岡田俊和|第32期・陸上自衛隊

岡田俊和は防衛大学校第32期、幹候69期卒業の陸上自衛官。

生年月日は判明しないが、第32期であればストレートの場合、昭和40年度の生まれということになる。

職種は輸送科だ。

平成30年3月(2018年3月) 陸上自衛隊中央輸送隊長兼横浜駐屯地司令・1等陸佐

前職は 陸上自衛隊中央輸送業務隊長であった。

陸自大改革の一環で組織再編となった初代の、中央輸送隊長である。

2018年4月現在、陸上自衛隊中央輸送隊長を務める岡田だ。

陸上自衛隊にとって歴史的とも言える大改革が行われた2018年3月に、中央輸送業務隊から中央輸送隊へと再編され、その初代隊長となったが、中央輸送業務隊から数えれば18代目ということになる。

そしてこの再編では、各方面隊の輸送隊隷下にあった輸送業務隊を吸収し、中央輸送隊の直轄とする組織改編が行われている。

これにより、各方面隊隷下にあった輸送業務隊を支援するというこれまでの、意志決定の統一性と迅速性をやや欠く組織のあり方が改められ、業務が一元化されたこととなった。

ではなぜ、このタイミングで輸送隊も、組織再編が行われることになったのだろうか。

それは陸自大改革の大きな柱が、戦力の集中と機動性、すなわち即応性の向上にあるからと言ってよいだろう。

西部方面隊隷下の第8師団は機動師団として再編され、その隷下の第42普通科連隊や、第14旅団隷下の第15普通科連隊は即応機動連隊として再編されたが、このような機動力の向上と即応性は、必要な輸送力と兵站が伴って初めて為せるものだ。

そして厳しい予算の中で、野戦特科を中心に火砲の削減が続く陸自において、それでも戦力を維持向上させるという国民の負託に応えるためには、戦力の集中と機動力の向上以外に選択肢はない。

そのような環境の中、あらゆる物資や装備・戦力を必要な時に必要な場所に輸送する能力を発揮する輸送科の重要性は、今こそ最高に高まっていると言えるだろう。

より迅速に、適切な意志決定を行える組織改編は、当然の成り行きであった。

さて次に、そのキーパーソンとも言っても良い岡田のキャリアについてみてみたい。

岡田が陸上自衛隊に入隊したのは昭和63年。

それ以来、本当に呆れるほどに豊富な「実戦経験」を積み上げてきた、極めて頼りになる指揮官である。

陸自入隊早々の平成4年には、PKOの一環として行われた第1次のカンボディア派遣施設大隊とともに現地に渡り、補給・補修物資の兵站を担当。

11年には同じくPKO活動でゴラン高原国際平和協力隊に参加したが、これはイスラエルとシリアの戦力を引き離し、停戦を実効性のあるものとするための監視活動に伴うもので、日本は主として後方支援に徹し、輸送業務を引き受けたものだ。

さらに12年にはボスニア・ヘルツェゴヴィナ国際平和協力隊に、16年にはイラク復興支援業務隊と、驚くほど海外経験を積み「戦場の兵站」を担ってきた幹部である。

初代の中央輸送隊長としてこれ以上の適任はなく、また輸送科の現場職として行き着くところまで行き着いたことになるので、おそらく近い内に陸将補に昇り、やがて輸送学校長にも着任するというキャリアになっていくのではないだろうか。

なお、その岡田と同期の32期組は、最初の陸将補が2013年に選抜されており、2019年夏の将官人事で、最初の陸将が選抜される予定の年次にあたる。

その同期で、2018年4月現在で陸将補にあるものは以下の幹部たちだ。

梶原直樹(第32期)・統合幕僚監部防衛計画部長(2013年8月)

大塚裕治(第32期)・陸上幕僚監部装備計画部長(2013年8月)

森下泰臣(第32期)・陸上幕僚監部人事教育部長(2013年8月)

堀井泰蔵(第32期相当)・第5旅団長(2013年8月)

中村裕亮(第32期)・陸上自衛隊教育訓練研究本部副本部長兼ねて総合企画部長(2014年3月)

田尻祐介(第32期)・西部方面総監部幕僚副長(2014年8月)

鬼頭健司(第32期相当)・陸上自衛隊幹部候補生学校長(2014年12月)

木口雄司(第32期)・陸上自衛隊高射学校長兼ねて下志津駐屯地司令(2015年8月)

青木伸一(第32期)・水陸機動団長兼ねて相浦駐屯地司令(2015年12月)

池田頼昭(第32期)・第10師団副師団長兼守山駐屯地司令(2016年3月)

斎藤兼一(第32期)・第7師団副師団長兼ねて東千歳駐屯地司令(2017年12月)

※肩書はいずれも2018年4月現在。( )内は陸将補昇任時期。

※2018年3月昇任の陸将補については、年次を確認し次第随時加筆していく。

とりあえずのところ、32期組みについては上記のように、梶原、大塚、森下、堀井の4名を中心とした人事の動きになっていくだろう。

岡田については、その豊富な現場経験から輸送科のエキスパートとして、さらに活躍の場を広げていくことになるはずだ。

陸上自衛隊がさらに精強であり続けるために無くてはらない存在であり、これからより一層、極めて重要になっていく輸送科である。

岡田の活躍には特に注目し、そして応援していきたい。

◆岡田俊和(陸上自衛隊) 主要経歴

昭和
63年3月 陸上自衛隊入隊(第32期)

平成
4年 月 第1次カンボディア派遣施設大隊
9年 月 北部方面輸送隊第310輸送中隊長(真駒内)
11年 月 陸上幕僚監部防衛部(市ヶ谷)
11年 月 ゴラン高原国際平和協力隊
11年 月 東チモール避難民救援国際平和協力隊
12年 月 ボスニア・ヘルツェゴヴィナ国際平和協力隊
16年 月 陸上幕僚監部調査部(市ヶ谷)
16年 月 イラク復興支援業務隊
18年 月 陸上幕僚監部運用支援・情報部(市ヶ谷)
20年 月 陸上幕僚監部装備部(市ヶ谷)
22年 月 東部方面後方支援隊東部方面輸送隊長(朝霞)
24年 月 陸上幕僚監部装備部装備計画課輸送室長(市ヶ谷)
26年 月 統合幕僚監部首席後方補給官付後方補給官(市ヶ谷)
29年12月 陸上自衛隊中央輸送隊長兼横浜駐屯地司令・1等陸佐

【注記】

このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。

主要経歴については、将補以上の階級のものにあっては防衛年鑑あるいは自衛隊年鑑も参照。

自衛官各位の敬称略。

※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的に加工して用いているものがある。

【引用元】

防衛省陸上自衛隊 横浜駐屯地公式Webサイト(顔写真及び仕事風景)

http://www.mod.go.jp/gsdf/yokohama/hp2015/01stasyoukai/cmander/ctmc_cdr.html

http://www.mod.go.jp/gsdf/yokohama/hp2015/05gyara/kouhou/kou29-13.html

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