堀江祐一(ほりえ・ゆういち)|第33期相当・高等工科学校長

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その堀江が陸上自衛隊に入隊したのは、先述のように昭和55年4月のことで、少年工科学校生徒第26期生の入隊である。

その後、昭和58年12月に第6高射特科群(与座)に配属され、下士官として自衛官生活のスタートを切った。

幹部候補生学校には平成元年3月に入校し、幹部としての原隊は第2通信大隊(旭川)で過ごした。

(画像提供:陸上自衛隊高等工科学校公式Webサイト

(画像提供:陸上自衛隊高等工科学校公式Webサイト

3佐以降のキャリアで見ると、職種部隊では大隊長ポストを神町駐屯地に所在する第6通信大隊長で、連隊長(相当)ポストを札幌駐屯地に司令部を置く北部方面通信群長でそれぞれ上番。

中央(陸上幕僚監部)では、防衛部防衛課、教育訓練部訓練課、装備部装備課、人事部募集援護課などを経て、班長ポストは監理部庶務室長で務めている。

またその間、スタッフや幕僚としてのポジションでは、福岡地方協力本部では募集課長を、北部方面総監部では人事部長などの要職で手腕を発揮した。

そして平成29年3月、陸将補に昇任すると第8師団副師団長兼ねて北熊本駐屯地司令に着任し、その後職として陸上自衛隊高等工科学校長兼ねて武山駐屯地司令に上番した。

これ以上はないほどの適任者が、満を持してこの古巣に戻ってきたと言ったところである。

 

ところで管理人は、令和元年5月19日に開催された第1師団創設記念行事に参加させていただいた折に、堀江陸将補と竹本竜司(第31期)・第1師団長の同期である、少年工科学校第26期生の皆様と祝賀会場でご一緒させて頂いた。

その際に、同期のお一人から聞いたこんな話が印象的であった。

「竹本は今や押しも押されもせぬ1師団長のエリートですが、堀江も凄いんです。」

そんな切り出しから始まったお話だったが、要約すると、堀江陸将補は少年工科学校を卒業後、陸曹として現場を経験したこと。

陸曹としての勤務は厳しく、とても大学受験の勉強や幹部受験の勉強などやっている時間がないこと。

何よりも、周囲にそのような勉強をするものはほとんどいないので、並の意志の強さではとても一人で勉強を続けることなどできないこと。

にも関わらず、任務をこなしながら幹部になるための努力もやり遂げて、本当に幹部に昇ったばかりか、将官にまで昇ったこと。

そんな堀江のことを、同期として心から誇りに思っていること。

そんなお話であった。

確かに、新任陸曹として現場にありながら4年もの間、大学の勉強もこなして学位を取得するというのは、本当に並の努力ではなかったはずだ。

そんな努力の結果としての堀江の今があるわけだが、それを含めて改めて、堀江陸将補の凄さと今のポストを任されている意味が、理解できたような気がする同期の方のお話であった。

 

では最後に、その堀江と同期に相当する、防衛大学校第33期組の人事の動向について見てみたい。

33期組は2014年に最初の陸将補が選抜され、2020年に最初の陸将が選抜される予定になっている年次だ。

そして2019年5月現在で、以下の幹部たちが陸将補の任にあたっている。

 

冨樫勇一(第33期)・陸上幕僚監部人事教育部長(2014年8月)

山根寿一(第33期)・第13旅団長(2014年8月)

牛嶋築(第33期)・東北方面総監部幕僚長兼ねて仙台駐屯地司令(2014年8月)

末吉洋明(第33期)・陸上幕僚監部運用支援・訓練部長(2014年8月)

廣惠次郎(第33期)・陸上幕僚監部指揮通信システム・情報部長(2015年3月)

児玉恭幸(第33期)・教育訓練研究本部副本部長兼ねて総合企画部長(2015年8月)

梅田将(第33期相当)・警務隊長(2015年12月)

酒井秀典(第33期)・第1ヘリコプター団長兼ねて木更津駐屯地司令(2016年3月)

宮本久徳(第33期)・高射学校長兼ねて下志津駐屯地司令(2016年12月)

堀江祐一(第33期相当)・陸上自衛隊高等工科学校長兼ねて武山駐屯地司令(2017年3月)

楠見晋一(第33期)・中央情報隊長兼ねて陸上総隊司令部情報部長(2017年8月)

更谷光二(第33期)・東北方面総監部幕僚副長(2018年3月)

※肩書はいずれも2019年5月現在。( )内は陸将補昇任時期。

※2018年8月以降の将官人事で昇任した陸将補の確認が未了のため、加筆する可能性あり。

 

以上のような状況になっており、まずは冨樫、山根、牛島、末吉の4名が中心になって、33期組の最高幹部人事は進んでいくことになるだろう。

 

堀江については、これだけ多くの仲間に恵まれていることが、そのお人柄やご知見が極めて優れたものであることを、何よりも雄弁に物語っている。

ぜひさらに活躍を重ねられて、近い将来に旅団長クラスに昇られることを楽しみにしていたい。

いずれにせよ、堀江を始めとした33期組は、2020年代半ばにかけて、我が国と世界の平和を担う中心になる世代だ。

その活躍にはこれからも注目し、そして応援していきたい。

 

※文中、自衛官および関係者各位の敬称略。

堀江陸将補(中央) 26期の同期、28期の後輩とともに

(画像撮影:管理人)

◆堀江祐一(陸上自衛隊) 主要経歴

昭和
55年4月 陸上自衛隊入隊(少年工科学校生徒第26期・武山)
58年12月 第6高射特科群(与座)

平成
元年3月 幹部候補生学校(第33期相当・前川原)
2年3月 第2通信大隊(旭川)
12年1月 3等陸佐
12年3月 陸上幕僚監部防衛部防衛課(市ヶ谷)
14年3月 陸上幕僚監部教育訓練部訓練課(市ヶ谷)
15年7月 2等陸佐
16年8月 第6通信大隊長(神町)
17年8月 陸上幕僚監部装備部装備課(市ヶ谷)
20年1月 1等陸佐
20年8月 福岡地方協力本部募集課長(福岡)
21年12月 陸上幕僚監部人事部募集援護課(市ヶ谷)
23年4月 北部方面通信群長(札幌)
25年8月 北部方面総監部人事部長(札幌)
27年3月 陸上幕僚監部監理部庶務室長(市ヶ谷)
29年3月 第8師団副師団長(北熊本) 陸将補
30年3月 陸上自衛隊高等工科学校長兼ねて武山駐屯地司令

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