北林治（きたばやし・おさむ）｜第34期・海上自衛隊

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北林が海上自衛隊に入隊したのは平成2年3月。

以降、全国の航空部隊の現場で指揮を執り、また平成27年8月からは小月教育航空隊司令に着任し、パイロットの卵たちの教育にあたるなど、多方面で活躍をしてきた。

そのキャリアは、海自のパイロットらしい現場にこだわりぬいたものになっており、海幕など中央での勤務は通算でも数年ほど。

徹底し現場指揮官として生きてきた、地に足がついたとても頼もしい、高級幹部のそれになっている。

それにしても・・・

上記画像でおそらく司令（北林）の後ろを歩くのは副長と思われるが、いろいろと大丈夫だろうか。

明らかにやせ細っているように見えるので、激務の中で休みがしっかり取れているのか。

とても心配である。

話を元に戻す。

その北林と同期である34期だが、最初の海将補が選抜されたのは2015年夏の将官人事であった。

そして2018年5月現在で、その任にあたっているものは以下の通りだ。

福田達也（第34期）・第4護衛隊群司令（2015年8月）

大町克士（第34期）・幹部学校副校長（2015年8月）

泉博之（第34期相当）・練習艦隊司令官（2015年12月）

伊藤秀人（第34期）・海上自衛隊第3術科学校長（2016年7月）

江川宏（第34期）・海上幕僚監部総務部副部長（2016年12月）

大西哲（第34期）・海上幕僚監部監察官（2016年12月）

※肩書はいずれも2018年5月現在。（　）は海将補昇任時期。

上記のような状況になっており、まずは水上艦艇からは福田が、航空部隊からは大町が1選抜前期（1番乗り）で、最初の海将補に選抜されている。

34期は2018年現在で50代になったばかりの世代なので、これから2020年代半ばにかけて、我が国の平和と安全を中心となって担っていく年次だ。

今後もさらに多くの幹部が将官に昇り、あるいは2021年夏の将官人事では最初の海将が選抜され、ますますその活躍の幅を広げていくことだろう。

北林については、その豊富な現場指揮経験が極めて充実したものではあるものの、あるいはそろそろ海幕か教育系にまわり、その知見を広く組織づくりに貢献することが求められてくことになるかもしれない。

なお自衛隊では、海自に限らず、司令（官）や隊長と言った指揮官ポストに、やはり誇りを持って着任する幹部が多い。

それは佐官クラス、将官クラスに関わらず、組織の大小に関わること無く一つの「城」を任されたことに対する誇りであり、それが重い責任を背負うことに対する幹部としてのやり甲斐であるからだ。

そして、北林の補職は2佐時代から既に、指揮官としてのポストがとても目立つものになっている。

これほどまでに指揮官ポストを歴任し、任されている幹部はなかなかいるものではなく、それはすなわち、海自内部での北林に対する評価が高い証拠だと考えてよいだろう。
そういった意味でも、北林の異動と今後の活躍がとても楽しみであり、今以上に注目をして、そして応援していきたい。

※

本記事は当初2017年7月22日に公開していたが、加筆修正が重なったので2018年5月20日に整理し、改めて公開した。

◆北林治（海上自衛隊）　主要経歴

平成
2年3月　海上自衛隊入隊（第34期）
6年6月　第101航空隊（千葉県館山航空基地）
10年1月　幹部中級航空用兵課程学生（広島県江田島市）
10年7月　鹿児島地方連絡本部鹿屋募集事務所長（鹿児島県鹿屋市）
12年8月　第101航空隊（千葉県館山航空基地）
15年8月　海上幕僚監部人事計画課（東京都市ヶ谷）
18年3月　第123航空隊舞鶴航空分遣隊（京都府舞鶴航空基地）
20年3月　第23航空隊（京都府舞鶴航空基地）
20年12月　第23航空隊第231飛行隊長（京都府舞鶴航空基地）
21年12月　第23航空隊第231飛行隊長兼副長（京都府舞鶴航空基地）
22年3月　自衛艦隊司令部幕僚（神奈川県横須賀市）
24年4月　航空自衛隊幹部学校幹部高級課程学生（東京都目黒）
24年10月　統合幕僚学校統合高級課程学生（東京都目黒）
25年3月　第21航空隊（千葉県館山航空基地）
25年12月　第21航空隊副長（千葉県館山航空基地）
27年8月　小月教育航空隊司令（山口県小月航空基地）
28年8月　第21航空隊司令（千葉県館山航空基地）
30年2月　第25航空隊司令（青森県大湊航空基地）