黒岩太一郎(北部方面総監部総務課長・1等陸佐)|第35期・陸上自衛隊

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黒岩太一郎(くろいわ・たいちろう)は昭和42年9月生まれ、東京都出身の陸上自衛官。

防衛大学校第35期の卒業で幹候72期、職種は普通科だ。

 

平成30年8月(2018年8月) 北部方面総監部総務部総務課長・1等陸佐

前職は第27普通科連隊長兼ねて釧路駐屯地司令であった。

(画像提供:陸上自衛隊第5旅団公式Webサイト ひがし北海道だより第169号)

(画像提供:陸上自衛隊第5旅団公式Webサイト

2019年1月現在、北部方面総監部の総務部で総務課長を務める黒岩だ。

我が国で最大規模の勢力、圧倒的な火力を誇る北部方面隊を総監部のポジションから支える、普通科の高級幹部である。

 

とはいえ、

「・・・なんで一般と接点の少ない総監部の幹部までチェックしてるのか」

と思われるかも知れないので予め申し上げておくと・・・。

黒岩1佐のご紹介記事を最初に書いたのは、前職の第27普通科連隊長の時であった。

そしてご存知の通り、自衛隊の高級幹部は概ね2年に一度の割合で異動を繰り返すので、一度記事にさせて頂いた幹部の皆様は、概ね1~2年に一度、内容を更新させて頂いている。

そして黒岩1佐は27普連長の後職として、北部方面総監部にご栄転をされたので、追いかけて記事の更新をしているのが、今回の記事である。

さすがに、陸幕や各地の司令部の中の人までは、ダイレクトにはとてもご紹介する事は難しい。。

管理人(私)も、そこまでマニアック(?)ではない・・・。

 

さて改めて、その黒岩のご紹介だ。

とは言えやはり、そのキャリアの中で特にご紹介したいポストは、前職の第27普通科連隊長ということになるだろうか。

第27普通科連隊は北海道の釧路に所在し、道東の南側、海岸からわずかに内陸に入ったところに所在する。

意外に思われるかも知れないが、実は釧路は日本有数の日照時間を誇る街であり、北海道に在りながら積雪そのものはそれほど多くない。

つまり、冬晴れの日が多い分、めちゃくちゃ寒いと言うことだ。

「風雪磨人」で知られる、オホーツク海側の極寒の地・遠軽駐屯地とはまた違った自然環境の中で、北鎮の防人たちは今日も厳しい任務をこなしている。

 

そんな厳しい土地柄でもあることから、釧路の地は歴史的にも、精強な兵卒を多く育んできた。

司馬遼太郎の「坂の上の雲」で知られる203高地の激戦では、203高地の山頂に最初にたどり着き、その一角の占拠に成功したのも、釧路の歩兵第27連隊である。

ご存知のように、日露戦争の勝利は203高地の奪取から勢いを増すことになる。

というよりも、203高地が陥落しなければ日本海軍は敗れ、そして制海権を奪われた日本陸軍は大陸で干上がり、我が国は敗滅していた可能性が極めて高い。

そのような中、数次に渡る総攻撃で生じた甚大な被害に耐え、最後の最後に203高地を奪取することに成功したのが、歩兵第27連隊などの将兵たちだった。

 

昭和の敗戦により組織は変わったものの、この釧路には未だに、歩兵第27連隊のナンバリングを引き継ぐ第27普通科連隊がその伝統を守り、魂を受け継いでいる。

黒岩が指揮を執ったのはそのような誇り高い曹士たちであり、連隊長を務めることができるのもまた、心身ともに強靭な高級幹部だけだ。

そしてその大役を2年間果たし、2018年8月に北部方面総監部に異動となっている。

 

では、そんな大役を担った黒岩とは、これまでどのようなキャリアを歩んできた幹部なのだろうか。

少し詳細に、その経歴をみていきたい。

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