰国した。

南をご紹介する機会に、海上自衛隊のこのような活躍をまずお伝えしたいと思う。

ぜひ改めて、この海上自衛隊の活動に思いを馳せ、さらに声援を送ってほしいと願っている。

ではそのような要職を歴任し、海将として活躍する南とはこれまで、どのようなキャリアを積み上げてきた幹部なのだろうか。

少し詳細に、その経歴を見ていきたい。

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