飯塚祥平(いいづか・しょうへい)|第33期・海上自衛隊

Pocket

飯塚祥平は昭和41年9月7日生まれ、群馬県出身の海上自衛官。

防衛大学校第33期の卒業で40幹候。

職種は飛行で、回転翼哨戒機(SH-60J)のベテランパイロットだ。

 

平成27年9月(2015年9月) 第25航空隊司令・1等海佐。

前任はジプチ現地調整所兼派遣海賊対処行動支援隊司令であった。

 

2017年7月現在で飯塚が補職されている第25航空隊は、青森県むつ市の大湊基地に在所しており、SH-60Jを運用して広範囲を哨戒し、海上の安全確保と不審船の発見・補足を主な任務としている。

またSH-60Jは、護衛艦と直接データリンクし様々な情報を即時伝達できる機能もあることから、いわば護衛艦にとってより広い範囲を索敵できる移動式レーダーサイトの役割も担っているヘリコプターだ。

そんなSH-60Jのベテランパイロットである飯塚が、ジブチ派遣の過酷な任務を無事にやり遂げ、後職としてこの大湊の地に、第25航空隊の司令として赴任ということになる。

 

 

その飯塚が平成26年7月から補職されていたのが、ソマリア沖・アデン湾における派遣海賊対処行動支援隊の初代指令。

海賊対処にあたる実行部隊が必要とする業務を支援するのが主な役割だが、具体的には、ジブチ関係当局との連絡や調整、航空機(P-3C哨戒機)が海賊対処行動を行うために必要な支援業務、その他基地運営を滞りなく進めるための業務全般だが、飯塚はこの職務を1年間に渡りやり遂げ、平成26年7月に部下とともに無事帰国した。

 

期間中、自衛隊が拠点としているジブチの基地近くにあるレストランでは、イスラム過激派によるテロが起きるなど政情は極めて不安定で、武装した海賊なども出没する海域での危険な任務であった。

そのためこの任務の完了時には、飯塚以下の派遣海賊対処行動支援隊に防衛大臣第1級賞状が与えられるなど、難しい仕事を見事にこなしたことに、自衛隊内外での評価が高まったといえるだろう。

 

帰国後すぐに大湊に補職された飯塚は、「50度の猛暑から氷点下の大湊に転属になった」と冗談めかして語っているが、その心身の疲労はかなりのものであろう。

とはいえ、ある意味で一番「居心地がいい」かも知れないSH-60Jを運用する部隊の指令になったことで、活き活きしていることだけは間違いない。

 

そんな飯塚は地元住民や商店主との交流も大事にしており、飯塚の主導のもと、「大湊海自カレー」認定プロジェクトを立ち上げ、早速地元商店主に海自カレーレシピを公開。

海上自衛隊の美味しいカレーが食べられることを売りにした町おこしへの協力を始めた。

 

その声にむつ市も敏感に反応。

市などでつくる大湊海自カレー普及会は早速幾つかの商店でこのカレーレシピ通りの商品開発に取り組み、2017年4月には、「指令公認 大湊海自カレー」として、飯塚自ら試食しお墨付きが出たカレーの販売を始めている。

 

仕事人でありながら、自衛隊の司令として地域住民との共生を実現している飯塚の手腕は、シーマンシップ溢れる海上自衛官としてとても見事なものだ。

現任期もそろそろ2年になるのでいつ異動になってもおかしくない頃合いだが、その異動先には注目をして追っていきたい。

 

◆飯塚祥平(海上自衛隊) 主要経歴

平成
元年3月 防衛大学校卒業(第33期)
5年8月 第101航空隊
9年8月 幹部学校
11年3月 第123航空隊
12年8月 海上幕僚監部教育課
17年3月 第51航空隊
18年10月 小松島航空隊飛行隊長
20年3月 自衛艦隊司令部幕僚
23年3月 中国四国防衛局防衛補佐官
24年8月 第73航空隊司令
25年8月 統合幕僚学校研究室主任研究官
26年7月 自衛艦隊司令部
26年7月 ジプチ現地調整所兼派遣海賊対処行動支援隊司令
27年9月 第25航空隊司令

 

◆姓名判断

物事に積極的に取り組み、また恵まれた才能で多くの結果を出すが、天才肌であるがゆえにチームで成果を出すよりも、職人的な領域で仕事をしたほうが、より大きな成果をあげられる人物に多い相。

ややムラっ気が有るところも含めて、結果で実力の評価が受けられる組織で上を目指すと出世や名誉を得やすい。

 

 

【注記】

このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。

自衛官各位の敬称略。

※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的とし、軽量化処理やオリジナルからトリミングし切り取って用いているものがある。

【引用元】

防衛省海上自衛隊 第25航空隊公式Webサイト(顔写真及びヘリ写真)

http://www.mod.go.jp/msdf/tateyama/25fs/shireiaisatu/shireiaisatu.html

http://www.mod.go.jp/msdf/tateyama/25fs/topikku/topikku.html

 

Pocket

5件のコメント

ふと小学生の頃にお世話になった幼なじみのお兄さんが気になり、検索したらこの記事を見かけました。過酷な任務をやり遂げ今も大湊に住まれているのかな。元気そうで良かったです。

田中様、コメントを頂きましてありがとうございました。
幼馴染の皆様も、もうすっかりと社会の中枢でご活躍ですね・・・。
飯塚1佐もますますのご活躍をされますように・・・!

最新の状況を連絡いただきありがとうございます。隊員でない一般人でもわかるような活躍ですね。自分への励みにもなりました。呉か…横須賀であれば会いに行けるのですが。活躍を祈るばかりです。

読者A へ返信するコメントをキャンセル