森下浩充(もりした・ひろみち)|第41期・第1地対艦ミサイル連隊長

その森下が陸上自衛隊に入隊したのは平成9年3月。

1等陸佐に昇ったのが28年7月だったので、41期組1選抜後期(1番手グループ)となるスピード出世だ。

原隊(初任地)は、我が国が誇る最精鋭部隊の一つ、第1空挺団であり、同地で初級幹部として、厳しい自衛官生活のスタートを切った。

(画像提供:小島肇・元2等陸佐

その原隊では、特科大隊第1中隊に在って射撃小隊長に上番し、さらに連絡幹部や業務統制幹部を歴任。

第250期基本降下課程、第82期幹部降下長課程、第122期幹部空挺レンジャー課程なども次々と修了し、文字通り「精鋭無比」の名に恥じない過酷な訓練を次々にパスした。

その後、宇都宮に所在する第12特科隊で第3中隊長に上番するが、以降はしばらく職種部隊を離れる。

その間、幕僚やスタッフのポジションでは、第6師団司令部の第3部防衛班長、情報本部電波部、陸幕運用支援・情報部の運用支援課企画班、防衛部情報通信・研究課総括班、富士学校企画室中期研究班などを経て、第1師団司令部では首都の安全保障を担う第3部長に着任する。

そして、令和2年3月からなぜか1ヶ月だけ教育訓練研究本部に詰め、令和2年4月、20年以上ぶりとなる職種部隊で指揮を執る事になり、第1地対艦ミサイル連隊長に上番。

現在の安全保障環境の中でもっとも重要な火力部隊の一つを指揮し、我が国と世界の平和と安全に貢献し続けている。

41期のみならず、陸自を代表する野戦特科の幹部の一人と言ってよいだろう。

なお、その森下について。

野戦特科という職種は、本来的には一般にイメージする「大砲」を運用する部隊である。

そのため、敵をピンポイントで撃破するというよりも、面制圧で戦域を広く支配し、機甲科や普通科の「掃討戦」に備え敵を撃滅するのが、本来的な機能だ。

しかし森下が現在指揮する地対艦ミサイルは直接照準、すなわち直接敵を撃破することを目的としている。

同じ野戦特科の部隊でありながら、この2つは全く目的が違う。

かつて中の人に聞いた話では、

「地対艦ミサイルとFH70などの榴弾砲部隊の幹部は通常、そのどちらかのキャリアを歩む事が多い」

そうだ。

にも関わらず森下は、中隊長はFH70の部隊である第12特科隊で上番。

更に言うと、原隊は第1空挺団特科大隊第1中隊なので、おそらく小隊長として重迫撃砲を扱っていたはずだ。

いわば、重迫→榴弾砲→地対艦ミサイルと、野戦特科が取り扱う火力を一通り全て指揮官として経験した、おそらく相当レアな幹部ではないだろうか。

そんな意味でも、「野戦特科のエキスパート」としての森下の活躍に是非、注目してもらえれば幸いだ。

それでは最後に、いつもどおりその森下と同期である41期組の人事の動向について・・・

見ていきたいところではあるが、41期組は最初の陸将補が選抜されるのが2022年夏の将官人事の予定だ。

2020年6月現在では、1選抜でも1佐ということになる。

そのため、本稿でご紹介するには人数が多いので割愛し、また最初の将官が選抜された頃合いで記事を更新したい。

ちなみに第41期組と言えば、初代となる奄美警備隊長には、スーパーイケメンである平田浩二(第41期)が上番している。

また国防の最前線・沖縄那覇の第15旅団隷下、第51普通科連隊長を務める谷口慎(第41期)などがいる。

そして女性初の戦闘職種連隊長に上番した横田紀子(第41期)など、森下を含め、今まさに最前線で活躍している世代だ。

なお横田は、40代半ばになってもなおあれだけの美人だが、高校時代は高飛び込みの選手で、国体出場経験もあるそうだ。

きっと若い頃は、今にもましてすごい美人で、モテモテだったのではないだろうか・・・。

(ちなみに、30代後半の頃の写真は上記リンク先から確認できるが、凄くチャーミングである)

そしてその横田も、実は森下と同期であるだけでなく、防大ではパラシュート部で共に活躍したそうだ。

小島いわく、

「桃野さん、スカイダイビングとは実は、細心さと大胆さが求められる決断のスポーツなんです。森下や横田もおそらく、今でも当時のスピリットを持ち続け任務に邁進していることは間違いないでしょう。指揮官にとって大事なことを持ち合わせている、今、陸自にとってもっとも必要な後輩たちなんです!」

とアツく語ってくれたことが印象的であった。

20期以上も上の先輩にここまでアツい気持ちで追いかけられたら、後輩も大変そうである(笑)

(画像提供:小島肇・元2等陸佐

ちなみにこちら。。

小島から、

「桃野くん!そういえば森下くんと横田くんの若い頃の写真、あるよ!」

と言われ、送られてきたものである・・・。

「いや、小島さん・・・これ、公開してもいいんですか?」

「いいから!」

と、根拠のない自信に圧され、掲載させて頂いた・・・。

ぶっちゃけこの点は、ノーコメントである(汗)

ただ、森下は20年前から全然顔が変わっていない・・・。

横田は、本当にビックリするほど美人である。。

いずれにせよ、森下を始めとした41期組は、2030年代前半にかけて、我が国の国防を中心になって担う世代である。

その活躍には今後も注目し、そして応援していきたい。

※文中、自衛官および関係者各位の敬称略。

(画像提供:小島肇・元2等陸佐

◆森下浩充(陸上自衛隊) 主要経歴

平成
9年3月 陸上自衛隊入隊(第41期)
9年10月 第1空挺団特科大隊第1中隊(習志野)
10年1月 第250期基本降下課程
10年3月
前進観測班長 射撃小隊長 指揮班長
第82期幹部降下長課程
第122期幹部空挺レンジャー課程 3等陸尉
12年7月 2等陸尉
15年3月 特科大隊本部連絡幹部
15年7月 1等陸尉
16年3月 第1空挺団本部第4科業務統制幹部
16年8月 第50期CGS(指揮幕僚課程)
18年8月 第12特科隊第3中隊長(宇都宮)
20年1月 3等陸佐
20年3月 第6師団司令部第3部防衛班長(神町)
21年8月 情報本部電波部(市ヶ谷)
23年4月 陸上幕僚監部運用支援・情報部運用支援課企画班(業務計画係)
23年7月 2等陸佐
26年3月 陸上幕僚監部防衛部情報通信・研究課総括班
28年3月 富士学校企画室中期研究班
28年7月 1等陸佐
28年8月 第72期幹部高級課程 第22期統合高級課程
29年8月 第1師団司令部第3部長(練馬)

令和
2年3月 教育訓練研究本部総合企画部総合企画課総合企画室学校班長
2年4月 第1地対艦ミサイル連隊長(北千歳)

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