安孫子一(高射学校第1教育部長・1等陸佐)|第36期・陸上自衛隊

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安孫子一(あびこ・はじめ)は昭和44年7月30日生まれ、福島県出身の陸上自衛官。

防衛大学校第36期の卒業で幹候73期、職種は高射特科だ。

 

平成30年8月(2018年8月) 陸上自衛隊高射学校第1教育部長・1等陸佐

前職は京都地方協力本部長であった。


(画像提供:京都地方協力本部公式フェイスブック


(画像提供:京都地方協力本部公式Webサイト

2018年8月現在、陸上自衛隊高射学校で第1教育部長を務める安孫子だ。

厳しい任務の合間にもストイックにジョギングで鍛え、また座禅や書道での精神修養を趣味として楽しむ。

47歳で参加した京都マラソンでは、見事にフルマラソンを走りきるなどの本格派だ。

高射特科の幹部として各地で指揮を執り、また海外経験も豊富にこなす。

 

そんな安孫子のキャリアの中で目立つものといえば、やはり防衛駐在官としての、スウェーデンでの任務だろうか。

というのもスウェーデンは、我が国の国防政策を考える上で非常に参考になる国だからだ。

少し定量的なスウェーデンのデータを先に記しておくと、所在するのは北欧のスカンジナビア半島。

バルト海を挟んでロシア、以前はソ連の一部であったバルト三国に隣接していたことから、歴史的にロシアの軍事的圧力を受け続けてきた国だ。

しかしその国力は、国土こそ日本の1.2倍の面積があるものの、人口は980万人と日本の1/10以下。

そのため常備軍の数はわずは12000人であり、ロシアと軍事的な衝突が勃発すれば一瞬で国家が壊滅しかねない規模だ。

このような国情もあり、ロシアへの配慮からスウェーデンはNATOへの加盟を見送るなど、綱渡りの安全保障政策を余儀なくされている状態にある。

 

翻ってみれば、明治期の日本は全くロシアに対抗する国力を持たず、外交的にも様々な譲歩を重ねた上で、それでも止まらないロシアの領土敵野心についに立ち上がり、日露戦争が生起した。

そして、先人の驚くべき知恵と努力でこの正面戦争に勝利をおさめることができたが、21世紀の今、この2国間で戦争が生起すれば比べ物にならない、世界への大打撃となるだろう。

そう言った意味でも、国益を維持しながら戦争・紛争を避け、共存していくための知恵を貰うには、同様の国情にあるスウェーデンを始めとした国家との協力が欠かせない。

安孫子が防衛駐在官として赴任したスウェーデンとはそのような国であり、またその経験を活かし、地域と世界平和に貢献する様々な知見を積み上げてくれたはずだ。

 

では、そのように重要な任務を任された安孫子とは、これまでどのようなキャリアを歩んできた幹部なのだろうか。

少し詳細に見ていきたい。

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