渡邊剛次郎(わたなべ・ごうじろう)は昭和36年6月6日生まれ、千葉県出身の海上自衛官。
防衛大学校第29期(応用化学)の卒業で幹候36期、出身職種は飛行で、HSS-2B及びSH-60J/Kといった回転翼航空機のベテランパイロットである。
平成30年3月(2018年3月) 横須賀地方総監・海将
前職は教育航空集団司令官であった。
なお、横須賀地方総監としての指導方針は判明しないが、教育航空集団司令官であった時の指導方針は以下の通り。
【指導方針】
「行き足」
伝統の継承 シーマンシップ プライド
(画像提供:海上自衛隊横須賀地方隊公式Webサイト)
(画像提供:海上自衛隊第23航空隊公式Webサイト ※リンク切れ)
2019年1月現在、横須賀地方総監の要職にある渡邊だ。
日本海軍以来の伝統ある横須賀の地にあり、その担当する警備区は首都圏から中京圏までと幅広く、我が国の人口の50%が居住する地域を受け持つ。
また首都圏の玄関口とも言える地方隊であることから、諸外国からの親善や”軍人外交”で訪れた艦船の多くがここ横須賀に入港するため、外交の窓口としての機能も期待される。
つまり、我が国を代表する地方隊の一つであるということだ。
実際にここ横須賀地方隊のトップ、すなわち渡邊が務める横須賀地方総監のポストは、わかりやすく言えば「海上幕僚長直前ポスト」の一つとなっている。
海上自衛隊に限らず、陸海空自衛隊にはやはりそれぞれ、陸海空幕僚長に昇る最高幹部が最後に務める最重要ポストというものがあるが、海上自衛隊の場合、それは以下のようになっている。
・自衛艦隊司令官(5号・9回)
・横須賀地方総監(5号・7回)
・佐世保地方総監(5号・6回)
・海上幕僚副長(3号・7回)
※号数は2019年1月現在の指定職号数。回は後職で海幕長に着任した回数。
なおこれ以外にも、以下の補職から海上幕僚長に直接着任した人事が過去にあった。
・大湊地方総監(3号・1回)・・・1977年9月
・護衛艦隊司令官(2号・1回)・・・1969年7月
・航空集団司令官(2号・1回)・・・1973年12月
この数字は、初代を除く全海上幕僚長歴代32人の人事の記録だが、ご覧頂いたら明らかなように、自衛艦隊司令官、横須賀地方総監、佐世保地方総監、海上幕僚副長の4ポストが人事の運用上、海上自衛隊でもっとも「格上」のポストということになるだろう。
そしてこのポストにあるものは当然、次期海上幕僚長の有資格者として、卓越した技量に優れた人格、揺るぎない実績を積み上げてきた者たちばかりだ。
横須賀地方総監とは、これほどまでに重いポストということになる。
これだけでも、渡邊の務めるポストの重要性とその意味合い、そして何よりも、これまで渡邊が積み上げてきた国防への貢献が、おわかり頂けるのではないだろうか。
なお余談だが、上記画像2枚め。
こちらは平成20年頃に撮影された、渡邊が第23航空隊司令を務めていた頃の一枚だ。
つまり、1枚めが57歳の渡邊に対し、下は46~7歳頃で、まだ1等海佐であった時の渡邊である。
46~7歳にしてイケメンで若々しい司令であったのに、この10年で何があったのか・・・。
やはり将官に昇ると、その重責は相当なものであるのかも知れない。。
では、そんな次期海上幕僚長候補の一人と言っても良い渡邊とはこれまで、どのようなキャリアを歩んできた幹部なのだろうか。
少し詳細に、その経歴を見ていきたい。
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