【退役】有馬龍也(ありま・たつや)|第28期・航空自衛隊

有馬龍也は昭和36年1月生まれ、宮崎県出身の航空自衛官。

防衛大学校第28期の卒業で幹候は74期、出身職種は飛行でF-2戦闘機のパイロット上りだ。

平成27年8月(2015年8月) 航空安全管理隊司令・空将補

前職は第4航空団司令であった。

【以下、2017年12月29日加筆】

F-2戦闘機のエリートパイロットであった有馬。

28期のいぶし銀であり、パイロットの安全教育や育成に力を発揮してきたベテラン指揮官がまた一人自衛隊を去った。

第4航空団司令時代にはブルーインパルスの里帰りに尽力し、在任中に松島への帰還を実現。

また第3航空団飛行群司令時代には、500ポンド爆弾によるF-2戦闘機からの、史上初となる空対地攻撃実弾訓練を指揮。

その輝かしいキャリアは枚挙に暇がなく、まさに誇り高い男の、誇り高い自衛官人生であった。

有馬は28期組の将官であったが、丸茂吉成(第27期)の航空幕僚長着任に伴い退役となった形だ。

少し早めの勇退であったが、30数年ぶりの何もしない年末年始をゆっくりと過ごし、積年の疲れを癒やして欲しい。

本当にお疲れ様でした、ありがとうございました。

有馬空将補の今後の人生が、さらに充実したものになりますように、心からお祈りしております。

【以下、2017年11月18日記述】

F-2戦闘機パイロットとして、あるいは指揮官として数々の要職を歴任してきた有馬だ。

そのキャリアは非常に充実したエリートパイロットのそれになっているが、よほどパイロットとしての安全意識が高かったのであろうか。

特に目立つのは、その教育系ポストでの活躍である。

空幕飛行教育班長や航空教育集団教育部長などを歴任し、そして2015年からは、パイロットの安全教育を担当する航空安全管理隊の司令に着任した。

この航空安全管理隊。

一般にはあまり聞き馴染みのない組織かもしれないが、実は陸海空に於ける全てのパイロットを対象にした、3自衛隊の横断的な教育を行っている数少ない組織だ。

飛行安全幹部課程などを開講しており、飛行運用幹部や操縦幹部等に対し、安全な飛行の担保や航空事故調査に必要な知識技能を習得させている。

目立たない組織ではあるが、この組織が機能することで初めて空の安全が担保され、航空機事故は教訓となり、二度と同じ事故を起こさないための組織運営やチェックリストの作成が可能となる役割を担う。

教育系で要職を歴任してきた有馬には、まさに適任のポストであると言えるだろう。

F-2戦闘機パイロットとしても、そのキャリアは非常に輝かしい。

飛行群司令は第3航空団で経験しているが、同ポストにあった2007年にはグアム周辺で行われた「コープノース・グアム07」に統制官として参加。

米軍との戦闘機戦闘訓練を展開したほか、グアム沖にある空対地射爆撃場を目標に、F-2戦闘機として初めてとなる500ポンド爆弾での対地攻撃訓練などを指揮した。

その後は第5航空団副司令や第4航空団司令として現場指揮を重ねるが、特に第4航空団司令時代には東日本震災で傷ついた松島基地の復興に尽力。

ブルーインパルスの帰郷を果すなど、非常に大きな功績を残し続け、現職に着任した。

これほどまでに、非常に充実した将官としてのキャリアだ。

ここまでくれば、この先はどうなのかということが非常に気になるところだが、有馬の同期である28期組は既に航空幕僚長候補は出揃っており、空幕長レースへの参加は厳しいだろう。

2017年11月現在の情報だが、その28期組では、以下の者たちが空幕長レースを争っている。

状況によっては、次の次の航空幕僚長に着任する者たちだ。

山田真史(第28期)・航空支援集団司令官

武藤茂樹(第28期)・南西航空方面隊司令官

荒木文博(第28期)・航空開発実験集団司令官

(肩書はいずれも2017年11月現在)

順当に考えれば、次期航空幕僚長は27期組から誕生し、恐らくその時期は2017年12月から18年3月あたりになる。

有馬の次の異動も、恐らくこのあたりにあることが予想され、次のポストが非常に楽しみなところだ。

幹部学校の副校長など、教育系の幹部に転じるのではないかと予想しているが、あるいは航空幕僚長人事の内容によっては多くの将官が退役することも考えられ、寂しくもある冬の人事になるかもしれない。

充実したキャリアを基に、多くの後進を育て上げてきた有馬。

その活躍を今後も楽しみに追っていきたい。

◆有馬龍也(航空自衛隊) 主要経歴

昭和
59年3月 航空自衛隊入隊(第28期)

平成
7年1月 3等空佐
10年7月 2等空佐
15年1月 1等空佐
15年9月 幹部学校付
16年8月 航空幕僚監部飛行教育班長
18年3月 第3航空団飛行群司令
20年4月 航空総隊司令部運用課長
21年3月 情報本部統合情報部長
22年4月 第5航空団副司令
24年1月 航空教育集団教育部長
24年12月 第4航空団司令 空将補
27年8月 航空安全管理隊司令

【注記】

このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。

主要経歴については、将補以上の階級のものにあっては防衛年鑑あるいは自衛隊年鑑も参照。

自衛官各位の敬称略。

※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的に加工して用いているものがある。

【引用元】

防衛省 東北防衛局公式Webサイト(講演会写真)

http://www.mod.go.jp/rdb/tohoku/seminar/higasimathusima270313/semina-kaijyou-higasimathusima.html

防衛省航空自衛隊 ブルーインパルス公式Webサイト(案内写真)

http://www.mod.go.jp/asdf/pr_report/blueimpulse/about/

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