福田和彦(補給統制本部副本部長・陸将補)|第30期・陸上自衛隊

福田和彦(ふくだ・かずひこ)は昭和38年7月生まれ、鹿児島県出身の陸上自衛官。

防衛大学校第30期の卒業で幹候67期、出身職種は会計だ。

平成30年8月(2018年8月) 陸上自衛隊補給統制本部副本部長・陸将補

前職は関西補給処長兼宇治駐屯地司令であった。

(画像提供:陸上自衛隊宇治駐屯地公式Webサイト

(画像提供:陸上自衛隊宇治駐屯地公式Webサイト

2019年3月現在、我が国の兵站の中枢である陸上自衛隊補給統制本部で、副本部長の要職にある福田だ。

東京都の十条駐屯地に位置するが、この十条には他に海上自衛隊の補給本部、航空自衛隊の補給本部も設置されており、文字通り我が国の補給を支える、国防の心臓部とも言える最重要防衛拠点の一つである。

なお補給統制本部は、全国の補給処を文字通り統制しその業務をサポートするが、組織としての上下関係にはない。

あくまでも、全国に5るある補給処、すなわち北海道補給処(北海道恵庭市)、東北補給処(宮城県仙台市)、関東補給処(茨城県土浦市)、関西補給処(京都府宇治市)、九州補給処(佐賀県吉野ヶ里町)の上級組織は各地の方面隊であり、方面総監の指揮命令系統に属するので注意して欲しい。

おそらくこれは、平時の兵站業務は中央と連携し、事実上その指揮を受けながら進めても問題はないが、有事の際の兵站はまさに用兵そのものであり、全軍を統率する方面総監が握るべきという考えなのではないだろうか。

先の大戦を例に出すまでもなく、兵站とは軍事力そのものであり、兵站が破られるとすなわち国が破られるのは明らかだ。

どれほどに第1空挺団が精強であろうとも、メシがなければ3日も戦えない。

弾薬が届かなければ、100発100中の銃の名手でもただ黙って身を隠すしか為す術はない。

その意味では、決して目立つことはないが、福田を始めとしたこの職種に責任を持つ幹部曹士の働きこそ、我が国が精強であり続けられるかどうかの、根源であると言えるだろう。

自衛隊ファンでなくとも、もっとも注目すべき重要な仕事をこなす隊員たちである。

ところで上記の全国の5つの補給処について。

北海道、東北、関東、関西、九州の5ヶ所体制になっているが、何か疑問に思うことはないだろうか。

明らかに、絶対に必要な場所に一つ、足りていない。

それは、沖縄の補給処だ。

ご存知のように、我が国は2019年現在、南西方面島嶼部にこそもっとも現実的な驚異を抱えている。

尖閣周辺で有事が発生すれば、必然的に宮古島や石垣島も、これら島嶼部への橋頭堡として機能することを阻止するべく、中国人民解放軍は攻撃を仕掛けてくるだろう。

これは、これら島々に基地があるからではない。

尖閣周辺で反撃の拠点になる、もっとも近い島だからだ。

武装した部隊がいなければ速やかに侵攻し占領。

武装した部隊が入れば攻撃を加えた後に侵攻し占領するだけである。

ましてこれら有人島には、中国人民解放軍が最も恐れる、12式地対艦ミサイルを運用する陸上自衛隊の部隊が配備される予定だ。

であれば、南西方面島嶼部の防衛とはすなわち、沖縄本島を含めた全ての島々を防衛する構想をもって、対応しなければならない。

にも関わらず、有事の際の物資は九州補給処(佐賀県吉野ヶ里町)から送るだけで足りるだろうか。

少なくとも沖縄本島と各地の離島に、相当程度の弾薬と各種物資をプールし、また速やかに近隣から補給できる体制を整えるべきだろう。

ただでさえ、我が国の防衛構想は軽武装の自衛隊による初期戦闘、それに加えて日米同盟による米軍のバックアップという戦略から成り立っている。

にも関わらず、初期戦闘を継戦する能力にすら十分な補給能力がないのであれば、戦略が根本から破綻するというものだ。

繰り返しになるが、補給とは国防能力そのものであり、どれだけ鍛え上げた隊員でも、メシがなければ3日で立つことすらできなくなる。

燃料が尽きれば、12式地対艦ミサイルを運搬する車両も車庫から出ることすらできない。

そういった意味では、早期に沖縄にも補給処を設置し、国防体制を拡充してもって抑止力の向上に務めるべきではないだろうか。

このような課題を抱える中、それら補給能力を全国的に統制する補給統制本部の副本部長に着任した福田にかかる責任は極めて重く、国民からの期待も非常に大きい。

では、そんな要職中の要職である補給統制本部の副本部長を務める福田とは、これまでどのようなキャリアを歩んできた幹部なのだろうか。

少し詳細に、その経歴を見ていきたい。

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