鈴木康彦(すずき・やすひこ)|第32期・航空自衛隊

鈴木康彦は昭和40年11月生まれ、静岡県出身の航空自衛官。

防衛大学校第32期の卒業で幹候78期、出身職種は飛行であり、F-4戦闘機のパイロット上りだ。

平成29年8月(2017年8月) 航空幕僚監部人事教育部長・空将補

前職は航空総隊司令部防衛部長であった。

第32期の絶対エースにして、5~7年後の航空幕僚長有力候補である鈴木だ。

なお最初にお断りしておくと、鈴木に関して正面から撮影された画像は、どれほど探しても防衛省の公式サイト内で発見できなかった。

かろうじて、イベントで乾杯の発声を行う上記画像が見つかったのみで、左端が鈴木である。

これは、鈴木の現場キャリアの多くを占める83航空隊が第9航空団に改編され、Webサイトも完全にリニューアルされたことによるものだ。

そのため、過去の広報誌や離着任式などの画像も削除されてしまい、お手上げ状態である。

ちなみに鈴木は、年齢を感じさせない凛々しさが特徴のイケメンだ。

いずれさらに要職に昇るのは確実であり、著作権上問題がない防衛省公式サイトで画像を発見すれば、随時更新していきたい。

さて、その鈴木であるが改編前の第83航空隊最後の司令である。

正確には、後を継いだ川波清明(第32期)が第83航空隊最後の司令として、改編された第9航空団初代司令に着任しているため、川波が最後の司令となるが、83航空隊司令職を全うしたという意味での最後の司令だ。

鈴木にとって沖縄は非常に馴染み深い現場で、第83航空隊302飛行隊長を務めるなど3度の現場指揮経験を持つ。

我が国のホットスポットである南西方面の空域を知り尽くす本物のプロだ。

その最初の着任は平成5年から平成10年。

鈴木は当時をして、「中国軍機に対するスクランブルは極めて珍しい時代だった」と振り返る。

そして83航空隊司令兼那覇基地司令に着任した25年、中国機に対するスクランブル回数は実に年間400回超。

この空域で何が起こっているのか。

そして中国人民解放軍の意志にはどのように変貌した過去があり、これからどのように変貌していく可能性があるのか。

それを肌感覚で体験して来たことになり、我が国の安全保障環境を考えると、これ以上はない経験値を積んだ上で極めて頼りになるキャリを積んできた将官であると言えるだろう。

次にもう少し、鈴木のキャリアについて深掘りしてみたい。

航空自衛隊に入隊したのが昭和63年。

1等空佐に昇ったのが平成19年1月であり、32期堂々の1選抜(1番乗り)での昇任だ。

そして空将補に昇ったのが平成25年8月。

こちらも32期1選抜でのスピード昇任であり、32期の絶対エースとして活躍する。

なお海空自衛隊では、同期1選抜で将補に昇るものは通常2名以内だ。

いわば32期組の”首席”とも言える鈴木だが、空将補に同時に1選抜で昇ったのは阿部睦晴(第32期)・防衛装備庁プロジェクト管理部プロジェクト管理統括官。

(肩書は2017年12月現在)

32期組はこの2名を中心に、将来の航空幕僚長候補が選抜されていくことになるだろう。

特に鈴木については、2017年12月現在で航空幕僚長を務める杉山良行(第24期)のキャリアと類似点が多い。

共にF-4戦闘機パイロット出身で第83航空隊302飛行隊長を経験し、空幕の部長職は人事教育部長。

鈴木のこの後のキャリアを考えると、いずれ南西航空方面隊司令官を経験し、航空総隊司令官に昇るような、杉山と同じルートを辿っていくことになるのではないだろうか。

とはいえ、そうなるとしてもまだ5年は先のことであり、そもそも32期組が最初に空将に昇るのも2019年の予定である。

人事については極めて流動的で先が読めず、今後誰が抜け出していくのかは予断を持って見通せるものではない。

そしてその32期組で、切磋琢磨し我が国の平和と安全に貢献する空将補たちは以下の通りとなっている。

鈴木康彦(第32期)・航空幕僚監部人事教育部長(2013年8月)

阿部睦晴(第32期)・防衛装備庁プロジェクト管理部プロジェクト管理統括官(2013年8月)

柿原国治(第32期)・北部航空警戒管制団司令(2014年3月)

尾崎義典(第32期)・第1輸送航空隊司令(2014年8月)

川波清明(第32期)・第9航空団司令(2015年8月)

上境賢己(第32期)・第1術科学校(2015年12月)

岩城公隆(第32期)・第4補給処長(2016年12月)

※補職は全て2017年12月現在。( )は空将補昇任時期。

いずれ劣らぬその道のエキスパートばかりであり、誰が最初の空将に昇って航空幕僚長候補に名乗りを上げても決してサプライズではないが、空将補昇任の時期を考えると、やはり鈴木と阿部が大きなアドバンテージを握っていそうだ。

空将昇任はともかくとしても、この7名はこの先5~7年に渡り、我が国の平和と安全の実質的な担い手となる最高幹部たちである。

彼らの活躍が我が国の存立を担保する、極めて重要な空将補ばかりであるので、ぜひ全員の活躍に注目して欲しい。

そして応援し、自衛隊の様々な活動を支援して頂ければ幸いだ。

◆鈴木康彦(航空自衛隊) 主要経歴

昭和
63年3月 航空自衛隊入隊

平成
11年1月 3等空佐
14年7月 2等空佐
14年8月 航空幕僚監部補任課
16年8月 第83航空隊
17年3月 第83航空隊302飛行隊長
18年8月 航空幕僚監部防衛課
19年1月 1等空佐
19年4月 幹部学校付
20年8月 幹部学校
21年1月 航空幕僚監部装備体系課
21年4月 航空幕僚監部装備体系課第1班長
22年8月 中部航空方面隊防衛部長
23年8月 航空幕僚監部補任課長
25年8月 第83航空隊司令 空将補
27年8月 航空総隊司令部防衛部長
29年8月 航空幕僚監部人事教育部長

【注記】

このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。

主要経歴については、将補以上の階級のものにあっては防衛年鑑あるいは自衛隊年鑑も参照。

自衛官各位の敬称略。

※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的に加工して用いているものがある。

【引用元】

防衛省航空自衛隊 航空システム通信隊公式Webサイト(祝賀行事写真)

http://www.mod.go.jp/asdf/acsw/katudouzyoukyou/topx/index.html

防衛省航空自衛隊 第9航空団公式Webサイト(1周年記念行事写真)

http://www.mod.go.jp/asdf/naha/blog/index3.html

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