國近和生は昭和51年4月23日生まれの航空自衛官。
防衛大学校第44期の卒業で幹候90期、職種は高射だ。
北朝鮮による我が国やアメリカへの挑発行為が高まる中で注目を集める、高射部隊を率いる若き指揮官である。
平成29年8月(2017年8月) 第18高射隊長兼知念分屯基地司令・2等空佐
前職は第5高射群第17高射隊長であった。
昭和51年生まれなので、ストレートであれば43期の幹部ということになるが、1年遅れの44期である理由は判明しない。
宮古島分屯基地司令の古田桂子(第43期)と同世代だが、防衛大学校卒業はその古田の1年次後輩ということになる。
第43期組は、1選抜(1番乗り)で1佐に昇進するのが平成30年1月(2018年1月)なので、この記事をポストしている日から3ヶ月も経たずして同期の出世頭が選抜される重要な時期だ。
國近の44期はもちろん、その1年後と考えられる。
そのため、我が国の最前線にある基地司令や部隊のトップにはちょうど今、この世代が実質的なリーダーシップを発揮していることが多い。
この先10年以上に渡り、我が国の平和と安全を背負っていくことになる、まさにこれからの世代だ。
そのような中、2017年10月現在で國近が補職されているのは第18高射隊長兼知念分屯基地司令。
まさに国防の最前線である沖縄に所在する基地で、知念分屯基地は沖縄本島の南部、糸満市にほど近い南城市にある。
那覇基地を親基地とする部隊であり、國近自身も前職では、同じ第5高射群隷下にある第17高射隊長として、那覇基地で指揮を執った。
第17高射隊長に次いで、第18高射隊長への異動となり、沖縄本島での勤務が続く。
さて、その國近の職種は先述の通り高射だが、この部隊は海上自衛隊と連携しながら、敵性国家から我が国に飛来する弾道ミサイルなどの迎撃を行う部隊だ。
PAC-3、いわゆるパトリオット(ペイトリオット)ミサイルを運用し、24時間365日、我が国の空の安全を守り続けている。
一義的には、もし北朝鮮が我が国に向けてミサイルを発射した場合、海上自衛隊のイージス艦が対応をすることになっているが、飽和攻撃などで一度に対応が難しい場合、これを撃ち漏らすこともあるだろう。
その場合には、2段構えで航空自衛隊の高射部隊が対応することになっており、國近はその最前線の指揮官というのが、2017年10月の状況だ。
おりしも、北朝鮮がグアム島周辺へのミサイル撃ち込みを予告したこともあり、その発射位置や進行方向によっては九州から四国近辺の上空を通過する可能性もあることから、同地周辺へのPAC-3部隊の機動展開が為されたことは、おそらく記憶に新しいだろう。
しかし場合によっては、沖縄本島にもなんらかの挑発行為がある可能性もあり、当然國近を始めとした第5高射群隷下部隊も、一瞬たりとも気を抜くことはできない。
非常に緊張した状態は、当面の間は強いられることになりそうだ。
そしてこの、沖縄本島に所在する高射部隊は、尖閣諸島を始めとした離島防衛にも力を発揮する部隊だ。
2017年現在、陸上自衛隊が整備を進めている宮古島と石垣島での駐屯地新設計画だが、これら駐屯地には陸上自衛隊の地対艦ミサイル連隊と高射特科部隊が配属される予定になっている。
これらの部隊は、石垣と宮古、それに沖縄本島に所在することで、南西方面における制海権の地図を塗り替えるほどの重要な役割をはたすことになり、中国人民解放軍を第1列島線の内側に封じ込める、極めて有効な1手となる。
しかし、もし中国人民解放軍が武力を用い、尖閣諸島などの島嶼部を盗りに来るようなことがあれば、これら島嶼部に所在する陸自部隊に対して、空対地ミサイル、地対艦ミサイルなど、あらゆる攻撃手段で打撃を加えようとするだろう。
場合によっては高高度から飛来する弾道ミサイルを用いるかもしれない。
このような場合、やはり陸自の高射特科だけでは対応が難しい状況も発生することから、航空自衛隊の高射部隊の存在は不可欠な防空部隊となる。
沖縄本島だけでなく、これら島嶼部をもカバーする部隊の配置が待たれるところだが、2017年10月現在、これら宮古島や石垣島といった島嶼部に警戒隊は所在するものの、高射部隊の配属予定は決まっていないようだ。
あるいは有事の際には機動展開を予定しているということなのかもしれないが、いずれにせよ、我が国の南西島嶼部における防衛体制の維持には、これら南西方面で高射隊を率いている國近のようなエキスパートの知見が必要不可欠となる。
我が国の新しい最前線である南西航空方面隊隷下で指揮経験を重ね、さらに厚みを増していくであろう國近のキャリアには要注目だ。
ぜひ、その異動やポストを追ってもらいたい若手幹部の一人である。
◆國近和生(航空自衛隊) 主要経歴
平成12年3月 航空自衛隊入隊(第44期)
平成12年9月 第6高射群第21高射隊(車力)
平成16年4月 第2高射群指揮所運用隊(春日)
平成18年3月 西部航空方面隊司令部(春日)
平成19年8月 第2高射群第8高射隊(高良台)
平成21年12月 北部航空方面隊司令部(三沢)
平成24年3月 航空総隊司令部(横田)
平成26年7月 航空幕僚監部運用支援・情報部(市ヶ谷)
平成28年8月 第5高射群第17高射隊長(那覇)
平成29年8月 第18高射隊長兼知念分屯基地司令
【注記】
このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。
主要経歴については、将補以上の階級のものにあっては防衛年鑑あるいは自衛隊年鑑も参照。
自衛官各位の敬称略。
※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的に加工して用いているものがある。
【引用元】
防衛省航空自衛隊 知念屯基地公式Webサイト(顔写真及び着任式写真)











44期だね。
たけさん、ご指摘ありがとうございます、たしかに44期ですね。
追って、関連する箇所の訂正をしておきます。
ありがとうございました。
彼は一浪しての入校で、留年はしていません。
まるまるさま、コメントを頂きましてありがとうございました!
^^