2018年3月、陸上自衛隊・陸将の人事異動が防衛省から発令された。
定期将官人事の季節であったために、陸将クラスでも昇任と退役を含む非常に大きな動きがあった注目の異動になっている。
注目の陸上総隊司令官人事だが、個人的な予想は完全に外してしまい、小林茂(第27期)・中央即応集団司令官がそのまま横滑りし、初代の陸上総隊司令官に着任となった。
正直これは相当意外であったが、この人事から見える新組織のあり方は、おそらく世間で受け止められているほどに、「総隊」という名前から想像できる組織のあり方ではない運用になると言うことだろう。
言い換えれば、CRF(中央即応集団)の役割のまま、陸上総隊という名前に衣替えしたというイメージだ。
陸上総隊という名前から、自衛艦隊や航空総隊と同等の機能を持つ組織であるというイメージを持って受け止める評論家などの分析も多く見られたが、一方で陸上総隊に関する改正自衛隊法の成立段階を慎重に追っていれば、とりあえずはこのような形で発足するであろう意図が見え隠れしていた。
しかしながら、形はそうでも実運用上は海空のように、一元的な組織になればという期待と願望もあったのだが・・・。
いずれにせよ、初代司令官の小林は、山崎幸二(第27期)・陸上幕僚長、山之上哲郎(第27期)・東北方面総監と並び、陸将までを1選抜で昇り続けた27期の絶対エースであった男だ。
この期待の新組織を、卓越した手腕でしっかりと形にしてくれるに違いない。
その活躍には一段と注目し、そして応援していきたい。
なお、例によってアイキャッチ画像の美しい女性と人事異動には何の関係もない。
陸上自衛隊第6師団公式Webサイトに記載の、第6後方支援連隊名物のフォトギャラリーから発掘してきた、第6特科連隊本部中隊所属の酒井3等陸曹である。
厳しい任務の中でも笑顔の素敵な、とてもチャーミングな仕事のできる女性である。
将官クラスのおっちゃんよりも、輝き活躍する女性自衛官をもっともっと応援しよう!
以下、詳細な異動の内容は以下の通り。
陸将に昇任させる
(陸上自衛隊高射学校長)
陸将補 藤田浩和
陸上総隊司令官を命ずる
(中央即応集団司令官)
陸将 小林茂
陸上総隊司令部幕僚長を命ずる
(陸上自衛隊高射学校長兼下志津駐屯地司令)
陸将 藤田浩和
陸上自衛隊教育訓練研究本部長を命ずる兼ねて目黒駐屯地司令を命ずる
(陸上自衛隊研究本部長)
陸将 岩谷要
退職を承認する
(陸上自衛隊幹部学校長兼目黒駐屯地司令)
陸将 西浩德
(以上3月27日付)
防衛省発表資料
http://www.mod.go.jp/j/press/sankou/2018/03/27b.pdf
【注記】
このページに使用している画像の一部は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。
※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的に加工して用いているものがある。
自衛官各位の敬称略。
【引用元】
防衛省陸上自衛隊 第6師団公式Webサイト(教育訓練ギャラリー)
http://www.mod.go.jp/gsdf/neae/6d/gallery/training_photo.html
陸上総隊、陸将や陸将補のポストが多いですね。
目黒駐屯地の司令は教育訓練研究本部長が務めることになったんですね。
関西人様、コメントありがとうございます。
おっしゃるとおりですね、何とも豪華です。
目黒は幹部学校長のポストだっただけに違和感があります。