加治屋裕一(東北補給処長・陸将補)|第29期・陸上自衛隊

加治屋裕一(かじや・ゆういち)は昭和37年4月生まれ、鹿児島県出身の陸上自衛官。

防衛大学校第29期の卒業で幹候66期、出身職種は輸送科だ。

平成30年(2018年)3月 東北補給所長・陸将補

前職は北部方面後方支援隊長であった。


(画像提供:陸上自衛隊北部方面後方支援隊公式Webサイト

2018年8月現在、東北補給処長を務める加治屋だ。

尚武の地・鹿児島出身らしいお名前であり、2018年3月に陸将補に昇任。

最初のポストとしてこの要職に着任した。

その東北補給処。

東北方面隊全ての物品の調達を担当し、主要装備や燃料・弾薬の整備保管などを主任務とする。後方支援職種にある幹部にとって、職種の最上位にあるポストの一つだ。

同じ仙台駐屯地には、同様に東北方面隊の後方支援業務を広く担当する東北方面後方支援隊も所在していることから、加治屋とともにこの方面隊の生命線を担っていると言ってよいだろう。

ではなぜ、そのような要職に加治屋が就くことになったのか。全てのポストで適材適所のローテーションを回し続ける陸上自衛隊の人事には必ず意味がある。

そして加治屋の経歴と現場経験、それに2018年という時代の要請を考えると、実は加治屋には、陸自大改革を形あるものにするための非常に大きな仕事が任されていることが、とても良く見えてくる。

それはなにか。

加治屋の出身職種は輸送科であり、兵力の集中と機動力の向上を目指し、全軍的な装備・組織の改編を行う陸上自衛隊にとって、もっとも大事な輸送という機能を知り尽くしているという事実だ。

2018年現在、陸上自衛隊は厳しい予算の削減方針を受け、機甲科や野戦特科を中心としてその装備・人員の大幅削減を余儀なくされている。

その方針は今後も暫く続く見込みだが、それでもなお陸自の幹部に求められているのは、戦力の低下を食い止めることではなく、さらに戦力を向上させよという無茶な命令である。

このような無茶振りをされたら、各地に所在する、小規模化する戦力を方面隊などの直轄部隊として戦力を集中させ、その上で作戦目的地に直ちに到達できる、迅速な機動力を獲得する以外に方法はない。

つまり、輸送科の活躍無くしては、2018年3月から実施されている陸自大改革は絵に描いた餅となり、一旦事が起これば陸上自衛隊は、為す術無く敗れ去る可能性すらあるということだ。

これほどまでに、輸送科という職種が我が国の命運を直接託されている時代は、かつて無かったと言ってよいだろう。

なおかつ加治屋が任されているのは、東北補給処長。

更に加治屋は、東北補給処長の前職では北部方面後方支援隊長を務めた。

2018年現在の我が国の安全保障環境を考えると、北部方面隊、東北方面隊からいかにして、西部方面隊に速やかに戦力を転じることができるかが最も大事な課題となる。

これら戦力の転地を速やかに為すこと。さらにそのために必要な後方支援・補給体制を間違いなく整備すること。

そのような大仕事を任せられるのは、まさに加治屋こそ最適任であったということなのだろう。

陸自大改革という節目の年に非常に大きな仕事を担った、絵に描いたようなえびす顔の加治屋だ。

ではそんな大仕事を任された加治屋とは、具体的にどんなキャリアを歩んできた幹部なのか。

少し詳細に見ていきたい。

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