1佐人事・1佐職人事|2020年11月・航空自衛隊

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2020年11月、航空自衛隊1佐・1佐職の人事異動が防衛省から発令された。

当月、冬の人事異動の季節を前にした発令だけに、それほど多くの件数が発令されているわけではない。

そのため、少し人事とは関係がない余談をお許し願いたい。

 

2020年秋の航空自衛隊関連のニュースで印象深いネタと言えば、多くの読者にとってF-4ファントムの2020年度中の退役と、301飛行隊の三沢への移転ではないだろうか。

F-4といえば、米国で運用が始まったのが1960年であり、もはや半世紀というレベルではないほどの昔である。

いうまでもなく、もはや米国ではとっくの昔に退役しており、博物館に陳列されているレベルの”骨董品”だ。

それを、たび重なる改修で近代戦闘にも通用する水準を維持し続けたことは、航空自衛隊の勤勉さ、誠実さ、規律の高さを文字通り具現化したものであり、心からの敬意を禁じえない。

しかしながら、さすがにここ数年、部品の脱落をはじめとした様々な事故が続き、ここが限界ということだったのだろう。

ついに、栄光のファントムが我が国でも、一線から退くことが決まってしまった。

 

そんなことに思いを馳せながらしみじみしていると、ふと11月の下旬から、1つの記事にアクセスが集中し始めた。

2020年11月現在で防衛装備庁長官官房装備官を務める尾崎義典(第32期)・空将の記事だ。

アクセスだけでなく、当ブログのフェイスブックページ

https://www.facebook.com/japansdf

のフォロワーも急増し、一体何事なのかと驚き、新規のフォロワーさんになって下さった方にお聞きしたのだがやっと理由が判明した。

 

尾崎空将はF-4戦闘機パイロット上がりの空将だが、実はお父様である故・尾崎義弘元2等空佐ともども、2代に渡るF-4戦闘機の親子鷹だ。

なおかつ、尾崎元2等空佐は我が国がF-4戦闘機を導入した際の、初代となる臨時飛行隊長である。

そしてその導入段階にある飛行訓練の最中に、戦闘機の空中爆発事故によって殉職された歴史がある。

もちろん、私のブログではそんな尾崎空将の来歴とともに、尾崎元2空佐の活躍を記事にさせていただいていたのだが、それをこのタイミングでテレ朝が、ニュース番組で特集されたそうだ。

そして、ご厚意で動画もお送りいただき拝見したのだが、尾崎空将はF-4戦闘機の退役前に、尾崎元2空佐が殉職された空域を「ラストフライト」されたそうだ。

短い扱いだったが、本当に、感極まるニュースだった。

それをご覧になり、感動された方が当ブログとフェイスブックページに辿り着き、フォローしてくださる方が急増したということのようだった。

 

私のような、大して影響力のない人間が書くうえに、こんな弱小ブログである。

しかしながら、いつも記事を書きながら伝えたいことは、

・自衛官の国防への思い

・情熱と真摯さ

・活躍の来歴

という物語だ。

それをテレ朝が今回、国民の誰も知らなかったような尾崎義弘元2等空佐、尾崎義典空将の親子物語を全国区にしてくださったことを、本当に嬉しく思う。

そして当ブログでも、弱小ながらも細々と、こんな物語を少しでも多く伝えていきたいという思いを新たにしている。

 

人事の慣例で言えば、尾崎空将は現職が自衛官生活最後のポストになることが確実だ。

そしてその最後のポストに着任するに当たり、技術系のポストとしてこれ以上はない名誉あるポストに、航空自衛隊の最高位である空将に昇任し補職されることになった。

父の背中を追いかけ続け、いつのまにか追い越してしまった尾崎の最後の活躍の場として、これ以上にふさわしいポストもないだろう。

ぜひ、ニュースで初めて尾崎のことを知って下さった方を含めて、そういった意味でも、

「尾崎親子2代の最後の任務」

に注目してほしいと願っている。

 

なお、例によってアイキャッチ画像の美しい女性・・・と言いたいところだが当月は、15年以上もの長きに渡り我が国の国防にその生涯を捧げ、誇り高い任務を終えた「空自のバディ」をご紹介したい。

