海将・海将補人事|2022年8月・海上自衛隊

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2022年8月、海上自衛隊の海将・海将補の人事異動が防衛省から発令された。

当月は、春に酒井良(第31期)が海幕長に昇任したばかりであり、また次の統幕長も10中8、9、航空幕僚長の井筒俊司(第30期)で鉄板であろうことなどもあって、海自の将官人事で、どうしても書きたいというネタが無い・・・。

 

なおクチの悪い当ブログの読者さんからは、たまに

「幕僚長人事で具体的な名前を書かないのは、デスノート回避ですか?」

などと書き込まれることがあるのだが、ハッキリ言ってその通りである。

私が予想した幹部で、過去に陸海空・統合の各幕僚長に昇任した人は皆無であり、中には世間も識者も関係者も、

「今回ばかりはこの人だろう」

と予想している人事に相乗りしたにも関わらず、思いっきり外した大惨事まであった。

 

もはや陸海空のみならず、内局、内閣官房まで私の予想を見て、

「あいつが推してるし、この幹部は止めよう」

などと言っているのではないかと、少しお薬が必要な妄想までしてしまうレベルなのである。

もはや私の予想はデスノート状態であり、そうであれば軽々に予想などできないではないか。

そう思い、最近は自粛しているのだ。

 

しかし、そういった意味で今回は久しぶりに「次の統合幕僚長は井筒俊司(第30期)で鉄板」と書いてしまった・・・。

さて、私のデスノートぶりがどれだけ強力なのか、久しぶりに見てみたいと思う。

 

そして今日は、人事とは少し関係ないが、過去に私のデスノートでご迷惑をお掛けした(?)お一人である、山下万喜(第27期)・元海将のお話をしたい。

昨日(2022年10月5日)、NHKニュースを見ていたら、北朝鮮の弾道ミサイル発射ニュースで、見覚えのある、しかしどこか懐かしいお顔をお見かけして驚いた。

そう、まさに山下元海将であった。

「うおおおおお!山下海将!!」

などとテレビを見て絶叫するも、家族には全員

「・・・(また始まった)」

という、年中変わらない反応をされてしまう。

 

私の家族は、自衛官どころか自衛隊そのものに完全に無関心なので仕方がないのだが、それにしても妻にはかつて、

「1等陸士と陸将補、どっちの階級が上に聞こえる?」

と質問したことがあるのだが、「1等と補佐なんだから、1等でしょ?」と答えたことがあるくらいだ。

日本はかくも平和であるということで、それはそれで良いのだが・・・。

 

話を戻そう。

これまで、ミサイル発射などの国防に関する変事が発生した場合には、海自関連では伊藤俊幸(第25期)・元海将がテレビなどに招かれ、解説をし質問に答えるというのが鉄板であった。

しかし今回、私の知る限り初めて、山下元海将がテレビデビューされているのをみて、驚いたのである。

しかも山下元海将、どう見ても明らかに、テレビ慣れしていない。

質問に答える際の間のとり方や、コーナーが終わったものの、まだ画面からフレームアウトしていないにもかかわらず、

(私もう、終わりですよね?)

と言いたげに腰を浮かせ、立ち上がろうとするなど、初々しくて微笑ましくなってしまったほどである。

 

思えば現役時代、山下元海将はあまりの頭の良さと回転の速さゆえに、

「あの人、頭が良すぎて何を言っているのかわからない・・・」

とまで、幹部曹士の一部から聞こえてきたほどであった。

恐らくだが、余りにも優秀すぎると、頂点の椅子に座らせてしまうと何をしでかすかわからないとう意味で、時の為政者から嫌われてしまうのかもしれない。

上司は、自分より優秀な部下が大嫌いというやつである。

そこまで優秀であった山下元海将も、テレビという慣れない舞台では意外にチャーミングにみえて、とても懐かしく、嬉しく思ったというお話であった。

 

なお山下元海将は、ご勇退から4ヶ月後の令和元年8月に、東芝インフラシステムズ株式会社の顧問として再就職をされている。

それから3年経って、もしかして顧問も退任されたのであろうか。

そのため、あるいはこれからテレビなどにも露出を増やせるということなのかもしれない。

今後、ますます山下元海将をテレビでお見かけすることが多くなるのかと、個人的にとても楽しみにしている。

 

