片岡義博(かたおか・よしひろ)|第31期・陸上自衛隊

片岡義博は昭和39年4月生まれ、兵庫県出身の陸上自衛官。

防衛大学校第31期の卒業で幹候68期、出身職種は野戦特科だ。

平成29年8月(2017年8月) 第35代第1特科団長兼ねて北千歳駐屯地指令・陸将補

前職は第4師団副師団長兼ねて福岡駐屯地司令であった。

なお第1特科団長としての統率方針は以下の通り。

【統率方針】

「明るく、爽やかに」

【要望事項】

「あらゆる任務に即応せよ。」

「地域と共生せよ。」

【駐屯地指令要望事項】

「明るく、爽やかに」

2018年1月現在、第1特科団長を務める片岡だ。

第1特科団は北海道の南、札幌市の50kmほど南東に位置する千歳市に所在している。

北部方面隊隷下であるが、特定の担当警備区域を持たず、北海道全体がその担当地域ということになっている。

方面隊直轄の特科兵力として唯一の団編成の規模を誇り、北部方面隊の総予備戦力として位置づけられ、あらゆる戦闘局面に投入されることが想定された編成になっているのが特徴だ。

その一方で、近年野戦特科は縮小再編の一番の槍玉に挙げられており、全国各地で火砲の削減が行われ続けている。

その内容は、主として冷戦構造下での侵攻対処を想定した火砲の兵力は最小限まで削減し、縮小再編の上で機動展開力を高めて脅威に対応しようというものだ。

第1特科団もその例外ではなく、地対艦ミサイル連隊を除きその他の火砲は原則として縮小再編の対象となってしまっている。

当面の間、野戦特科には厳しい時代が続きそうだ。

一方で地対艦ミサイル連隊は、南西方面における島嶼部防衛において、ますますその存在感を高めている。

中期防2005(中期防衛力整備計画2005年版)でこそ、その役割が軽視され予算と人員の削減対象になり、6個連隊体制が3個連隊体制まで縮小されることが決定されたものの、極めて短期間のうちに方針が180度転換。

島嶼部防衛における同部隊の有効性とコスト優位性が改めて見直され、2011年には、既に廃止されてしまった第6地対艦ミサイル連隊を除く残り5連隊の維持存続が決定。

さらに12式地対艦誘導弾の新規取得に加え、部隊増強が予算化されるなど、ムチャな予算削減が進められる陸上自衛隊において数少ない増強部隊の一つとなっている。

2018年度中には、東北方面隊隷下にある第4地対艦ミサイル連隊が西部方面隊隷下に編成替えになる予定だ。

おそらく、片岡率いる第1特科団隷下にある3個の地対艦ミサイル連隊も、近年の政治状況を考えると北部方面隊隷下から1個ないしは2個連隊が引き抜かれ、南西方面にシフトすることがあるかもしれない。

さてその野戦特科出身の片岡だが、さらにいうとその最初の補職は今で言う第2地対艦ミサイル連隊である第126特科大隊。

その後もミサイル部隊での指揮経験が厚く、地対艦ミサイルのエキスパートであると言って良いだろう。

2018年現在の安全保障環境を考えると、ますますその活躍の場が広がることが予想される幹部だ。

なお、その31期にあって、陸将補の階級に在るものは2018年1月現在で以下のようになっている。

沖邑佳彦(第31期)・陸上幕僚監部運用支援・訓練部長(2012年7月)

竹本竜司(第31期)・第11旅団長(2012年7月)

前田忠男(第31期)・陸上幕僚監部防衛部長(2012年7月)

原田智総(第31期)・第15旅団長(2012年7月)

蛭川利幸(第31期)・中部方面総監部幕僚長(2013年3月)

中野義久(第31期)・東部方面総監部幕僚長兼ねて朝霞駐屯地司令(2013年8月)

亀山慎二(第31期)・中央情報隊長(2013年12月)

小和瀬一(第31期相当)・陸上幕僚監部監察官(2014年3月)

藤岡登志樹(第31期)・陸上自衛隊富士学校副校長(2014年8月)

眞弓康次(第31期)・陸上自衛隊武器学校長兼土浦駐屯地司令(2015年2月)

片岡義博(第31期)・第1特科団長兼ねて北千歳駐屯地指令(2015年7月)

吉野俊二(第31期)・陸上自衛隊化学学校長兼大宮駐屯地司令(2015年12月)

森脇良尚(第31期)・第2師団副師団長(2016年12月)

鵜居正行(第31期)・防衛装備庁プロジェクト管理部プロジェクト管理総括官(2017年3月)

野村悟(第31期)・中央即応集団副司令官(2017年3月)

※肩書はいずれも2018年1月現在。( )は陸将補昇任時期。

31期組は、2018年夏の将官人事で最初の陸将が選抜される年次にあたる。

まずは1選抜で将補に昇った沖邑、竹本、前田、原田の4名を中心に4名前後が、31期組最初の陸将に選抜されることになるだろう。

片岡については、第1特科団長の後職では、あるいは2018年3月に新編される陸上総隊で要職に就くか、あるいは地対艦ミサイル連隊の拡充が見込まれる西部方面隊において、要職に就くことになるのではないだろうか。

いずれにせよ、2018年現在の安全保障環境において、その知見と存在感にますます注目が集まる片岡だ。

その活躍からは目が離せず、注目をして応援していきたい。

本記事は当初2017年8月14日に公開していたが、加筆修正が重なったので2018年1月21日に整理し、改めて公開した。

◆片岡義博(陸上自衛隊) 主要経歴

昭和
62年3月 防衛大学校卒業(第31期)
63年3月 第126特科大隊

(補職年月日不明)
第2地対艦ミサイル連隊
富士学校特科部
陸上幕僚監部防衛部
第1特科群第129大隊長
内閣官房副長官捕付
陸上幕僚監部装備部

平成
10年1月 3等陸佐
13年7月 2等陸佐
18年1月 1等陸佐
18年3月 幹部学校付
19年3月 陸上幕僚監部教育訓練部教育訓練計画課制度班長
21年7月 第4特科連隊長兼久留米駐屯地司令
23年12月 第9師団幕僚長
25年12月 東北方面総監部防衛部長
27年8月 第4師団副師団長兼福岡駐屯地司令 陸将補
29年8月 第1特科団長兼ねて北千歳駐屯地指令

【注記】

このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。

主要経歴については、将補以上の階級のものにあっては防衛年鑑あるいは自衛隊年鑑も参照。

自衛官各位の敬称略。

※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的に加工して用いているものがある。

【引用元】

防衛省陸上自衛隊 第1特科団公式Webサイト(顔写真及び着任式)

http://www.mod.go.jp/gsdf/nae/1ab/butaityou/butaityou.html

http://www.mod.go.jp/gsdf/nae/1ab/topic/topiccontent/topicformat29026danntyou/topicformat.html

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