2020年11月9日早朝、老衰のため15年7ヶ月の生涯を閉じた航空自衛隊小松基地の警備犬・ヴェルタ号の勇姿だ。

ご存知のように、空自小松基地と言えば我が国の防空の要であり、日本の安全保障の根幹を担うと言っても過言ではない極めて重要な基地である。

過去、敵性勢力あるいはその協力者・関係者が関与していると思われる事案が発生するなど、24時間365日、常に緊張感が要求される厳しい環境の中で多くの隊員たちが職務に精励している。

 

そのような中で、基地の警備に当たる警備犬と言えば、まさに隊員たちのバディであり、我が国の国防を縁の下で支える存在そのものだ。

その誇りある任務に長年に渡り従事し、文字通り生涯を捧げ私達の安全を守り続けた警備犬・ヴェルタ号は多くの自衛官と同様、私達日本国民の誇りであり続けた。

ぜひ、一人でも多くの読者の方に、ヴェルタ号の冥福をお祈りしてほしいと願っている。

本当に、お疲れさまでした。

ありがとうございました。

ちなみに、海・空自衛隊に所属する警備犬は階級(2曹)を持っていると、過去、空自三沢基地名物の広報漫画で読んだことがある。

こんなところにも、誰にも知られない防人たちの物語がある。

ぜひ、心からの敬意と感謝でご冥福をお祈りしながら見送って欲しい。

 

その他、詳細な異動の内容は以下の通り。

※文中、自衛官および関係者各位の敬称略。

(画像提供:航空自衛隊小松基地公式ツイッター

兼ねて航空総隊司令部勤務を命ずる
(航空総隊司令部防衛部防衛課長)
1等空佐 竹岡功二

(航空総隊司令部防衛部運用課長)
1等空佐 芹川武也

(航空総隊司令部防衛部通信電子課長)
1等空佐 諏訪昇男

 

兼ねて航空開発実験集団司令部勤務を命ずる
(航空開発実験集団司令部研究開発部長)
1等空佐 大谷康雄

 

兼ねて航空自衛隊補給本部勤務を命ずる
(航空自衛隊補給本部計画部企画課長)
1等空佐 細田信行

(航空自衛隊補給本部計画部整備課長)
1等空佐 秋山明彦

(航空自衛隊補給本部計画部補給課長)
1等空佐 大谷純

航空自衛隊補給本部航空機部
航空機管理課長1等空佐 江口尊俊
令和2年11月1日付

https://www.mod.go.jp/j/press/jinji/2020/1101a.pdf

 

 

西部航空方面隊司令部総務部援護業務課長を命ずる
(航空自衛隊補給本部情報処理部計画管理課長)
2等空佐 西野孝司

 

教材整備隊司令を命ずる
(航空自衛隊第1術科学校副校長)
1等空佐 武田宜久

 

航空自衛隊第1術科学校副校長を命ずる
(航空自衛隊第3術科学校業務部長)
1等空佐 吉冨秀哉

 

航空自衛隊第3術科学校業務部長を命ずる
(西部航空方面隊司令部総務部援護業務課長)
1等空佐 田中裕

 

航空自衛隊補給本部情報処理部計画管理課長を命ずる兼ねて航空自衛隊補給本部情報処理部電子計算機システム課長を命ずる
(航空自衛隊補給本部情報処理部電子計算機システム課長)
2等空佐 水口健一
令和2年11月8日付

https://www.mod.go.jp/j/press/jinji/2020/1108a.pdf

 

 

中部航空方面隊司令部監理監察官を命ずる
(航空自衛隊幹部学校教育部主任教官兼幹部学校)
1等空佐 壁島栄一

 

航空安全管理隊航空事故調査部長を命ずる
(航空安全管理隊)
1等空佐 大西健介

 

航空自衛隊幹部学校教育部主任教官を命ずる兼ねて航空自衛隊幹部学校勤務を命ずる
(航空安全管理隊航空事故調査部長)
1等空佐 新井田能之

 

自衛隊情報保全隊情報保全官を命ずる
(中部航空方面隊司令部監理監察官)
1等空佐 近藤健司
令和2年11月9日付

https://www.mod.go.jp/j/press/jinji/2020/1109a.pdf

 

 

航空支援集団司令部医務官を命ずる
(航空自衛隊補給本部医務官兼航空支援集団司令部)
1等空佐 宮脇博基

 

航空自衛隊補給本部医務官を命ずる
(第7航空団)
2等空佐 大久保雅江

令和2年11月30日付
https://www.mod.go.jp/j/press/jinji/2020/1130a.pdf

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