久保勝裕|第38期・陸上自衛隊

久保勝裕は兵庫県出身の陸上自衛官。

防衛大学校第38期の卒業で、卒業以来の職種は特科(高射特科)。

平成28年8月(2016年8月) 第15高射特科連隊長兼ねて八重瀬分屯地司令・1等陸佐

前職は陸上幕僚監部人事部募集援護課総括班長であった。

なお、第15高射特科連隊長としての指導方針は以下の通り。

【統率方針】

所名完遂

2017年8月現在、久保が補職されているのは第15高射特科連隊長。

陸上自衛隊の高射特科は、一義的には「対空戦闘部隊として侵攻する航空機を要撃する」と、防衛省の公式Webサイトにも記載があるように、我が国に飛来する敵性国家の航空機を地対空ミサイルで要撃することが大きな任務だ。

先の大戦の概念で言えば、「対空砲火」の概念に近いが、先の大戦では無誘導で為されていたこれら防空戦闘も、陸上自衛隊ではもちろん、誘導兵器による精密な迎撃を行い、我が国の防空の要として空の安全を守る。

なお従来、陸上自衛隊の高射特科部隊が運用する短SAM(81式短距離地対空誘導弾)では、巡航ミサイルや空対地ミサイルの迎撃は困難とされていたことから、与えられた任務は主に航空機の要撃であった時代が長く続く。

その一方で、中SAM(03式中距離地対空誘導弾)や11式短SAM(11式短距離地対空誘導弾)では巡航ミサイルの迎撃、とりわけ低高度での巡航ミサイルの迎撃能力と併せ、高速で飛来する空対地ミサイルへの対処能力を確保したとされており、飛躍的な防空能力の向上を得ている。

なおこの場合、具体的な運用で想定される局面はあくまでも巡航ミサイルや空対地ミサイルへの対応になるので、弾道ミサイルを迎撃することは想定されていない。

違いがわかりにくいかもしれないが、例えば北朝鮮から我が国に向けて発射されたミサイルに最初に対処するのは海上自衛隊の護衛艦。

特に、舞鶴地方隊を中心に配備され日本海に展開しているイージス艦がこれを補足し必要に応じ迎撃することになっている。

もしこの段階で撃ち漏らすミサイルが出てきた場合、次に対処するのは航空自衛隊のペイトリオットミサイル(パトリオットミサイル)を運用する高射部隊だ。

飽和攻撃を仕掛けられた場合には、航空自衛隊の高射部隊が我が国に飛来するミサイルの対処にあたり、海自が撃ち漏らしたミサイルを始末する。

陸自の高射特科はこのような弾道ミサイルの迎撃には加わらず、航空自衛隊の高射特科が最後の砦として機能する。

一方で陸自の高射特科は、敵性国家の攻撃機から発射された空対地ミサイルや、艦船から発射された巡航ミサイルを迎撃する能力を持つ。

その為、現在の仮想敵は事実上中国であり、南西方面を中心にその充実が図られている。

さてそのような中で、久保が連隊長を務める第15高射特科連隊が所在するのは沖縄本島の南部、八重瀬だ。

那覇市の南東に位置し、ひめゆりの塔からもほど近い場所に駐屯地があることからもわかるように沖縄の要所にあり、南西方面における中国軍の傍若無人な振る舞いに対し、空に向けてその磨き抜かれた防空能力を展開し、我が国の平和と安全を守っている。

なお近年、航空自衛隊はF-15戦闘機の南西シフトを進め、主力部隊は南西航空方面隊に集中させて運用を開始している。

この際、2017年に南西航空混成団を方面隊に格上げしたように、戦力の南西シフトは顕著だ。

海上自衛隊に於いても、第1輸送隊を掃海隊群隷下に組み込み、離島奪還作戦を強く意識した部隊展開を進め、実際にその為の訓練を繰り返している。

そして陸上自衛隊だ。

2018年3月には陸上総隊が新設され、より機動的で速やかな危機への対処能力を身につけることが予定されている他、西部方面普通科連隊は中国軍の尖閣諸島への上陸・占領に際し、速やかにこれを奪還するための水陸両用部隊の育成を急いでいる。

