平田浩二(ひらた・こうじ)は昭和50年3月23日生まれ、鹿児島県出身の陸上自衛官。
防衛大学校第41期の卒業で幹候78期、職種は普通科だ。
平成31年3月(2019年3月) 初代となる奄美警備隊長・1等陸佐
前職は第8師団司令部第3部奄美準備室長であった。
(画像提供:陸上自衛隊公式Webサイト)
また一人、イケメンの幹部自衛官を発見してしまった・・・。
2019年3月に発足した奄美警備隊の、初代隊長となる平田浩二・1等陸佐である。
いかにも陸自の指揮官という風貌であり、筋肉質に鍛え上げられた体はそのストイックさを雄弁に物語っている。
また一人、追っかけたくなるイケメン幹部を発見してしまいワクワクしている。。
それはともかくとして、この奄美警備隊というポストについてだ。
その名前からおわかりの通り、奄美警備隊は鹿児島県の奄美大島に所在するが、なぜ2019年の今、このような「辺鄙なところ」に陸自は新たな駐屯地を開設したのだろうか。
ただでさえ、人員も予算も切羽詰まっている中での駐屯地の開設は、相当な目的が無ければできるものではない。
まずは、そのことについてお話してみたい。
(画像提供:グーグルアース)
こちら、我が国が国防上のもっとも深刻な課題を抱える、南西方面島嶼部を巡る地図である。
そしてその地図に、我が国が誇るSSM、12式地対艦ミサイルの射程距離を重ね合わせたものだ。
この位置関係を確認頂いた上で、もし自分が中国人民解放軍の指揮官であった場合。
尖閣を奪取しようと企図するなら、どこから攻めようとするだろうか。
なおもっともありえるシナリオとして中国は、紛争当初からいきなり海軍や空軍を出すことは考えづらく、南京事件(南京城攻防戦)の時から変わらぬやり方で、便衣兵とも言うべき民兵を尖閣に送り込んでくるだろう。
それであれば自衛隊も、当然その事態対処に護衛艦や戦闘機をいきなり出すことはできない。
つまり、尖閣を含めて広大な射程距離を持つ12式地対艦ミサイルこそが、この海域の海上優勢を確保する上で極めて大きな切り札になるということだ。
それが下の図であり、中国人民解放軍が便衣兵で来ようとも正規軍で来ようとも、我が国はこの海域に強大な防衛網を整備したということである。
であれば、中国人民解放軍はいずれにせよ、尖閣を盗りに来るのであれば尖閣至近の宮古島や石垣島にも兵を向けるのは確実だ。
そして、兵站を分断し南西方面の島嶼部を本州から孤立させるために、確実に奄美警備隊にも攻撃を仕掛けるだろう。
奄美を落とされたら、南西方面島嶼部は完全に孤立し我が国は非常に厳しい戦いを強いられることになるからだ。
そしてこの奄美を守るために設置されたのが奄美駐屯地であり、初代隊長に着任したのがイケメン1佐の平田である。
その任務の重さと、我が国の国防上極めて大きな責任を担うことが、おわかり頂けるのではないだろうか。
なお実は、この配置はただ単に、尖閣を意識しただけの国防体制ではない。
もう一度、上記地図の2枚めをよく見て欲しい。
なにかお気づきになることはないだろうか。
これら島嶼部に12式地対艦ミサイルを配置することは、第1列島線の内側に中国海軍を封じ込め、太平洋への出口を完全に塞いでしまったことを意味するということだ。
九州の南部に少しスキがあるように思われるかも知れないが、それこそこんな九州本土から至近距離のところなど、敵意をもった中国海軍の駆逐艦が通行しようものなら「秒」である。
つまり、宮古島、石垣島、那覇に加え、奄美にも陸自の駐屯地が整備されたことで、我が国の南西海域防衛は、一つの大きな体制の整備を完成させたということだ。
この海域において、中国海軍が海上優勢を確保することは、相当困難になった。
奄美駐屯地とその警備隊には、実はそれほどまでに大きな意味がある。
それだけに、奄美警備隊と平田に対する中国人民解放軍のストレスはマックスだろう。
逆に言えば、私たち日本国民にとっては、これ以上無いほどに、頼もしい現場指揮官であるということだ。
ぜひ、そんな理解でこの新設された駐屯地の役割に注目して欲しい。
では、そんな重要な役割を任されることになった平田とは、これまでどのようなキャリアを歩んできた幹部なのだろうか。
少し詳細に、その経歴を見ていきたい。
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