北村靖二(きたむら・せいじ)|第33期相当・航空自衛隊

北村靖二は昭和41年4月26日生まれ、埼玉県入間市出身の航空自衛官。

順天堂大学体育学部を平成元年3月に卒業し航空自衛隊に入隊しているので、第33期相当で79幹候と言うことになる。

職種は飛行でC-1、C-130H、U-4のベテランパイロットだ。

平成28年12月(2016年12月) 第3輸送航空隊司令兼美保基地司令・1等空佐

前職は航空自衛隊幹部学校計画課勤務であった。

なお、第3輸送航空隊司令兼美保基地司令としての指導方針は以下の通り。

【指導方針】

不断前進

トレイルランやゴルフに加え、50歳を過ぎた今もトライアスロンに出場するなど、体を鍛える為に多趣味な一面も持つ北村。

そのキャリアは非常に充実したものであり、一般大学卒業ながら1等空佐に昇ったのは平成20年の7月。

平成元年3月の入隊なので、同期1選抜に半年遅れでの出世となるなど、早くから活躍し実績を積んできた。

平成29年(2017年)9月現在で1等空佐・第3輸送航空隊司令兼美保基地司令のポストにあるが、既に9年間を1等空佐で過ごしていることもあり、恐らく2017年12月の定時異動で空将補に昇進し、第1輸送航空隊司令や第1航空団司令といったポストに栄転になるものと予想している。

海外経験も豊富な北村だが、その中でも特に目立つキャリアは、やはり平成20年8月~12月まで派遣された第16期イラク復興支援派遣輸送航空隊の司令ポストであろう。

イラク復興支援派遣輸送航空隊はイラク戦争の後、C-130輸送機を使いイラク国内の主要都市とクウェートを結ぶ定期貨物便を運行する業務を航空自衛隊が担ったものであり、その輸送実績は5年間で800回以上に及ぶ。

戦争で破壊された国土を復興し、イラクに平和をもたらす中で非常に大きな役割を果たし、また北村にとっても1等空佐に昇進後僅か1ヶ月後で、初めての大仕事であったことから恐らくいつまでも忘れ得ぬ任務となっているのではないだろうか。

なおこのイラク復興支援派遣輸送航空隊は北村が最後の司令となり、撤収業務を完璧にこなし、1名残らず全ての隊員を日本に送り届けることに成功している。

豊富な海外経験と5000時間を越えるパイロット経験、米アーカンソー州所在の米空軍第463航空輸送群第50飛行隊への幹部研修など様々なキャリアを積み、2017年現在で北村は、航空支援集団隷下である第3輸送航空隊で指揮を執る。

第3輸送航空隊はC-1・C-2輸送機を用いて通常の輸送任務を行う他、第1空挺団の空挺降下支援任務も執り行う。

その第3輸送航空隊が所在するのは隠岐の島の南方、鳥取県境港の日本海側であり、朝鮮半島で有事が起きた際には、最前線の基地になりうるロケーションにあたる。

おそらく朝鮮半島有事に際し、日本が何らかの後方支援業務を行うことになれば、この美保空港がその拠点ともなりうる基地になるだろう。

それためであろうか、第3輸送航空隊は、川崎重工が開発し配備が始まったばかりの最新型国産輸送機であるC-2輸送機が一番に配備された基地の一つとなっている。

2017年3月に就役のセレモニーが執り行われ直ちに試験運行が開始となったが、2017年9月現在では本格運用が始まったばかりだ。

その基本性能はC-1輸送機はもちろん、C-130H輸送機も大きく凌駕しており、大容量で長大な距離を飛ぶことが可能になっている。

まさに航空自衛隊にとっての切り札とも言える桁違いの輸送能力を誇る機体であり、自衛隊内外からC-2輸送機に注がれる視線は熱い。

しかしながら、そのようなC-2輸送機のデビューに水を差す事件があったのもまた残念ながら事実だ。

それは、試験運行中であった同機が2017年6月20日、美保空港において滑走路に進入しようとした際にコントロールもブレーキも効かなくなり、そのまま草地に突っ込んでしまい停止したというもの。

原因はパイロットの初動操作ミスであると結論付けられたが、期待が大きかった輸送機のデビュー戦としてはなんともかっこ悪いことになってしまったかもしれない。

とはいえ機種転換訓練はパイロットにとって過酷なものであろう。

地元自治体との協定で暫くの間試験運行が停止してしまう大失敗となってしまったが、パイロットにはこの経験を糧にして、さらに職務に邁進し、組織にこの借りを返してほしいと願う。

また北村は、そのC-2輸送機と入れ替わりの形となるYS-11のラストフライトを見守り、最後のお役目を見届ける大役もこなした。

2017年5月28日、美保基地航空祭2017においてのことであったが、戦後の日本が産んだ国産航空機の最後のフライトだ。

空に生きてきた北村も感慨深く、空を見上げていたのではないだろうか。

そんな北村を含む33期組も、将補に昇り将来の航空幕僚長候補と呼び声が掛かる者も出始めてきた頃合いだ。

恐らく北村自身も近いうちに空将補に昇り、ますます重い責任を背負って後進の指導・育成にあたり、我が国の国防に中心となって貢献していってくれるだろう。

その活躍を楽しみに、注目して追っていきたい。

◆北村靖二(航空自衛隊) 主要経歴

平成
元年3月 幹部候補生学校(奈良)
2年2月 航空教育集団司令部付(浜松)
4年4月 第402飛行隊(入間)
8年3月 幹部候補生学校(奈良)
10年3月 第402飛行隊(入間)
12年1月 3等空佐
12年4月 第2輸送航空隊防衛部運用班長(入間)
13年6月 第1輸送航空隊第401飛行隊(小牧)
14年10月 第1輸送航空隊付(米空軍第463航空輸送群第50飛行隊・アーカンソー州)
15年7月 2等空佐
17年5月 航空幕僚監部防衛部運用課輸送室(市ヶ谷)
18年3月 航空幕僚監部運用支援情報部運用支援課輸送室(市ヶ谷)
19年4月 第2輸送航空隊第402飛行隊長(入間)
20年7月 航空支援集団司令部防衛部付(府中)1等空佐
21年4月 幹部学校付
22年4月 統合幕僚監部運用第1課総括班長
24年4月 航空幕僚監部総務調整官
25年4月 航空支援集団防衛課長
26年12月 幹部候補生学校教育部長
28年8月 幹部学校計画課
28年12月 第3輸送航空隊司令兼美保基地司令

【注記】

このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。

主要経歴については、将補以上の階級のものにあっては防衛年鑑あるいは自衛隊年鑑も参照。

自衛官各位の敬称略。

※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的に加工して用いているものがある。

【引用元】

防衛省航空自衛隊 美保基地公式Webサイト(顔写真)

http://www.mod.go.jp/asdf/miho/2017kitamurasirei.html

防衛省航空自衛隊 イラク復興支援派遣輸送航空隊公式Webサイト(着任式写真)

http://www.mod.go.jp/asdf/irsaw/20.8.21.html

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