【退役】伊藤栄(いとう・さかえ)|少年工科学校第26期

伊藤栄は昭和39年9月9日生まれ、山形県出身の陸上自衛官。

少年工科学校第26期の卒業で、幹候72期を経て幹部自衛官に任官しているので、幹部としては防衛大学校第35期と同期ということになる。

職種は武器科だ。

令和元年9月(2019年9月) 武器学校付として長きにわたる自衛官人生に幕を閉じた。

最後の補職は平成28年3月から3年以上に渡り務めた、武器学校第2教育部弾薬科長であった。

(画像提供:少年工科学校第26期・江村様)

2019年9月、長きに渡り我が国の安全と世界の平和のために力を尽くし続けてきた誇りある自衛官がまた一人、陸上自衛隊を去った。

伊藤栄・元2等陸佐だ。

少年工科学校第26期に入学したのが昭和55年4月(1980年4月)なので、実に39年6ヶ月に渡り国家に奉職し続けてきた、文字通り筋金入りの自衛官である。

なお少年工科学校とは、中学校を卒業し、若干15歳にして親元を離れ、厳しい全寮制の環境の中で技術陸曹を目指す自衛官を育成する組織である。

今は名前を変え、組織や制度も若干の変更がなされたが、それでもなお、陸上自衛隊高等工科学校として古き良き伝統を墨守し続ける。

世間的な知名度は正直かなり低いが、陸上自衛隊マニアにはその卒業生は常に憧れであり、また卒業生たちも誰よりも、国民からの期待に応え続けてきた。

少年工科学校とは、そして伊藤とはそんな自衛官であった。

今回、そんな伊藤とは実は2019年9月、陸上自衛隊高等工科学校 創立64周年記念行事で初めてお会いさせて頂いた。

正確にはその前日に催された、少年工科学校第26期生の皆様の同窓会の飲み会の席で、親しくお話をさせて頂いた。

その時の記事はこちら。

【レポート】陸上自衛隊高等工科学校 創立記念行事に行ってきました!

なお、なぜそんな超プライベートな集まりに私が潜入させていただいたかと言うと、いつもの話で、第26期卒業生である江村様にお願いしこっそり混ぜて頂いたのである。

そんな場に私を招き入れてくれる江村さんも大概だが、明らかに場違いな場に臆面もなく参加してしまう管理人(私)もなかなかのものである。

ちなみに私は、第26期の皆様より9歳も年下の若輩である。

しかし、飲み会では皆さんから「桃ちゃん!こっちきて一緒に飲もうよ!」と仰って頂くなど、美味しいお酒を頂けて本当に楽しかったが、その辺りのお話は別の機会に譲りたい。

そしてその場で江村さんから、

「桃ちゃん、栄(伊藤元2等陸佐)って今月、定年退官したばかりなんだよ。いい男だから、桃ちゃんのところで活躍を記事にしちゃいなよ。」

と仰って頂き、喜んで今回、その足跡を記事にさせていただいているものだ。

しかしこの記事を伊藤元2佐がどう思われているのかは、正直私はよくわからない・・・(汗)

何かあったら江村さんのせいということで、記事を進めたい(笑)

話に戻りたい。

先述のように伊藤は、若干15歳にして自衛官に任官するのだが、その経緯がとても印象深い。

元々は父親も元自衛官で、生まれは北海道札幌の自衛隊病院なのだが、意外なことに自衛官になる気は全く無かったそうだ。

しかし、運命とは本当に予め、人生に組み込まれているものなのかも知れない。

伊藤は中学校を卒業するにあたり、腕試しのつもりで同じ中学の仲間7人とともに、少年工科学校を受験したところ、伊藤1人だけが合格してしまう。

そしてそれでもなお自衛官になる気はなかったので、地元の高校を同じ7人の仲間と共に受験したのだが、こちらではなんと、伊藤1人だけが落ちてしまったそうだ。

そのため「自衛官になるという運命を感じて」、そのまま少年工科学校に入学。

わずか15歳にして、国防と国民保護、世界平和への貢献を自分の使命として心に定め、厳しい訓練と任務に身を投じる事になった。

ちなみに、上記2枚の写真は、1枚めが定年退官を前にして撮影されたもの。

2枚めが少年工科学校時代のもので、血気盛んな若者らしい1枚になっている。

しごかれてもしごかれても音を上げず、厳しい訓練と任務に40年間揉まれ続けた男は、定年退官を前に随分と優しい顔立ちになった。

しかしそれでも、2日間に渡りお話をさせて頂いた伊藤は今なお血気盛んで、熱意もバイタリティも燃え盛っていた。

まだまだ、国民のために力を尽くしたい。

自分が社会の役に立てることがあれば、積極的に世の中にお返ししていきたいと熱く語る暑苦しい伊藤は、隠居生活に入るつもりなど、まだまだ微塵もないように感じられた。

そういった意味では、見た目こそ好々爺だが、中身は2枚めの、血気盛んな少年の頃のままである(笑)

おそらく今後も、居場所を変えてさらに、活躍を続けていくことになるのではないだろうか。

では、そんな伊藤とは自衛官生活でどのような活躍を積み上げてきたのだろうか。

少し詳細に、その経歴を見ていきたい。

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