田中重伸(たなか・しげのぶ)|第30期・陸上自衛隊

田中重伸は昭和38年1月生まれ、千葉県出身の陸上自衛官。

防衛大学校第30期の卒業で幹候67期、出身職種は航空科だ。

平成27年12月(2015年12月) 西部方面総監部幕僚長兼健軍駐屯地司令・陸将補

前職は東北方面総監部幕僚副長であった。

30期組トップエリートの一人にして、2017年現在、我が国が直面する脅威に対して無くてはならない空中機動戦力。

その中核となる航空科のエキスパートである田中だ。

2018年3月、陸上自衛隊は半世紀に1度という大改革を行い、防衛政策の変更とも言える組織改編を行うが、この際に大事な考え方となるのは「機動力」。

すなわち、戦力をコンパクトにまとめ小さな単位での完結性を高め、危機に対する即応性を向上させることを目的とした組織に生まれ変わるが、これはいわば、中央即応連隊の量産という味方ができる。

戦力の被輸送性を高め機動力を重視した考え方だが、この際に重要になるのはやはり空中機動となるだろう。

すなわち、中央即応集団隷下各部隊と第1ヘリコプター団の関係のように、日本各地に創設される即応機動連隊は、方面航空隊、もしくは陸自の輸送部隊や海自の輸送艦隊と協力をしながら、即応力を高めていく戦力ということになる。

そしてこのタイミングで、中部方面航空隊長を務め、さらに第1ヘリコプター団長も歴任した田中が、我が国の国防最前線である西部方面総監部の幕僚長に着任した意味は極めて大きい。

なぜなら、これら戦力の機動連隊化は、有り体に言って西部方面隊が管轄する地域での戦闘を想定したものだからだ。

2017年現在、我が国を取り巻く安全保障環境を概観すると、中国人民解放軍が南西海域の我が国島嶼部に上陸し、それに対して自衛隊が応戦するという局地戦が発生する可能性が最も高い。

この対応を誤ると、我が国は100年に渡る禍根を残すことになる。

国家としての強い意志を示す必要があるだろう。

この大改革期における、西部方面隊の果すべき役割が極めて大きいことは言うまでもない。

最前線部隊として、実戦を想定した戦力と機動力の有機的な協働体制を確立する必要があり、そしてこの任務にもっともふさわしい高級幹部こそ田中だ。

長身細マッチョの  髪の薄い  イケメンだが、その手腕がもっとも生きるポストであり、その成果には、自衛隊内外の注目が集まっていると言って良いだろう。

さて、その田中の昇任と今後の予想について少し見てみたい。

陸上自衛隊に入隊したのが昭和61年3月で、1等陸佐に昇ったのが平成17年1月。

第30期堂々、1選抜(1番乗り)でのスピード出世だ。

陸将補への昇任は、同期1番乗りから半年遅れとなる24年3月だったが、大した遅れではないだろう。

まだまだ30期組のトップグループと言って良い。

なおその30期だが、最初の陸将が誕生したのは2017年8月。

同期1選抜で陸将補に上がったものから3名が、陸将に1番乗りした。

以下の者たちである。

野澤真(第30期)・第2師団長

髙田祐一(第30期)・第4師団長

小野塚貴之(第30期)・第7師団長

吉田圭秀(第30期相当)・第8師団長

(肩書はいずれも2017年11月現在)

おそらく田中も、2017年12月か遅くとも2018年3月には陸将に昇り、いずれかの師団長に昇る可能性が高いと見ている。

そしてそれは、おそらく政経中枢師団でのキャリアを積ませるために第1師団もしくは第3師団になるのではないだろうか。

空中機動のエキスパートであり、西部方面総監部で我が国の最前線を経験した後は、即応戦力の最たるものである政経中枢師団で指揮を執る。

このようなキャリアを積み上げれば、まさに最高幹部として穴のない、指揮官としてますます頼りになる存在になるだろう。

早ければ、この記事をポストした1ヶ月後である2017年12月にも異動の発令があるはずだ。

ぜひ楽しみに、次の異動先に注目し、そして応援したい幹部である。

◆田中重伸(陸上自衛隊) 主要経歴

昭和
61年3月 陸上自衛隊入隊(第30期)

平成
9年1月 3等陸佐
12年7月 2等陸佐
17年1月 1等陸佐
17年7月 研究本部研究員
18年8月 陸上幕僚監部情報通信・研究課研究班長
20年3月 中部方面航空隊長
22年8月 研究本部主任研究開発官
23年4月 統合幕僚監部防衛計画部計画課長
24年3月 陸将補
24年7月 第1ヘリコプター団長
26年8月 東北方面総監部幕僚副長
27年12月 西部方面総監部幕僚長兼健軍駐屯地司令

【注記】

このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。

主要経歴については、将補以上の階級のものにあっては防衛年鑑あるいは自衛隊年鑑も参照。

自衛官各位の敬称略。

※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的に加工して用いているものがある。

【引用元】

防衛省陸上自衛隊 第1ヘリコプター団公式Webサイト(航空祭写真)

http://www.mod.go.jp/gsdf/crf/heridan/topics/index.html

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コメント

  1. 中部方面管内人 より:

    予想通り第3師団長に着任されていますね。2佐の時にドイツ連邦軍指揮大学(統合幕僚課程)で2年間過ごされたそうです。熊本地震の時は健軍駐屯地司令として、早い段階からオスプレイの活用を陸幕に上申された将官でもありますね。

    • ytamon より:

      中部方面管内人様

      お褒め頂きありがとうございます^^
      おぉ、田中将補にそんなキャリアがあったとは!
      次に加筆する時は、「読者様から頂いた情報によると」という形で記事に反映させたいと思います。
      貴重な情報をありがとうございました。