【退役】山本頼人(やまもと・よりと)|第27期・陸上自衛隊

山本頼人は昭和35年1月生まれ、大阪府出身の陸上自衛官。

防衛大学校第27期の卒業で幹候64期、出身職種は特科だ。

平成29年8月(2017年8月) 第31代第10師団長・陸将のポストを最後に勇退となった。

前職は防衛研究所副所長であった。

なお、第10師団長としての指導方針は以下のものであった。

【統 率 方 針】責務の完遂
【要 望 事 項】強い責任感 仲間への思いやり

【以下、2017年12月31日に加筆】

2017年夏の将官人事で勇退となった山本頼人・元陸将だ。

本来であればすでに更新しない記事であるが、経歴一覧などに情報不足があったため最後の修正をしたい。

山本は防衛大学校第27期組の陸将。

2017年7月、いわゆる「南スーダン日報隠蔽問題」とされた一連の騒動で岡部俊哉(第25期)・陸上幕僚長が事実上の引責辞任。

その後任に山崎幸二(第27期)が着任したため、同じ27期である山本の勇退が決まった形となった。

陸上自衛隊入隊が昭和58年。

1等陸佐に昇ったのが平成14年1月、陸将補に昇ったのが平成20年8月であったので、ともに27期1選抜(1番乗り)のスピード出世だ。

これは、陸上幕僚長に昇った山崎や、方面総監まで昇った山之上哲郎(第27期)・東北方面総監と同じスピード出世であった。

陸上自衛隊では、陸将補に1選抜で昇ることは、将来の陸上幕僚長候補に名乗りを上げることを意味する。

その意味では山本も、陸上幕僚長候補に数えられるほどに、極めて優れたエリート自衛官であったと言って良いだろう。

2017年7月の「南スーダン日報問題」が無ければ、恐らく教育系のポストなどに補職され、もうひと仕事となっていたのではないだろうか。

多くの人に惜しまれた中での、非常に残念な勇退であった。

本当にお疲れ様でした。

山本元陸将の、我が国の平和と安全に対する貢献に心からの敬意と感謝を捧げます。

第2の人生が、素晴らしいものでありますように。

本記事は当初2017年6月26日に公開していたが、加筆修正が重なったので2017年12月31日に整理し、改めて公開した。

なお、ここから下の部分は2017年6月に公開した当時のものをそのまま残している。

2017年6月現在、第10師団のポストにある山本だ。

出身職種は野戦特科であり、99式自走155mm榴弾砲を運用する第2特科連隊の連隊長を務め、また我が国最大の特科部隊である第1特科団で団長を務めるなど、そのキャリアは非常に充実している。

野戦特科を率いる幹部として、名誉あるポストを歴任した上での陸将昇任であり、師団長への補職であった。

一方で2017年現在、野戦特科は地対艦ミサイル部隊を除き、もっとも予算削減が厳しいと言っても良い陸自の兵科だ。

師団隷下にある各地の特科部隊は廃止や縮小・統合が繰り返され、その上で方面隊直轄部隊として集約される再編が進められている。

規模を縮小しまとめた上で転地演習を繰り返し、機動力を上げ即応能力を維持するという状況だが、それにも限度があるだろう。

我が国の戦闘ではなかなか想定がし辛いとはいえ、野戦特科は陸戦戦闘の中心となるのが現代戦の通常の在り方だ。

一度廃止してしまった部隊は、装備はともかくとして熟練の幹部曹士及び伝統はにわかに取り戻し辛い。

どこかで歯止めがかかることを願いたい。

そしてその野戦特科縮小の流れは、山本の出身である第1特科団にも及んでいる。

2017年現在進行中の中期防(中期防衛力整備計画)において、一部部隊の縮小・廃止方針が決定されているからだ。

また第1特科団には、その歴史と役割、規模を考えると、意外なようだが、第1特科団長出身の陸上幕僚長が一人もいないという、余りありがたくないジンクスが有る。

特に近年は、野戦特科の予算縮小傾向とも併せ、さらに厳しいことになっているのかもしれない。

現役の高級幹部では、梶原直樹(第32期)があるいは、第1特科団長出身の陸上幕僚長候補として、さらにキャリアを伸ばしてくれるかもしれない。

東京地方本部長を務めるなど、イケメンかつ出世の登竜門に補職された経験もあることから、要注目だ。

山本については、あるいは27期という年齢を考えると、第10師団長が勇退ポストとなるか、あるいは後職で教育系の要職を務め、そこで退役となるかもしれない。

寂しいことだが、野戦特科の要職を歴任してきたエキスパートの活躍には、最後まで注目し応援していきたい。

◆山本頼人(陸上自衛隊) 主要経歴

昭和
58年3月 陸上自衛隊入隊(第27期)

平成
6年1月 3等陸佐
9年7月 2等陸佐
14年1月 陸上幕僚監部補任課 1等陸佐
14年3月 第2混成団特科大隊長
15年8月 陸上幕僚監部装備計画課企画班長
17年8月 第2特科連隊長
18年8月 陸上幕僚監部運用支援情報部運用支援課長
20年8月 中部方面総監部幕僚副長 陸将補
21年12月 第1特科団長兼北千歳駐屯地司令
23年8月 研究本部幹事
24年7月 防衛研究所副所長
27年3月 第10師団長 陸将
29年8月 第10師団長を最後に勇退

【注記】

このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。

主要経歴については、将補以上の階級のものにあっては防衛年鑑あるいは自衛隊年鑑も参照。

自衛官各位の敬称略。

※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的に加工して用いているものがある。

【引用元】

防衛省陸上自衛隊 第10師団公式Webサイト(顔写真、視察写真他)

http://www.mod.go.jp/gsdf/mae/10d/photo/h28/1ken/index.htm

http://www.mod.go.jp/gsdf/mae/10d/dcg/dcg.htm

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