佐藤真(さとう・まこと)|第34期・陸上自衛隊

佐藤真は昭和43年1月生まれ、宮崎県出身の陸上自衛官。

防衛大学校第34期の卒業で幹候71期、出身職種は高射特科だ。

平成29年7月(2017年7月) 防衛監察本部監察官・陸将補

前職は第2高射特科団長であった。

なお、第2高射特科団長であった時の指導方針は以下の通り。

【要望事項】

「誇りを持て」「和を大切に」

2017年12月現在、防衛監察本部監察官を務める佐藤だ。

突然の余談で恐縮だが、佐藤真という名前。

2014年の東京商工リサーチ発表資料によると、全国の社長さんでもっとも多い苗字が佐藤。

名前でもっとも多いのが誠。

必然的に、佐藤誠が日本の社長さんでもっとも多い名前なのだが、一字違いで同音であることから、著名人の名前被りが非常に多い。

ちなみに、海上自衛隊には2017年12月20日付けで退役された佐藤誠(第26期)・前佐世保地方総監がいる他、27期にも、やまぎり艦長やはるさめ艦長を歴任された佐藤誠がいる。

難読漢字や当て字の名付けには全く賛成できないが、高級幹部にもなると、よくある苗字と名前の組み合わせだと、色々と困ったこともありそうだ。

さて、その佐藤は高射特科の出身であり、第1高射特科団と並び陸上自衛隊最大の特科部隊の一つである第2高射特科団を率いるなど、非常に充実したキャリアを持つ。

中でも第2高射特科団は、中国人民解放軍による我が国南西方面島嶼部への野心の高まりを受け、その存在感を非常に高めている部隊だ。

その主任務は九州全体を中心とする短~中距離の防空任務になるが、なぜこの部隊が今、その重要性を増してきているのか。

それはひとえに、陸自地対艦ミサイル連隊の能力向上とカバーエリアの広大化に依る。

陸上自衛隊の野戦特科が運用する最新の装備は、12式地対艦ミサイル。

12式地対艦ミサイルは、公式スペックでその有効射程距離を「100数十km」とアナウンスしているが、トボケもいいところである。

そもそも、一世代前の88式地対艦ミサイルでも、おおよそ150km~200kmをカバーエリアにしていたところ、12式が250km以下であるはずがなく、恐らく300kmはカバーエリアに収めているであろう。

これがどれほど、中国人民解放軍目線でウザいものになるのか、以下の尖閣諸島を中心にした図でおわかり頂けるのではないだろうか。

石垣島、宮古島に配備されたら、もはや中国人民解放軍の艦船は、尖閣周辺(黄色い点で示す海域)での軍事行動を相当程度、躊躇わざるを得なくなる。

さらに、第1列島線という考え方である。

12式地対艦ミサイルが南西諸島の島嶼部及び九州各地に展開されれば、中国人民解放軍が、軍事行動において、第1列島線を越える自由度を手に入れることは不可能になる。

この配備が持つ意味は非常に大きい。

では、このような自衛隊に対して中国人民解放軍は、一度有事が発生した際にはどのように対応するだろうか。

1つには、地対艦ミサイルの無力化のために、予め潜伏させた武装勢力に依る奇襲・襲撃を企図するか、空対地ミサイルや巡航ミサイルに依るミサイル基地の破壊であろう。

そしてこれら空対地ミサイルや巡航ミサイルを迎撃し、地対艦ミサイル連隊を始めとした部隊の維持、すなわち戦線の維持に力を発揮するのが、高射特科ということになる。

佐藤はそのエキスパートであり、特に2017年現在のホットスポットである南西方面において、高射特科の指揮を執った経験は非常に大きい。

次に、その佐藤のキャリアについて少し詳しく見てみたい。

陸上自衛隊に入隊したのが平成2年3月の34期。

1等陸佐に昇ったのが21年1月なので、34期1選抜(1番乗り)のスピード出世だ。

陸将補に昇ったのが平成28年3月なので、同期1選抜に比べおよそ半年遅れということになるが、それでも堂々のスピード出世である。

なお、その34期において、出世頭である陸将補の階級にあるものは2017年12月現在で以下の通り。

荒井正芳(第34期)・研究本部総合研究部長 2015年8月

柿野正和(第34期)・陸上幕僚監部監理部長 2015年8月

小林弘樹(第34期)・東部方面総監部幕僚副長 2015年8月

橋爪良友(第34期)・中央即応集団副司令官 2015年8月

佐藤真(第34期)・防衛監察本部監察官 2016年3月

鳥海誠司(第34期)・第6師団副師団長 2016年7月

松永康則(第34期)・陸上自衛隊幹部学校副校長 2017年3月

大場剛(第34期)・第4師団副師団長 2017年8月

※肩書はいずれも2017年12月現在。( )内は陸将補昇任時期。

佐藤は1選抜4名に次ぐ2番手であり、34期を支える中心的な最高幹部の一人として、さらにその活躍の場を広げていくことは間違いないであろう。

第2高射特科団長を経験し、我が国の最前線で指揮を執った知見は、中長期的な防衛政策を考える上でも欠かすことができないものだ。

佐藤の今後の活躍からも、目が離せそうにない。注目し、応援していきたい。

◆佐藤真(陸上自衛隊) 主要経歴

平成
2年3月 陸上自衛隊入隊(第34期)
13年1月 3等陸佐
16年7月 2等陸佐
21年1月 1等陸佐
21年3月 幹部学校付
22年3月 陸上幕僚監部防衛部情報通信・研究課研究班長
24年8月 第7高射特科群長
26年3月 陸上幕僚監部教育訓練部教育訓練課長
28年3月 第2高射特科団長 陸将補
29年7月 防衛監察本部監察官

【注記】

このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。

主要経歴については、将補以上の階級のものにあっては防衛年鑑あるいは自衛隊年鑑も参照。

自衛官各位の敬称略。

※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的に加工して用いているものがある。

【引用元】

防衛省陸上自衛隊 西部方面隊公式Webサイト(プロフィール写真及び訓練画像)

http://www.mod.go.jp/gsdf/wae/chinzei/chinzei.html

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