2019年7月、陸上自衛隊1佐・1佐職の人事異動が防衛省から発令された。
当月から来月にかけては、陸将・陸将補の人事で非常に大きな動きがあることが慣例であり、自衛隊の人事異動でもっとも注目を集める時期だ。
今年も例外ではなく、我が国の実働部隊のトップである方面総監クラスにおいて、2名の交代があるだろう。
すなわち、北部方面総監の田浦正人(第28期)と、中部方面総監の岸川公彦(第28期)の交代である。
北部方面隊は、我が国最強にして最大の勢力・火力を誇る実働部隊だ。
過去、このポストに着任したものは次の陸上幕僚長にもっとも近い位置にあった。
そのトップである北部方面総監の交代は、文字通り陸自の一大イベントである。
また中部方面総監も、北部方面総監に次いで、次の陸上幕僚長にもっとも近い位置にあった要職であった。
この要職中の要職が動くことで、関連する部署における1佐・1佐職人事も活発に動く月になるのではないだろうか。
さらに、2018年3月の陸自大改革で誕生した、有事の際には全軍を率いる権限が付与される陸上総隊でも、その司令官の交代があるだろう。
すなわち、住田和明(第28期)・第2代陸上総隊司令官の勇退である。
夏の将官人事では、誰がこの3つのポストを引き継ぐのかが、陸上自衛隊の最大の関心事だ。
ぜひ、注目して欲しい。
誰がどのポストに就くのかは、なかなか予想が難しいが、おそらく
陸上総隊司令官・・・本松敬史(第29期)・西部方面総監
北部方面総監・・・髙田祐一(第30期)・富士学校長
中部方面総監・・・小野塚貴之(第30期)・陸上幕僚副長
と言ったところが妥当な予測ではないだろうか。
7月中旬か、もしくはお盆前の8月上旬辺りの発令になるはずだ。
楽しみに待ちたいと思う。
それはそうと、まずはそれに備えた1佐・1佐職人事である。
詳細については、下記から確認をして欲しい。
なお、例によってアイキャッチ画像の美しい女性は、人事異動とは何の関係もない。
平成30年に発生した北海道胆振東部地震で、現地に駆けつけ被災者たちの救命救急活動にあたる隊員の皆さまを撮影した一コマだ。
この震災でも、私達の自衛隊、ひとりひとりの自衛官の皆様は、本当に献身的に国民の生命と財産を守るために力を尽くしてくれた。
ぜひ、その活躍を改めて思い起こして貰えれば嬉しく思う。
その他、異動の詳細な内容は以下の通り。
※文中、自衛官および関係者各位の敬称略。
(画像提供:陸上自衛隊公式ツイッター)
統合幕僚監部防衛計画部防衛課勤務を命ずる
(陸上自衛隊教育訓練研究本部付)
1等陸佐 伊達俊之
陸上幕僚監部監理部会計課勤務を命ずる
(陸上自衛隊中央業務支援隊付)
1等陸佐 大谷雅之
陸上幕僚監部衛生部企画室勤務を命ずる兼ねて自衛隊中央病院第1内科勤務を命ずる
(陸上自衛隊中央業務支援隊付)
1等陸佐 中家和宏
陸上総隊司令部運用部勤務を命ずる
(陸上自衛隊中央業務支援隊付)
1等陸佐 井藤庸平
北部方面総監部防衛部勤務を命ずる
(陸上自衛隊中央業務支援隊付)
1等陸佐 宮本真也
東北方面総監部防衛部勤務を命ずる
(陸上自衛隊中央業務支援隊付)
1等陸佐 後藤真二
西部方面総監部装備部勤務を命ずる
(陸上自衛隊中央業務支援隊付)
1等陸佐 山下拓路
第8師団司令部勤務を命ずる
(陸上自衛隊中央業務支援隊付)
1等陸佐 福添哲生
第9師団司令部勤務を命ずる
(陸上自衛隊教育訓練研究本部付)
1等陸佐 富永將文
陸上自衛隊中央業務支援隊付を命ずる
(防衛研究所主任研究官)
1等陸佐 財津耕一郎
(以上2019年7月1日付)
防衛省発表資料
https://www.mod.go.jp/j/press/jinji/2019/0701c.pdf
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