眞鍋浩司(まなべ・こうじ)|第28期・海上自衛隊

眞鍋浩司は昭和36年11月生まれ、神奈川県出身の海上自衛官。

防衛大学校は第28期、幹候は35期の卒業だ。

平成29年12月(2017年12月) 自衛艦隊司令部勤務・海将補

前職は練習艦隊司令官であった。

2018年2月現在、自衛艦隊司令部勤務の眞鍋だ。

2017年12月まで練習艦隊司令官を務めた海将補であり、若き初級幹部を引き連れた世界1周航海から帰国。

練習艦隊司令官は、練習航海を終えたタイミングに1年間で交代するポストなので、予定通り12月で異動になって現職にある形だ。

ある意味で海上自衛隊の華とも言える、非常に注目度の高いポストでもある。

それもそのはずであり、練習航海は海上自衛隊幹部候補生学校を卒業した候補生たちが3等海尉に昇任したその足で練習艦に乗り込み、長い練習航海の旅に出るイベントだからだ。

そして初級幹部として世界各国を周り、実技研修を兼ねて航海を重ね、寄港地の国では各種親善交流も行う。

1957年から行われている教育行事なので、当然現役の海自幹部たちもいつか、このようにして幹部候補生学校を巣立っていった。

そしてその時と同じように、幹部候補生学校長が桟橋に立ち、帽振れで新任3尉を見送る。

眞鍋自身も、20数年前に見た光景だろう。

今度はその航海を預かる司令官として初級幹部を率い、世界を廻ることになった経験は、きっと長かった自衛官生活の中でも、特別な思い出となった任務だったのではないだろうか。

さて、練習艦隊の司令官は初級幹部を最初に現場で育てる責任者であり、極めて重要なポストだが、それほどの要職を任された眞鍋である。

そのキャリアは極めて充実しており、水上艦艇指揮官として多くの重要なポストを歴任してきた。

中でももっとも印象深いのは、やはり平成26年12月から指揮を執った、第3護衛隊群司令としての活躍だろうか。

護衛隊群司令は、平時において実戦部隊を実際に預かり運用を行うだけでなく、様々なシーンで「軍人外交」の担い手となり、その行動や存在そのものが政治的メッセージとなる。

リムパック2016における出来事をひとつ、例に挙げたい。

この多国間演習において、海上自衛隊の指揮官として参加したのは真鍋。

そして真鍋は、演習全体の副司令官も務めていた。

騒動を起こしたのは、やはりというべきだろうか中国海軍の司令官だ。

軍人外交の場でもあるリムパックであるにも関わらず、中国人司令官はある日、海上自衛隊の幹部のみを自国の艦船に招かずレセプションを開催しようとした。

当然のことながらこの非礼に対し、米太平洋艦隊司令官スコット・スイフト大将は中国人司令官を強くたしなめ、再考を促す。

その結果、中国海軍は海上自衛隊の幹部も含めレセプションに招くことを承諾したのだが、眞鍋はこの際、ただ淡々と、笑顔で招待に応じ中国艦に足を運んだ。

結果としてこの出来事では、中国海軍は極めて大人げない非礼な振舞いで国際的な評価を下げ、海上自衛隊は冷静で紳士な振る舞いで評価を上げることになったが、これもまた海自の最高幹部が自然に身につけている立ち居振る舞いなのだろう。

逆に言うと、そのように高いレベルで自分だけでなく、周囲の空気も治めることができる者だけが、海自の最高幹部に昇れるということだ。

隣国の最高幹部が「この程度」であることと対照的であり、海上自衛隊の精強さを改めて頼もしく思う。

なおこの一連の騒動を報じたのは当時、産経新聞だけであったかと記憶している。

左派系メディアは、このような報道姿勢こそ新聞不振の根本的な理由であることを、もう少し深刻に捉えるべきではないだろうか。

一方でその眞鍋も、防衛大学校28期組の卒業なので、そろそろ退役が見え始めた年次ということになる。

そして28期組からは、既に海将に昇った者もあり、同期の海上幕僚長候補レースには決着がついている形だ。

なお2018年2月現在、28期組で海将にある幹部は、以下のようになっている。

山村浩(第28期)・海上幕僚副長(2015年8月)

菊地聡(第28期)・佐世保地方総監(2015年12月)

佐藤直人(第28期)・防衛装備庁長官官房装備官(2016年12月)

高島辰彦(第28期相当)・潜水艦隊司令官(2017年12月)

※肩書はいずれも2018年2月現在。( )は海将昇任時期。

28期組の中から海上幕僚長が選抜されることがあれば、おそらくその最有力候補は山村になり、あるいは菊地もその候補者として挙がっていくことになるだろう。

次の海上幕僚長人事はおそらく2018年12月。

この時はほぼ間違いなく、山下万喜(第27期)が第34代海上幕僚長に昇ると見ているので、28期組が海幕長に昇ることがあるのであれば、その次と言うことになりそうだ。

眞鍋については、その豊富な経験と余人を持って代えがたい高い見識を活かし、後数年、後進育成に大いに手腕を発揮してくれることだろう。

その活躍には最後まで注目し、そして応援していきたい。

本記事は当初2017年9月8日に公開していたが、加筆修正が重なったので2018年2月19日に整理し、改めて公開した。

◆眞鍋浩司(海上自衛隊) 主要経歴

昭和
59年3月 海上自衛隊入隊(第28期)

平成
7年1月 3等海佐
10年7月 2等海佐
10年12月 海上幕僚監部人事計画課
11年3月 せとぎり砲雷長兼副長
12年9月 練習艦隊幕僚
13年10月 かしま副長
14年9月 まつゆき艦長
16年1月 1等海佐
16年8月 第1護衛艦隊群幕僚
18年8月 海上幕僚監部人事計画課制度班長兼要員班長
19年7月 海上幕僚監部人事計画課人事調整官兼企画班長
20年8月 第3護衛隊司令
21年10月 統合幕僚監部運用1課運用調整官
23年8月 佐世保地方総監部防衛部長
25年3月 自衛艦隊作戦主任幕僚
26年12月 第3護衛隊群司令 海将補
28年12月 練習艦隊司令官
29年12月 自衛艦隊司令部勤務

【注記】

このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。

主要経歴については、将補以上の階級のものにあっては防衛年鑑あるいは自衛隊年鑑も参照。

自衛官各位の敬称略。

※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的に加工して用いているものがある。

【引用元】

防衛省海上自衛隊 余市防備隊公式Webサイト(セレモニー写真)

http://www.mod.go.jp/msdf/operation/training/kinkai/2017/

防衛省海上自衛隊 海上自衛隊の活動公式Webサイト(セレモニー写真)

http://www.mod.go.jp/msdf/oominato/butai/yoichi/k290412.html

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