陸将人事・陸将補人事｜2020年12月・陸上自衛隊

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2020年12月、陸上自衛隊陸将・陸将補の人事異動が防衛省から発令された。

当月は人事の時期なので、多くの将官が異動し、またそれに伴い多くの将官が制服を置いて、長きにわたる自衛官人生に別れを告げている。

もちろん、その全ての幹部のご勇退に心からの敬意と感謝でお見送りしたいという前置きの上で、この場ではお二人の自衛官を取り上げたいと思う。

陸上総隊司令部幕僚長のポストを最後にご退役をされた小和瀬一（第31期相当）・陸将。

それに、武器学校長兼土浦駐屯地司令のポストを最後にご退役をされた、六車昌晃（第31期相当）・陸将補だ。

このお二人はともに陸上自衛隊少年工科学校のご出身で、小和瀬が昭和53年4月入隊の第24期。

六車は昭和54年4月入隊の第25期である。

当時、まだ少年工科学校は入学とともに3等陸士に任官される制度があったので、おふたりとも、若干15歳にして自衛官になった。

以来、小和瀬がほぼ43年間、六車は42年間もの長きに渡る自衛官生活を送り、ともに57歳でこの12月に制服を置いた。

ところで管理人は、このブログを通じてとても多くの人に幸せなご縁を頂いたが、中でも本当に感謝しているお一人に、少年工科学校卒業生の江村さんというOBがいる。

こちらの方、最初は

「おい！記事の内容間違っているぞ！」

と、怖いお叱りばかりを寄せてくる方だったのが、当然悪いのは私だ。

そのため、その都度、お礼をお伝えして直ちに修正をさせて頂いていたのだが、そんなある日、

「おい、お前悪いやつじゃ無さそうだな。一度駐屯地祭に俺の同伴枠で連れてってやるよ」

と仰って頂き本当にお連れ頂いて、以来懇意にお付き合いをさせて頂いている。

そしていつもお聞かせ頂いているお話が、少年工科学校卒業生への愛と、同期・先輩後輩への熱い想いだ。

同期には、

竹本竜司（第31期）・西部方面総監

堀江祐一（第33期相当）・東北方面総監部幕僚副長

濱田博之（第33期相当）・大阪地方協力本部長

など錚々たる将星たちがいるが、いつも江村さんからお聞きする同期愛は暑苦しいほどである。

というより、僅かでも悪口を書いたら、私はきっとえらい目に合う笑

そしてそんな江村さんからは、少年工科学校での思い出、先輩後輩との絆。

たまに、今ではシャレにならない悪ガキどもだった頃のやんちゃ話も聞くが、それを含めて、私も少年工科学校（現・高等工科学校）が大好きになった。

そんなこともあり、今回、小和瀬と六車のご退役にあたり、特別な思いでお二人をお見送りしたいと思っている。

ちなみに六車将補とは、高等工科学校の駐屯地祭に際し、江村さんのお取り計らいで実際にお会いさせて頂いたことがある。

本当に物腰が柔らかな紳士で、

「いつか武器学校にも遊びに来て下さい」

とお誘い頂いたのが印象的であった。

コロナもあり、最後まで押しかけさせて頂くことができなかったのが、寂しく心残りだ。

（江村さん、六車将補、桃野、伊藤栄・元2陸佐）

残念ながら小和瀬陸将にお会いする機会は最後までなかったが、江村さんからは、

「2期上の小和瀬さんは、少年工科学校時代から目立つ存在だった」

というようなお話を聞いたことがる。

なおここでいう目立つとはおそらく・・・当時の少年工科学校を考えると本当に目立っていたのだろう。

いろいろな意味で（汗）

そしてその迫力は最後まで健在で、特に第14旅団長であったころのお写真などを拝見していると・・・

（画像提供：陸上自衛隊第14旅団公式Webサイト）

もう、部下でない私まで、画像を見るだけで背筋が伸びる思いである。

こんな上官に巡閲されたら、私でも儀仗隊なみの直立不動で固まる自信がある（泣）

そんな、私にとって思い出深い2人の自衛官がこの12月、ご勇退を迎えられた。

最後までお務めを完遂されたことに心からの敬意と感謝を申し上げて、その背中をお見送りしたいと思う。

本当にお疲れさまでした。

ありがとうございました！

なお例によって、アイキャッチ画像の美しい女性は将官人事とは何の関係もない。

陸上自衛隊東部方面隊でリリースしている「陸女」から借用した、東部方面後方支援隊に所属する北川洋美・陸士長の活躍を撮影したひとコマだ。