なお例によって、アイキャッチ画像の美しい女性は人事異動とは何の関係もない。

令和2年度、遠洋練習航海を実施中の練習艦「かしま」で任務あたる、強く美しい女性実習幹部の一コマを撮影したものだ。

ベーリング海を北上し北極圏に入域する際の模様だが、厳しい寒さよりも、意義ある任務への期待感に満ち溢れるとても爽やかな笑顔である。

全国の若き男性諸君!
海上自衛隊に入隊すると、こんなに厳しくも爽やかな女性幹部が毎日、コッテリと気を失うまで鍛え上げてくれるぞ(多分)!
さあ、今すぐ最寄りの地本に足を運び、士でも曹でも幹部でもいいから、自衛隊を受験するんだ!
(`・ω・´)

 

その他、詳細な人事異動の内容は以下の通り。

※文中、自衛官および関係者各位の敬称略。

(画像提供:海上自衛隊公式ツイッター

海将補に昇任させる
(海上幕僚監部人事教育部人事計画課長)
1等海佐 鈴木克哉

(横須賀地方総監部防衛部長)
1等海佐 渡邉浩

(海上自衛隊補給本部装備計画部長)
1等海佐 山野太資

(自衛隊中央病院第1精神科部長)
1等海佐 澤村岳人

 

統合幕僚監部報道官を命ずる
(第22航空群司令)
海将補 國見泰寛

 

海上幕僚監部装備計画部長を命ずる
(海上自衛隊補給本部副本部長)
海将補 伊藤秀人

 

第22航空群司令を命ずる
(海上幕僚監部人事教育部人事計画課長)
海将補 鈴木克哉

 

開発隊群司令を命ずる
(横須賀地方総監部防衛部長)
海将補 渡邉浩

 

横須賀地方総監部幕僚長を命ずる
(統合幕僚監部報道官)
海将補 小峯雅登

 

潜水医学実験隊司令を命ずる
(自衛隊中央病院第1精神科部長兼海上幕僚監部首席衛生官付衛生企画室)
海将補 澤村岳人

 

海上自衛隊補給本部副本部長を命ずる
(防衛装備庁長官官房艦船設計官)
海将補 星直也

 

自衛隊横須賀病院長を命ずる
(潜水医学実験隊司令)

 

海将補 塚嵜哲史
防衛装備庁長官官房艦船設計官を命ずる
(海上自衛隊補給本部装備計画部長)
海将補 山野太資

 

退職を承認する
(開発隊群司令)
海将補 山岡鉄司

令和4年8月1日付
https://www.mod.go.jp/j/press/jinji/2022/0801c.pdf

 

海将に昇任させる
(海上幕僚監部装備計画部長)
海将補 今吉真一

(横須賀地方総監部幕僚長)
海将補 松本完

(自衛隊横須賀病院長)
海将補 村上健彦

 

統合幕僚学校長を命ずる
(航空集団司令官)
海将 二川達也

 

航空集団司令官を命ずる
(横須賀地方総監部幕僚長)
海将 松本完

 

(自衛隊中央病院副院長を命ずる兼ねて診療放射線技師養成所長を命ずる)
(自衛隊横須賀病院長)
海将 村上健彦

 

防衛装備庁長官官房装備官を命ずる
(海上幕僚監部装備計画部長)
海将 今吉真一

 

退職を承認する
(自衛隊中央病院副院長兼診療放射線技師養成所長)
海将 德永徹二

(防衛装備庁長官官房装備官)
海将 柴田弘

令和4年8月1日付
https://www.mod.go.jp/j/press/jinji/2022/0801b.pdf

 

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2件のコメント

管理人様のデスノートの破壊力には驚愕です。統幕長は陸の吉田さんでしたね。
私の職場(地方公務員)でも、昇任して欲しくない人の名前を書いてもらおうかな…

陸は陸で、32期が幕僚長で、31期が総隊司令官という逆転になりました。
海は海で、31期が幕僚長で、30期か佐総監で残るという逆転。
今までの常識ではわからない人事ですね。

本当は、私がデスノートじゃないんです・・・
仰るように、前代未聞の人事を敢行してでも私の予想を外そうとしてるんですよ、幕が・・・(嘘)

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