蛭川利幸(ひるかわ・としゆき)|第31期・陸上自衛隊

蛭川利幸は昭和39年10月生まれ、鹿児島県出身の陸上自衛官。

防衛大学校第31期の卒業で幹候68期、出身職種は普通科だ。

平成29年3月(2017年3月) 中部方面総監部幕僚長・陸将補

前職は大阪地方協力本部長であった。

陸上自衛隊で最多となる、14名の将補がいる第31期の一人、蛭川だ。

昭和62年3月に陸上自衛隊に入隊し、1等陸佐に昇ったのが平成18年1月なので、第31期組1選抜(1番乗り)でのスピード昇任で佐官を駆け上がってきた。

また陸将補に昇ったのは平成25年3月。

こちらは、同期1選抜から半年遅れの2番手グループであり、この後の陸将昇任レースで巻き返しがなるか、というのが注目のところになるだろう。

第31期組は、最初の陸将が誕生するのが2018年夏の人事となっている。

この記事をポストしてから10ヶ月ほど後になるが、陸上自衛隊の場合、最速で陸将に昇った者がそのまま、陸上幕僚長候補として勝ち残ることが多い。

そういった意味では、31期組は今まさに、陸幕長候補の最終レースを争っている最中にあるといえるだろう。

そしてその31期組で陸将補の階級に在り、陸将候補となっているのは以下の14名。

この中から、あるいは5年後の陸上幕僚長が誕生することになるかもしれない。

鵜居正行(第31期)・第3施設団長  兼ねて南恵庭駐屯地司令

沖邑佳彦(第31期)・陸上幕僚監部運用支援・訓練部長

片岡義博(第31期)・第1特科団長兼ねて北千歳駐屯地指令

亀山慎二(第31期)・中央情報隊長

竹本竜司(第31期)・第11旅団長

中野義久(第31期)・東部方面総監部幕僚長兼ねて朝霞駐屯地司令

野村悟(第31期)・中央即応集団副司令官

原田智総(第31期)・第15旅団長

蛭川利幸(第31期)・中部方面総監部幕僚長

藤岡登志樹(第31期)・陸上自衛隊富士学校副校長

前田忠男(第31期)・陸上幕僚監部防衛部長

眞弓康次(第31期)・陸上自衛隊武器学校長兼土浦駐屯地司令

森脇良尚(第31期)・第2師団副師団長

吉野俊二(第31期)・陸上自衛隊化学学校長兼大宮駐屯地司令

(肩書はいずれも2017年11月現在)

なお参考までに、この幹部の中で1選抜で陸将補に昇ったのは沖邑、竹本、原田、前田の4名だ。

いずれも平成24年7月に陸将補に昇っており、まずはこの4名が、そのアドバンテージを維持したまま陸将にも一番乗りをするのか。

それとも2番手グループから誰かが追い越しに成功するのか。

そのあたりが2018年夏の将官人事における最大の見所になるだろう。

その2番手グループにつけている蛭川のキャリアについてだ。

連隊長職は、秋田市に所在する第21普通科連隊で経験。

そしてこの時に、あの未曾有の大災害である東日本震災に遭遇する。

全てが想定を越える大災害の中で蛭川は、震災の翌日には釜石市に入り人命救助を本格化させるものの、部隊の指揮所を置くことを想定していた市内の総合公園に至る道が瓦礫で完全に遮断。

この事態に際し、内陸部にある中学校に急遽指揮所を構えるなど臨機応変な対応を見せる。

そして危機管理の専門家らしい的確な判断と迅速な行動で多くの人を救助し、また避難民の支援に当たる体制を作り上げた。

陸将補に上がってからは、あるいはこの時の災害対応が評価されたのだろうか。

第1師団副師団長、東部方面総監部幕僚副長、中部方面総監部幕僚長など、政経中枢を守る部隊で要職を歴任し、都市型災害や都市型防衛の指揮を執るポストが続いた。

またその間、統合幕僚監部の運用副部長や大阪地本長など、非常に重要で自衛隊の要とも言える陸将補ポストを歴任。

31期組のスーパーエリートらしい活躍を見せ続け、虎視眈々と陸将一番乗りを目指していると言ったところだ。

この先5年ほどに渡り、自衛隊の最高意思決定を担うことになる31期のエースであり、順調なキャリアを歩み続けてきた蛭川だ。

その今後の異動と活躍は、注目して楽しみに追っていきたい。

◆蛭川利幸(陸上自衛隊) 主要経歴

昭和
62年3月 陸上自衛隊入隊(第31期)

平成
10年1月 3等陸佐
13年7月 2等陸佐
18年1月 1等陸佐
18年3月 陸上幕僚監部運用支援課
18年8月 幹部学校付
19年8月 陸上幕僚監部運用支援課運用支援班長
21年7月 第21普通科連隊長
23年4月 陸上幕僚監部人事部募集・援護課長
25年3月 第1師団副師団長 陸将補
26年3月 統合幕僚監部運用部副部長
27年3月 東部方面総監部幕僚副長
28年7月 大阪地方協力本部長
29年3月 中部方面総監部幕僚長

【注記】

このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。

主要経歴については、将補以上の階級のものにあっては防衛年鑑あるいは自衛隊年鑑も参照。

自衛官各位の敬称略。

※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的に加工して用いているものがある。

【引用元】

防衛省 大阪地方協力本部公式フェイスブックサイト(顔写真)

https://www.facebook.com/OsakaPCO/

防衛省陸上自衛隊 中部方面隊公式Webサイト(方面隊記念式典画像)

http://www.mod.go.jp/gsdf/mae/main/01_katuyaku/katuyaku_index.html

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