北島一(統合幕僚監部運用第2課長・1等陸佐)|第39期・陸上自衛隊

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その北島が陸上自衛隊に入隊したのは平成7年3月。

1等陸佐に昇ったのが26年1月であったので、39期組1選抜(1番乗り)のスピード出世だ。

原隊(初任地)は函館に所在する第28普通科連隊であり、同地で初級幹部として厳しく鍛えられ、自衛官人生のスタートを切った。

(画像提供:陸上自衛隊弘前駐屯地公式Webサイト

そしてその原隊にある時、自衛隊東ティモール派遣部隊の一員としてさっそく海外任務を経験している。

なおこの派遣部隊は、インドネシアから独立を果たした東ティモールの独立支援のために国連が組織したもので、自衛隊は現地で各種インフラ整備などを実施し、独立に際し非常に大きな役割を果たすものであった。

その後職種部隊に在っては、中隊長ポストを、熊本に所在する第42普通科連隊第4中隊で経験。

連隊長ポストは、日露戦争で勇名を馳せた弘前の第39普通科連隊で上番した。

その間、外務省に出向し日米安全保障条約課勤務や、米国海兵隊指揮幕僚大学への留学、さらに米国国防大学への留学も経験するなど、米国通幹部としてのキャリアを確実なものとする。

中央(陸上幕僚監部)では、防衛部防衛課、人事部補任課での勤務を経て、班長ポストは人事部補任課人事第1班長で着任した。

そして平成30年8月、「陸将補昇任直前ポスト」と言うべき統合幕僚監部の運用部運用第2課長に着任したのは、先述のとおりだ。

最高幹部に昇る候補者にふさわしい、非常に充実したキャリアを積み上げてきた幹部と言ってよいだろう。

 

では最後に、その北島と同期である39期組の・・・

と言いたいところだが、39期組は2020年夏の将官人事で最初の陸将補が選抜される予定になっている年次だ。

そのため2019年1月現在の同期のご紹介については割愛し、また別の機会にしたい。

 

北島については、現職に着任したのが2018年8月でもあり、2020年夏まで現在のポストを務めた上で、39期組1選抜で陸将補に昇任することは、ほぼ間違いないのではないだろうか。

この先、2030年代の前半にかけて、我が国と世界の平和に大きな責任を担っていくことは間違いないであろう、1等陸佐である。

その活躍は、これからますます注目されていくことは、間違い無さそうだ。

その動向からはこれからも目を離さず、しっかりと応援していきたい。

 

※文中、自衛官および関係者各位の敬称略。

(画像提供:陸上自衛隊弘前駐屯地公式Webサイト

◆北島一(陸上自衛隊) 主要経歴

平成
7年3月 陸上自衛隊入隊(第39期)
8年3月 第28普通科連隊(函館)
14年 月 第1次東ティモール派遣施設群
15年 月 陸上自衛隊幹部学校学生(東京)
17年 月 外務省日米安全保障条約課(東京)
19年 月 第42普通科連隊第4中隊長(熊本)
21年 月 陸上幕僚監部防衛部防衛課(東京)
22年 月 米国海兵隊指揮幕僚大学
23年 月 陸上幕僚監部防衛部防衛課(東京)
26年1月 1等陸佐
26年3月 中央情報隊付(米国国防大学)
27年7月 陸幕人事部補任課
28年3月 陸幕人事部補任課人事第1班長
29年8月 第39普通科連隊長兼ねて弘前駐屯地司令
30年8月 統合幕僚監部運用部運用第2課長

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