長友康(ながとも・やすし)は防衛大学校第39期卒業の陸上自衛官。
幹部候補生学校は第76期の卒業で、職種は野戦特科だ。
生年月日は判明しないが、第39期はストレートの場合、昭和47年度の生まれということになる。
平成29年3月(2017年3月) 第2地対艦ミサイル連隊長兼美唄駐屯地司令・1等陸佐
前職は富士学校特科部主任教官であった。
(画像提供:陸上自衛隊第1特科団公式Webサイト)
(画像提供:陸上自衛隊第1特科団公式Webサイト)
2019年7月現在、第2地対艦ミサイル連隊長を務める長友だ。
北海道美唄駐屯地に所在する部隊であり、88式地対艦ミサイルを運用して、我が国に近接を図る敵性勢力の撃滅を企図することを任務とする。
所属は第1特科団の隷下であり、大口径の榴弾砲などを運用する特科群とともに、北辺の防衛に万全を期す。
そしてその長友が指揮する、地対艦ミサイル部隊。
2019年現在、これほどまでに大きな役割が期待される職種も中々ないのではないか、という程に、その活躍に期待が集まっている。
我が国の南方、国防の最前線である島嶼部防衛における役割であり、その強力な防衛力は、単に戦術兵器と言う枠を超えるほどの運用が想定されている。
この図は、我が国の南西諸島の要所に、最新鋭の地対艦ミサイルである12式地対艦ミサイル部隊を配置した際の、射程距離のイメージだ。
ご覧の通り、尖閣諸島を十分に防衛圏内に収め、島嶼に近づく海上勢力を全て駆逐するほどの範囲をカバーする。
さらにそれだけではないことが、おわかりだろうか。
この12式地対艦ミサイルをこのように配置するということは、中国人民解放軍が考えるところの戦略目標である「第1列島線」の突破を全く許さないということだ。
それだけではなく、もはや第1列島線の内側でしか、中国人民解放軍の海上勢力は自由な活動を行えないと言うことにもなる。
直接的な島嶼部の侵攻には、最終的には海空自衛隊が対応することになるかもしれない。
しかし海空の兵器ユニットは、当然のことながら搭載している武器や稼働可能時間には自ずから限界があり、中国人民解放軍の飽和作戦の前には、その全てに対応することは到底不可能だ。
しかし陸上自衛隊の場合、兵站さえ繋ぐことができれば、その防衛力は永続的であり、海上勢力の飽和攻撃にも十分対応できる。
言ってみれば、中国人民解放軍はその戦略の再考を余儀なくされるほどにインパクトがある兵器であり、専守防衛を国是とする我が国にとって、無くてはならない重要な兵科であると言えるだろう。
この辺りは、詳しくはこちら
防衛省・自衛隊の沖縄新ミサイル基地建設 本当の目的はどこにあるのか
で詳述しているので割愛するが、要するに地域の抑止力に極めて大きな存在感を放つ職種であるということだ。
長友が率いるのは北部方面隊の第2地対艦ミサイル連隊だが、もちろん有事の際には直ちに最前線に展開し、大きな力を発揮することになるだろう。
2019年の安全保障環境を考えると、ぜひ注目して欲しい部隊であり、幹部の一人だ。
では、そんな第2地対艦ミサイル連隊を率いる長友とは、どのようなキャリアを歩んできた幹部なのだろうか。
少し詳細に、その経歴を見ていきたい。
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