小林弘樹(こばやし・ひろき)|第34期・陸上自衛隊

小林弘樹は昭和41年9月生まれ、静岡県出身の陸上自衛官。

防衛大学校第34期の卒業で幹候71期、出身職種は施設だ。

平成29年7月(2017年7月) 東部方面総監部幕僚副長・陸将補

前職は第4施設団長兼ねて大久保駐屯地司令であった。

なお、第4施設団長であった時の指導方針は以下の通り。

【統率方針】

任務完遂

【要望事項】

基本・基礎の再徹底

実行の監督

【駐屯地司令要望事項】

調和

第34期の絶対エースの一人である小林だ。

2018年2月現在で東部方面総監部幕僚副長を務めており、これが陸将補として2つ目の補職となる。

その小林の前職は、「スーパーエリートの指定席」である第4施設団長。

近年、同期の1選抜将補が着任することはもちろん、近い将来の陸上幕僚長候補の一人が陸将補時代に通過することが多い、極めて重要なポストだ。

とは言え実は、かつてこのポストを通過したものから陸上幕僚長まで昇り詰めたものはわずかに1名。

そして、その1名が2018年2月現在で陸幕長を務めている山崎幸二(第27期)だ。

小林が第30代の第4施設団長であったのに対し、山崎は第26代の施設団長。

そして山崎以降、同期の1選抜もしくはそれに準じるエリートたちの指定席となっている。

なお参考までに、26代以降の団長は以下の通りだ。

第26代 山崎幸二(第27期)・陸上幕僚長

第27代 岩谷要(第28期)・研究本部長

第28代 小野塚貴之(第30期)・第7師団長

第29代 髙田祐一(第30期)・第4師団長

第30代 小林弘樹(第34期)・東部方面総監部幕僚副長

※肩書はいずれも、2018年2月現在。

実に、錚々たる面々だ。

第27代の岩谷こそ28期の1選抜ではないが、2018年3月に新たに発足する陸上自衛隊教育訓練研究本部の初代本部長に補職される可能性が高く、陸自の中枢を担う最高幹部であることに変わりはない。

小林もまた、将来を嘱望されている最高幹部の一人であることは間違いのない幹部であると言えるだろう。

なお余談だが、その第4施設団は京都府宇治市の大久保駐屯地に所在する。

関西では相当珍しく、急行も停まる主要駅である近鉄電車大久保駅の目の前にあり、改札口から基地正門までは徒歩数分程度の、極めて交通の便が良い恵まれた場所にある。

きれいに整備された駐屯地周辺は、周辺住民の通勤・通学で駅に向かう際、必ず通る場所になっており、フェンスの内側でランニングやトレーニングを行う自衛隊員の姿を見かけることも多い。

伝統的にリベラルの色が強く、自衛隊に対し理不尽な「要求」をする政治勢力が力を持つ関西において、大久保駐屯地の自然な存在感は際立っている。

お隣の奈良などは、日本で唯一陸上自衛隊の駐屯地が存在しないばかりか、自衛隊全体でも、航空自衛隊幹部候補生学校があるのみになっていることから考えると、非常に対照的だ。

なおその奈良でも、近年ようやく陸自の新駐屯地を作ろうという動きが具体化してきた。

しかしながら、一部の政治勢力が時代錯誤な主張でこれに反対をしていることから、その進捗状況は遅々として進まない。

そのため、奈良県では災害が発生すると、第4施設団を始めとした他府県に所在する自衛隊に対し救援を求め、現に第4施設団も、奈良に災派(災害派遣)で出動を繰り返している。

自衛隊は嫌いだ、奈良には来るな、という主張をする一方で、災害の際には助けろという身勝手な主張が理解を得られるのか。

その身勝手な主張こそが、そういった政治勢力の退潮に拍車をかけていることに、おそらく当人たちは全く気づくことはないのだろう。

さて次に、その小林と第34期の動向についても見てみたい。

小林が陸上自衛隊に入隊したのは平成2年3月。

1等陸佐に昇ったのが平成21年1月、陸将補に昇ったのが27年8月なので、共に34期の1選抜(1番乗り)となるスピード出世だ。

陸上自衛隊では、陸将補に1選抜で昇ることは、そのまま同期の陸上幕僚長候補になることを意味するため、近い将来において陸上幕僚長に昇る可能性がある、スーパーエリートの一人ということになる。

なお34期は、2015年夏の将官人事で最初の陸将補が選ばれたばかりであり、まだ陸将に昇る年次に達していない。

そして2018年2月現在で、34期で陸将補にあるものは以下の通りだ。

荒井正芳(第34期)・研究本部総合研究部長 2015年8月

柿野正和(第34期)・陸上幕僚監部監理部長 2015年8月

小林弘樹(第34期)・東部方面総監部幕僚副長 2015年8月

橋爪良友(第34期)・中央即応集団副司令官 2015年8月

佐藤真(第34期)・防衛監察本部監察官 2016年3月

鳥海誠司(第34期)・第6師団副師団長 2016年7月

松永康則(第34期)・陸上自衛隊幹部学校副校長 2017年3月

大場剛(第34期)・第4師団副師団長 2017年8月

※肩書はいずれも2018年2月現在。末尾数字は陸将補昇任時期。

上記のように、まずは荒井、柿野、小林、橋爪の4名が第34期組の陸幕長候補レースで頭一つ抜けた形だ。

34期組はこの4名を中心にして最高幹部人事が進み、陸将候補の選抜がなされることになるだろう。

この先10年、2020年代後半にかけて、我が国の安全保障を背負い、国防に関する意思決定を担っていくことになる第34期だ。

小林を始めその動向からは目が離せず、今後とも注目していきたい。

本記事は当初2017年8月30日に公開していたが、加筆修正が重なったので2018年2月13日に整理し、改めて公開した。

◆小林弘樹(陸上自衛隊) 主要経歴

平成
2年3月 陸上自衛隊入隊(第34期)
13年1月 3等陸佐
16年7月 2等陸佐
21年1月 1等陸佐
21年3月 中央情報隊付
22年7月 陸上幕僚監部装備計画課後方計画班長
24年8月 第5施設群長
25年8月 陸上幕僚監部補任課長
27年8月 第4施設団長兼ねて大久保駐屯地司令 陸将補
29年7月 東部方面総監部幕僚副長

【注記】

このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。

主要経歴については、将補以上の階級のものにあっては防衛年鑑あるいは自衛隊年鑑も参照。

自衛官各位の敬称略。

※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的に加工して用いているものがある。

【引用元】

防衛省陸上自衛隊 第4施設団公式Webサイト(顔写真など)

http://www.mod.go.jp/gsdf/mae/4eb/4ebhp/yamashiro.html

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コメント

  1. 関西人 より:

    「自衛隊は奈良には来るな」などという言葉は聞いたことがありませんし、奈良県全体が自衛隊を拒否しているかのように書かれると悲しい思いになります。
    おそらく自衛隊を違憲とする政党が念頭にあるのでしょうが、それは奈良県特有のものではありません。
    奈良県に陸自の駐屯地が無いことについても、地理的な理由(海に面していない内陸県であること)だろうと思います。奈良県や県民が自衛隊を拒否しているというご指摘は当たりません。