藤岡史生(ふじおか・ふみお)は昭和43年4月生まれ、福岡県出身の陸上自衛官。
防衛大学校第36期の卒業で幹候73期、出身職種は判明次第、追記したい。
平成29年8月(2017年8月) 北部方面総監部幕僚副長・陸将補
前職は陸上幕僚監部補任課長であった。
なお、第16普通科連隊長兼ねて大村駐屯地司令であった頃の指導方針は以下の通り。
【要望事項】
「活気に満ちた駐屯地」
「規律厳正な駐屯地」
(画像提供:防衛省九州防衛局公式Webサイト)
2018年7月現在、北部方面総監部幕僚副長を務める藤岡だ。
幕僚副長職は、ある意味で陸将補職でもっとも露出の少ない、まったくもってプロフィール写真が手に入らないポジションの一つである。
そのため上記画像も、1等陸佐で大村駐屯地司令だった頃のプロフィール画像を、九州防衛局の広報誌まで探し尽くしてやっと見つけたものを用いている。
陸将補に着任するよりも3年以上前のもので、やはり少し若く見えるが、将官になろうという幹部の努力は並大抵のものではないのだろう。
北方で幕僚副長に着任した後の藤岡の写真を各所で見かけるが、やはり少し、老け込んでしまったようだ。
それはそうとして、36期のエースである藤岡が北部方面隊の幕僚副長に着任した意味についてだ。
国防の最前線がいかに西方にシフトしたと言ったところで、我が国の火力と兵力は、そのほとんどが北部方面隊に集中しているという現状に大きな変化はない。
今後、多少の南西シフトはもちろんあるかも知れないが、恐らく第1~第3地対艦ミサイル連隊の一部が九州以南の島嶼部に移駐するくらいで、それほど大規模な変化は無いであろう。
なぜなら、そもそも機甲科や特科を移駐させても、十分な訓練をする場所が無いからである。
行政との関係で、大規模な部隊の移駐がそもそも難しい、という軍事目的とは別の理由ももちろんあるわけだが、こと実弾訓練の場所という事に限っては、やはり北海道の演習場以上に恵まれた施設は本州以南にはない。
結局のところ、大規模火力と大規模部隊の統率を経験するには、北部方面隊の要職を経験するしか無いという状況が続かざるを得ないということだ。
西方が最前線になって久しいにも関わらず、陸幕長が第34代・岩田清文(第23期)、第35代・岡部俊哉(第25期)、第36代・山崎幸二(第27期)と、3代続けて北部方面総監から出ているのも、やはり必然の理由があるということである。
36期のエースである藤岡も、国防の最前線である第16普通科連隊長(長崎県大村市)とは別に、北方での最精鋭部隊を指揮し、なおかつその戦力の南方への輸送と集中については、必ず経験しておく必要があるだろう。
エースらしい、非常にわかりやすい将官としての最初の補職となった。
ではその藤岡は、これまでどのようなポストを歴任してきた幹部であるのか。
そのキャリアについても、少し詳しく見ていきたい。
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