武器科に所属する将来有望な精鋭であり、文字通り縁の下の力持ちとして、我が国の平和と安全を守ってくれる才媛である。

それにしても、自動車整備の現場でまで、こんなに若く美しい女性がツナギを着て活躍をしてくれているとは・・・。

昭和生まれのオッサンである管理人には、もうそれだけで嬉しくなってしまうのである。

全国の若い男性諸君！

今や自衛隊は、男臭いだけの職場ではないぞ！

どこに配属になっても、優秀で美しい女性の同僚や上司がみんなを待っている（はずだ）！

さあ、騙されたと思って今すぐ、最寄りの地本に願書を貰いに行こう。

（※個人の感想です。効果や効能を約束するものではありません。）

その他、詳細な人事異動の内容は以下の通り。

※文中、自衛官および関係者各位の敬称略。

（画像提供：陸上自衛隊東部方面隊公式Webサイト）

陸将に昇任させる
（東北方面総監部幕僚長）
陸将補　牛嶋築

陸上総隊司令部幕僚長を命ずる
（東北方面総監部幕僚長兼仙台駐屯地司令）
陸将　牛嶋築

退職を承認する
（陸上総隊司令部幕僚長）
陸将　小和瀬一

令和2年12月22日付
https://www.mod.go.jp/j/press/jinji/2020/1222b.pdf

陸将補に昇任させる
（防衛大学校防衛学教育学群統率・戦史教育室長）
1等陸佐　平澤達也

（陸上総隊司令部後方運用部長）
1等陸佐　末田毅

（北部方面航空隊長）
1等陸佐　廣瀬敏彦

（北部方面後方支援隊長）
1等陸佐　平野邦治

（中部方面総監部装備部長）
1等陸佐　坂本正義

（西部方面総監部人事部長）
1等陸佐　圓林栄喜

（第13旅団副旅団長）
1等陸佐　篠村和也

（教育訓練研究本部総合企画部総合企画課長）
1等陸佐　久保勝裕

（熊本地方協力本部長）
1等陸佐　仲西勝典

陸上総隊司令部日米共同部長を命ずる
（第2師団副師団長兼旭川駐屯地司令）
陸将補　垂水達雄

東北方面総監部幕僚長を命ずる兼ねて仙台駐屯地司令を命ずる
（第9師団副師団長兼青森駐屯地司令）
陸将補　腰塚浩貴

第2師団副師団長を命ずる兼ねて旭川駐屯地司令を命ずる
（第13旅団副旅団長兼海田市駐屯地司令）
陸将補　篠村和也

第8師団副師団長を命ずる兼ねて北熊本駐屯地司令を命ずる
（北部方面航空隊長兼丘珠駐屯地司令）
陸将補　廣瀬敏彦

第9師団副師団長を命ずる兼ねて青森駐屯地司令を命ずる
（第1高射特科団長）
陸将補　髙木勝也

システム通信団長を命ずる
（陸上総隊司令部後方運用部長）
陸将補　末田毅

第1高射特科団長を命ずる
（教育訓練研究本部総合企画部総合企画課長）
陸将補　久保勝裕

第1施設団長を命ずる兼ねて古河駐屯地司令を命ずる
（熊本地方協力本部長）
陸将補　仲西勝典

第2施設団長を命ずる兼ねて船岡駐屯地司令を命ずる
（西部方面総監部人事部長）
陸将補　圓林栄喜

中央情報隊長を命ずる兼ねて陸上総隊司令部情報部長を命ずる
（防衛大学校防衛学教育学群統率・戦史教育室長兼防衛大学校教授）
陸将補　平澤達也

陸上自衛隊情報学校長を命ずる
（中央情報隊長兼陸上総隊司令部情報部長）
陸将補　楠見晋一

陸上自衛隊武器学校長を命ずる兼ねて土浦駐屯地司令を命ずる
（中部方面総監部装備部長）
陸将補　坂本正義

陸上自衛隊化学学校長を命ずる兼ねて大宮駐屯地司令を命ずる
（北部方面後方支援隊長）
陸将補　平野邦治

陸上自衛隊九州補給処長を命ずる兼ねて目達原駐屯地司令を命ずる
（陸上自衛隊化学学校長兼大宮駐屯地司令）
陸将補　竹内綱太郎

自衛隊体育学校長を命ずる
（第1施設団長兼古河駐屯地司令）
陸将補　豊田真

退職を承認する
（陸上総隊司令部日米共同部長）
陸将補　斎藤兼一

（第8師団副師団長兼北熊本駐屯地司令）
陸将補　田渕忠史

（システム通信団長）
陸将補　菅野俊夫

（第2施設団長兼船岡駐屯地司令）
陸将補　外屋寿郎

（陸上自衛隊情報学校長）
陸将補　青木義昌

（陸上自衛隊武器学校長兼土浦駐屯地司令）
陸将補　六車昌晃

（陸上自衛隊九州補給処長兼目達原駐屯地司令）
陸将補　吉野俊二

（自衛隊体育学校長）
陸将補　谷村博志

令和2年12月22日付
https://www.mod.go.jp/j/press/jinji/2020/1222a.pdf

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