2019年9月、航空自衛隊1佐・1佐職の人事異動が防衛省から発令された。
航空自衛隊は、陸上自衛隊に比べ人事異動の季節に限らず頻繁な異動があるが、とはいえ海上自衛隊ほどには、毎週のように異動が発令されるわけではない。
その意味では、人事異動一つをとっても陸海空自衛隊の特色が出ていると言えるが、言い換えれば「統合運用」の難しさを示しているのかも知れない。
今回の発令でも、中央(航空幕僚監部)での班長ポストなど、主要ポストでも異動が見られた。
それほどまでに、陸海空自衛隊ではそれぞれに異なる文化と価値観を持ち合わせているのだろうかと、別の意味で注目をしたい9月の人事異動になっている。
また、かつて中の人に聞いた話だが、「現場のトップ」である最先任を巡る呼称や制度の統一でも、やはり陸海空で意見の隔たりが有ったと聞いている。
もちろん、それぞれの組織では運用思想が異なるので、細かな価値観に違いが現れるのは自然なことだ。
現場のトップをどのように遇するのかでも、組織が異なれば位置づけが変わるのも当たり前である。
戦前の教訓もあり、素人考えでは「陸海空で仲良く制度を統一すればいいのではないか」と単純に考えがちだが、そんな絵空事が上手くいかないほど、軍隊という巨大組織のマネジメントは難しいものなのかも知れない。
ふと、そんなことを考えさせられる9月の人事異動になっている。
なお、例によってアイキャッチ画像は人事異動とは何の関係もない。
2019年度版の「空女」すなわち、輝く美しい航空自衛隊の女性隊員を特集した冊子の表紙をキャプチャーしたものだ。
もはや、国防の最前線にも若く美しい女性が活躍の場を広げているのを見ると、昭和のオッサンとしては時代に取り残された気がしなくもないのである。
(´・ω・`)
その他、詳細な異動の内容は以下の通り。
※文中、自衛官および関係者各位の敬称略。
(画像提供:航空自衛隊公式Webサイト)
中部航空方面隊司令部支援飛行隊司令を命ずる
(中部航空方面隊司令部支援飛行隊)
1等空佐 田畑健
(以上2019年9月25日付)
防衛省発表資料
https://www.mod.go.jp/j/press/jinji/2019/0925a.pdf
航空幕僚監部装備計画部整備・補給課総括班長を命ずる
(航空幕僚監部装備計画部整備・補給課)
1等空佐 宮城浩太
第1航空団整備補給群司令を命ずる
(航空幕僚監部装備計画部整備・補給課総括班長)
1等空佐 小松謙一
航空自衛隊補給本部需品部長を命ずる
(第1航空団整備補給群司令)
1等空佐 吉田行宏
航空自衛隊第3補給処副処長を命ずる
(航空自衛隊補給本部需品部長)
1等空佐 越谷登志幸
自衛隊情報保全隊情報保全官を命ずる
(航空自衛隊第3補給処副処長)
1等空佐 鈴木憲
(以上2019年9月13日付)
防衛省発表資料
https://www.mod.go.jp/j/press/jinji/2019/0913a.pdf
統合幕僚学校教育課勤務を命ずる
(第1輸送航空隊司令部援護業務室長)
1等空佐 角田厚彦
航空支援集団司令部総務部総務課長を命ずる
(航空救難団司令部人事部長)
2等空佐 那須純一
航空支援集団司令部防衛部通信電子課長を命ずる
(航空支援集団司令部総務部総務課長)
1等空佐 出端雅春
第1輸送航空隊司令部援護業務室長を命ずる
(航空自衛隊第4術科学校第1教育部長)
2等空佐 井出信人
(以上2019年9月10日付)
防衛省発表資料
https://www.mod.go.jp/j/press/jinji/2019/0910a.pdf
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