江川宏(第1護衛隊群司令・海将補)|第34期・海上自衛隊

江川宏(えがわ・ひろし)は昭和43年1月生まれ、長崎県出身の海上自衛官。

防衛大学校は第34期、幹候は41期のそれぞれの卒業だ。

平成30年8月(2018年8月) 第1護衛隊群司令・海将補

前職は海上幕僚監部総務部副部長であった。

(画像提供:海上自衛隊自衛艦隊司令部公式Webサイト

2019年4月現在、第1護衛隊群を率いる江川だ。

第1護衛隊群は、今もっとも注目される最新鋭  空母  ヘリ搭載護衛艦いずもをその隷下に収めることで知られる。

ご存知のように、我が国はF-35Bの導入を決めていることから、近い将来、いずもは改修を経て航空母艦になることは既定路線と言ってもよいだろう。

世界で初めて正規空母の運用を実現した我が国が、敗戦から70年以上の時を経て、再びその翼を太平洋に広げようとしている。

これだけ存在感をもついずもであり、第1護衛隊群である。

やはりその所在と動向、さらに群司令の発言はどうしても政治的・軍事的メッセージを持つが、実際に様々な形でメディアに報じられ、その動向に注目が集まる。

例えば、朝鮮半島の緊張状態が非常に高まった2017年5月。

海上自衛隊は史上初めて、米海軍輸送艦の護衛任務に就くことになったが、この際に実際に護衛についたのが第1護衛隊群であり、護衛艦いずもと護衛艦さざなみだった。

その後3日間に渡り、この日米の僚艦は行動を共にしたが、正直言って輸送艦の護衛に就くにはいずもであった必要はないだろう。

しかし、我が国最大にして最新鋭の護衛艦が米軍の護衛に就く、ということそのものが、既に政治的メッセージだ。

同盟は強固であり、日本はあらゆる手段を行使する意志と準備がある、という世界へのメッセージであり、そして第1護衛隊群司令とは、それほどに重要な意味をもつポストでもある。

ちなみにこの時、米艦の護衛を終えたいずもはそのまま東南アジア方面に進路を取り、ベトナムやシンガポールなど東南アジア各国を歴訪。

さらにその帰路においては、アジア諸国の海軍関係者を乗せたまま、中国が独自基準で「九段線」と名付け管轄権を主張する海域を通行し、中国を牽制する動きまでしてみせた。

なおこの際には、接近する中国軍機の機影がレーダーで捉えられるなど、緊迫した場面も発生している。

このようにいずもと第1護衛隊群とは、そのプレゼンス故に様々な「軍人外交」にも活用されてきており、そしてこれからも活用されていくはずだ。

なお上記2枚の写真も、その活動の一環と言ってよいだろう。

この写真は、江川が第1護衛隊群司令に着任後、隷下部隊を率いて米軍との共同演習、「キーン・ソード19」(日米共同統合演習)に参加した際のものだ。

江川は米軍の空母「ロナルド・レーガン」に乗り込み、米海軍のトーマス司令官とともに共同記者会見に臨み、日米の結束の固さを内外に向かって発信した。

まさに、日米同盟の理念と仕組みを政治や内局が形作るとするならば、現場において汗をかき、それを目に見えるリアルに落としていくのが、江川のような現場指揮官である。

そして、我が国と世界の平和と安全は担保されることになり、平和がもたらす利益を享受できる毎日を、私達は過ごせることになる。

では、これほどまでに重要なポストを任された江川とは、これまでどのようなキャリアを歩んできた幹部なのだろうか。

少し詳細に、その経歴を見ていきたい。

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