弓場信行(ゆみば・のぶゆき)は防衛大学校第34期(電気電子工学)の卒業で、幹候71期の陸上自衛官。
生年月日は判明しないが、34期の場合、ストレートであれば昭和42年度の生まれということになる。
職種は武器科だ。
平成29年3月(2017年3月) 自衛隊帯広地方協力本部長・1等陸佐
前職は陸上自衛隊関東補給処火器車両部長であった。
なお、帯広地方協力本部長としての指導方針は以下の通り。
【統率方針】
「任務完遂」
【要望事項】
「誇りと使命感をもて」「明るく爽やかに」「家族を大切に」
(画像提供:自衛隊帯広地方協力本部公式Webサイト)
2018年11月現在、帯広地方協力本部長の要職を務める弓場だ。
後方支援のエキスパートであり、地方協力本部での要職を歴任した、募集・援護の分野でも非常な強みを持つ高級幹部である。
その現場ポストの中で、もっとも誇りと責任ある地方協力本部長に着任し、大いに手腕を発揮している。
その弓場について、やはり印象的なポストは第4後方支援連隊長への上番だろうか。
後方支援連隊は、整備、補給、輸送、衛生など、陸自が活動する上で必要となる、あらゆる後方支援を行う部隊だ。
そのため災害派遣活動などでも、洗濯や食事をはじめ、野外に風呂を設置するなどの支援も行い、被災者にもっとも近いところでその心身のケアにあたる。
ある意味で、一般市民ともっとも近いところにいる部隊だ。
そしてそんな後方支援系も、2018年3月から本格的に開始された陸自大改革では、非常に大きな役割を任されている。
ご存知のように、陸自大改革の基本的な考え方は、戦力の集中と機動力の向上だ。
また重武装を軽武装に換装し、あらゆる有事の初期対応にあたる能力を向上させるなど、転地演習を繰り返し、戦力の速やかな展開を基本方針とする。
そしていうまでもなく、この戦力の展開には後方支援系部隊も、その全てに対応しなければならない。
特に2018年現在、我が国に迫る喫緊の脅威は、南西方面だ。
そのため、空中機動及び海上輸送と言った能力の向上が不可欠だが、戦力の展開を優先する中で、後方支援系はどのようにそれを、兵站で支えるのか。
現実的に、我が国には沖縄方面に補給処がなく、一旦有事になった際には兵站が切られ、一瞬で継戦能力を失いかねない懸念がつきまとい続けている。
なおかつ今の所、沖縄に補給処を置く具体的なめどが立っていると言う事実もない。
であれば、後方支援系の部隊で何が何でも、当面のところは兵站をつなぎ補給を維持する必要があるということだ。
この状態が好ましいとは思わないが、あるもので戦わざるを得ないのが現実でもある。
おそらく弓場も、第4後方支援連隊長時代には福岡駐屯地にあり、西部方面隊の担当エリアで発生するあらゆる有事を想定し、訓練を繰り返していたのではないだろうか。
決して目立つことはないが、その存在は我が国の国防そのものであり、ここを切られたら確実に日本は敗れる。
そんな生命線を指揮する、武器科の幹部であり後方支援のエキスパートである弓場だ。
ではそんな弓場とは、これまでどのようなキャリアを歩んできた幹部なのだろうか。
少し詳細に、その経歴を見ていきたい。
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