そのような中で、沖縄に所在する陸自の高射特科が果すべき役割は極めて重要だ。

もしこのような離島での危機が現実に勃発した場合、最前線での戦闘はもとより、中国軍は日本の主力部隊と米軍の来援部隊を阻止することを1番に考える。

つまり、沖縄本島やその他の沖縄離島に展開する陸上自衛隊の部隊とその基地、アメリカ海兵隊の拠点を無力化し、最前線部隊を孤立させこれを殲滅、尖閣始め南西方面の離島に上陸しその占領を既成事実化するだろう。

このような場合、飛来する航空機や空対地ミサイル、巡航ミサイルに有効に対処できるのは一義的には陸自の高射特科であり、久保が率いる第15高射特科連隊ということになる。

もし久保の部隊が十分な働きをせず、敵の巡航ミサイルを撃たれ続けるようなことがあれば、我が国の南西方面における拠点は直ちに無力化され、全く戦闘にならない。

場合によっては空自南西航空方面隊のF-15戦闘機が空に上ることもできず、海自の艦船も洋上で孤立化し、次々に撃破されることにもなり兼ねないだろう。

そのような意味において、第15高射特科連隊のいる場所は正に国防の最前線だ。

北朝鮮の無謀な振る舞いで海自のイージス艦と空自の高射部隊に注目が集まるが、率直に言って北朝鮮に我が国へのミサイル攻撃を行えるような度量はない。

というよりも、そんなことをしても我が国の領土を取れるわけでもなく、なんらメリットがない上に、自国滅亡の引き金を引くだけの行為になるだろう。

それに対して、中国軍の振る舞いは直接的な侵略行為であり、我が国の離島とその周辺に存在する天然資源、自然、文化、その全てを奪い取ろうとする行為だ。

危機の度合いが段違いであり、本当の危機はこちらの方に存在しているとすら言える。

このような環境の中で、第15高射特科連隊を任されている久保の任務は極めて重要であり、国民の期待は大きい。

八重瀬分屯地という所在名からして辺鄙な田舎の基地であるイメージしか無いかもしれないが(八重瀬分屯地は確かにのどかな場所にあるが・・・)、基地の規模とその任務の重要性には特段の関係がないと考えて欲しい。

実際に、久保の前任で連隊長を務めていた安孫子一(第36期)は後職で京都地方協力本部という要職に、2代前の連隊長である藤田英俊(第31期)は東部方面総監部情報部長という要職にそれぞれ栄転している。

38期と言えば、おそらく久保は昭和46年(度)の生まれで、この記事をポストしている時では40代半ばの若い指揮官ということになるが、その若い指揮官に、我が国の安全保障にかかる非常に大きな役割が託されてる。

さらに訓練を重ね、国民の期待に応えるべく活躍されることを期待したい。

◆久保勝裕(陸上自衛隊) 主要経歴

平成
6年3月 防衛大学校卒(第38期)

第8高射特科群(兵庫県)
調査学校付(東京都)
第10高射特科大隊(愛知県)
幹部学校付指揮幕僚課程(東京都)
自衛隊愛知地方協力本部(愛知県)
陸上幕僚監部人事部(東京都)
第1高射特科大隊長(静岡県)
陸上幕僚長付副官(東京都)
幹部学校付防衛研究所一般課程(東京都)
陸上幕僚監部人事部募集援護課総括班長(東京都)
第15高射特科連隊長兼ねて八重瀬分屯地司令(沖縄・八重瀬)

◆姓名判断

強い意志と行動力を持ち、決められた仕事よりも創意工夫が求められる仕事で力を発揮する相。

また、人の下でおとなしくサラリーマンをしていることがいろいろな意味で向かないので、独立し経営者になる人物も多い。

部下思いで、損得を考えずその面倒を見ることから、晩年にかけてそれが大きな財産となり良い意味で還ってくる。

【注記】

このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。

自衛官各位の敬称略。

※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的とし、軽量化処理やオリジナルからトリミングし切り取って用いているものがある。

【引用元】

防衛省陸上自衛隊 第15高射特科連隊公式Webサイト(顔写真)

http://www.mod.go.jp/gsdf/wae/15b/15b/images/15aarhpbugai/commander.html

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