服部正(はっとり・ただし)は昭和38年1月生まれ、大阪府出身の陸上自衛官。
防衛大学校第29期の卒業で幹候66期、出身職種は航空科で回転翼機のパイロットだ。
平成30年3月(2018年3月) 陸上自衛隊航空学校長兼ねて明野駐屯地司令・陸将補
前職は第1ヘリコプター団長兼木更津駐屯地司令であった。
なお、航空学校長としての指導方針は以下の通り。
【航空学校長要望事項】
模範たれ
情熱と執念を燃やせ
【明野駐屯地司令要望事項】
明るく
元気に
仲良く
(画像提供:陸上自衛隊第1ヘリコプター団公式Webサイト)
2019年6月現在、陸上自衛隊航空学校長兼ねて明野駐屯地司令を務める服部だ。
我が国の空の最精鋭を率い続けてきた、陸自を代表する航空科の最高幹部であり、「陸自大改革」を担う、日本の平和と安全を守る上でキーパーソンとなり続けている自衛官である。
2018年3月から進められている「陸自大改革」は、各地に所在する我が国の戦力を、機動力を重視した部隊へと再編することを一つの大きな目的としている。
そして諸職種をパッケージ化し、有事にあたっての即応性を高め、初期対応能力を向上させたことがその大きな特徴だ。
そのために欠かせないのが「輸送力」であり、この際の改編では「被輸送性」すなわち各部隊が有事の際、「輸送される能力」を高めたことも大きな特徴としている。
いうまでもなく、この輸送力の中でもっとも重要な役割を果たすのが航空戦力であり、すなわち航空科の最高幹部である服部の存在が、この改革では非常に大きなポジションになった。
それほどまでに今、自衛隊内外の期待は航空科と服部に集まっている。
そしてその服部の前職は、言わずと知れた陸自を代表する空の精鋭・第1ヘリコプター団の団長職だ。
第1ヘリコプター団長として陸自大改革を迎えた服部は、中央即応集団隷下から陸上総隊隷下に同団が組織改編される際の、非常に重要な役割を担った。
なお第1ヘリコプター団は、あの東日本大震災の際に、福島原発の直上から放水を行うなど、命知らずの体を張った任務を遂行した部隊である。
そして日本だけでなく世界をも驚かせ、我が国に対する各国の支援を本気にさせたきっかけになった部隊だ。
この勇気ある空の男たちを率い、新しい時代の安全保障体制に適応する組織へと生まれ変わらせた服部の功績は極めて大きい。
名実ともに、我が国を代表する「空の指揮官」と言って良いだろう。
では、そんな我が国の命運を担い続けてきた服部とは、これまでどのようなキャリアを歩んできた幹部なのだろうか。
少し詳細に、その経歴を見ていきたい。
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