北林治は福岡県出身の海上自衛官。
防衛大学校第34期(電気工学)の卒業で幹候41期(統一期90期)、職種は飛行(回転翼機)で、艦載ヘリ(SH-60K)のベテランパイロットだ。
生年月日は判明しないが、第34期はストレートであれば昭和42年度の生まれということになる。
平成30年2月(2018年2月) 第25航空隊司令・1等空佐
前職は第21航空隊司令であった。
2018年5月現在、大湊に所在する第25航空隊司令を務める北林だ。
第25航空隊は、千葉県館山市に所在する第21航空群隷下の回転翼航空機部隊であり、主に大湊に所在する護衛艦の艦載機を運用する航空隊である。
大湊は青森県むつ市に所在する海自の地方隊だが、場所柄、重要な国際海峡である津軽海峡を航行しようとするロシアを始めとした各国の艦艇を警戒監視し、その意図を探る極めて重要な任務を担当する。
また、東北以北の日本海側・太平洋側における災害派遣活動にも数多く出動し、数多くの実績を上げるなど、その活躍は枚挙に暇がない。
その海自の回転翼航空機部隊だが、第25航空隊に限らず、近年その役割において重要性を増しているのは、PKOなど国際貢献活動における警戒監視活動だ。
特に、アフリカ・ソマリア沖での海賊対処活動において海自航空部隊の活躍はめざましく、一方で通常の国内における警戒監視活動だけでも既に部隊がフル活動状態にあるために、航空隊に対する負担は増加の一途をたどる。
なおかつ、国際貢献活動への出動命令はある日突然下ることもあるため、北林自身も「常に2日分の着替えを基地にストックしている」というほどに、常時臨戦態勢を維持する。
華やかに見える海自の航空部隊であり、客観的にはとてもカッコよく見える存在ではあるが、その任務は実はとても過酷なものだ。
任務に対する誇りと、広く国民からの理解がなければ、到底遂行できるものではない。
ぜひ、海自の航空隊は幹部曹士以下、これほどに緊張感を持って任務にあたっていることを、一人でも多くの人に知って頂ければ幸いだ。
では次に、その北林のキャリアと同期である34期の動向について見てみたい。
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