野澤真(のざわ・しん)|第30期・陸上自衛隊

野沢真は昭和38年1月23日生まれ、埼玉県出身の陸上自衛官。

防衛大学校第30期(国際)の卒業で幹候67期、出身職種は野戦特科だ。

平成29年8月(2017年8月) 第38代第2師団長・陸将

前職は陸上幕僚監部装備計画部長であった。

30期組のトップエリートの一人である野澤だ。

2018年1月現在、北海道の道北を担当地域とする第2師団を預かる陸将である。

第2師団は冷戦時代、対ソ連戦争の最前線と位置づけられていた部隊であり、その曹士は極めて精強であることで知られる。

また、その装備も充実しており、師団長や連隊長クラスはもちろん、あらゆる階層でエース級の幹部が投じられてきた部隊でもあり、冷戦体制が崩壊した現在でも、その精強さはいささかも変わらない。

その精鋭を率いる野澤が陸上自衛隊に入隊したのが昭和61年3月。

1等陸佐に昇ったのが平成17年1月で、陸将補に昇ったのが23年8月、陸将に昇ったのが29年8月。

その全ての階級で30期組1選抜(1番乗り)※1を果たしており、極めて近い将来、2021年~2023年頃にかけての、陸上幕僚長候補の一人となっている。

厳しい防衛予算編成の中、部隊削減の対象にまともになってしまっている野戦特科出身の陸将だが、野戦特科は近代以降の陸戦において、戦闘の帰趨を決すると言っても良い重要な職種だ。

全国に存在する連隊級の野戦特科は次々に縮小され、統合の上で方面隊の直下になるという再編が進んでいる状況だが、今の時代、野戦特科部隊に求められる要求水準は極めて高い。

すなわち、装備・数が削減されても、コンパクト化された部隊で機動力を上げ、あらゆる事態に即応できる展開力を高め、初動における戦闘能力はむしろ向上させろというもの。

こんな無茶な要求を満たし、より精強な野戦特科部隊を育成すること。

それは、野戦特科出身の最高幹部である野澤に期待されている大きな役割の一つであり、変革期にある中で、果たさなければならない大きな使命だといえるだろう。

※1

厳密に言うと、30期組の1選抜陸将人事は2017年8月1日と8月8日の2回に分けて発令されており、野澤は8月8日組で陸将に昇っている。

さて、その30期組のエースである野澤だが、同期のライバルの状況はどうなっているのか。

2018年1月現在で陸将の階級にあるものをみてみると、以下のようになっている。

髙田祐一(第30期)・第4師団長(普通科出身・2017年8月)

野澤真(第30期)・第2師団長(野戦特科出身・2017年8月)

小野塚貴之(第30期)・第7師団長(施設課出身・2017年8月)

吉田圭秀(第30期相当)・第8師団長(普通科出身・2017年8月)

田中重伸(第30期)・第3師団長(航空科出身・2017年12月)

※肩書はいずれも2018年1月現在。( )は陸将昇任時期。

この中で、”先任陸将”といっても良いだろうか、2017年8月1日に一人だけ、30期組で最初に陸将に昇ったのは髙田1名のみで、野澤、小野塚、吉田の3名が8月8日付けで続く。

そして航空畑の田中が、同年冬の将官人事で陸将に昇り、先行する4名を追う形だ。

30期組の陸上幕僚長レースは、この5名に絞られたと言って良いだろう。

機甲科出身の候補者がいないという意味では寂しさを感じなくもないが、いずれ劣らぬ極めて充実したキャリアの持ち主ばかりであり、非常に楽しみな年次でもある。

中でも野澤は、装備・人員ともに大幅な削減が続く野戦特科を、そのような状況でありながらも精強さを維持しながらどのように、新たな時代の防衛体制の中で存在感を高めていくのか。

その手腕と力量は要注目であり、やがて陸上幕僚副長や防衛大学校幹事、あるいは陸上総隊の要職に就くなど、要職を歴任していく中での活躍に期待が高まる。

この年次が、この先5年間の国防の最高意思決定を下していく世代になる。

ぜひ、これまで以上に注目し、そして応援して欲しい。

本記事は当初2017年8月14日に公開していたが、加筆修正が重なったので2018年1月29日に整理し、改めて公開した。

◆野澤真(陸上自衛隊) 主要経歴

昭和
61年3月 陸上自衛隊入隊
62年3月 第10特科連隊(愛知県)

平成
5年 月 幹部学校(指揮幕僚課程)(東京都)
7年 月 防衛局調査第1課(外務省アジア局出向)(東京都)
9年1月 3等陸佐
9年 月 陸上幕僚監部人事部補任課(東京都)
12年7月 2等陸佐
12年 月 陸上自衛隊中央資料隊付(東京都)
13年 月 陸上幕僚監部防衛部防衛課(東京都)
17年1月 1等陸佐
17年4月 陸上幕僚監部人事部補任課(東京都)
18年8月 陸上幕僚監部教育訓練部教育訓練計画課企画班長(東京都)
20年8月 第6特科連隊長(福島県)
21年12月 陸上幕僚監部人事部補任課長(東京都)
23年8月 陸将補
24年3月 西部方面総監部幕僚副長(熊本県)
25年8月 陸上自衛隊研究本部総合研究部長(東京都)
27年3月 陸上幕僚監部装備部長(東京都)
27年10月 陸上幕僚監部装備計画部長(東京都)
29年8月 第2師団長(北海道) 陸将

【注記】

このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。

主要経歴については、将補以上の階級のものにあっては防衛年鑑あるいは自衛隊年鑑も参照。

自衛官各位の敬称略。

※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的に加工して用いているものがある。

【引用元】

防衛省陸上自衛隊 第2師団公式Webサイト(着任式画像)

http://www.mod.go.jp/gsdf/nae/2d/38dcg/top.html

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