立石健一(たていし・けんいち)|第31期・陸上自衛隊

立石健一は昭和38年7月生まれ、福岡県出身の陸上自衛官。

防衛大学校第31期の卒業で87幹候、職種は野戦特科だ。

平成27年12月(2015年12月) 自衛隊岡山地方協力本部長・1等陸佐

前職は陸上自衛隊研究本部主任研究開発官であった。

昭和38年7月生まれなので、2017年9月現在で54歳になる立石だが、その体力は今も底抜けに強く、フルマラソンを完走できる持久力を維持している。

2017年2月に岡山で開かれたそうじゃ吉備路マラソンにおいては50歳以上の部に出場、4時間39分で走りきり、常人とは鍛え方の違う強さを見せつけた。

決してマラソン型の体型ではなく、制服姿でもわかるほどの胸周りの筋肉を維持しながらフルマラソンを4時間30分余りで走りきる体力は相当なものだ。

野戦特科の現場から離れて久しいが、いつでも現場で指揮を執る気合いが漲っているのであろう。

その立石の自衛隊入隊以来の職種は野戦特科。

第5地対艦ミサイル連隊連隊長を務めるなど、野戦特科全体が縮小傾向にある中で唯一、部隊の維持及び装備の更新が進んでいる戦闘職種だ。

我が国に侵略の意図をもって接近する敵性勢力の海上艦艇に対し、地対艦ミサイルでその意図を挫こうとするものであり、我が国の南西方面における安全保障環境が厳しさを増すに連れ、その存在感を高めている。

その一方で、地対艦ミサイル連隊も一時期は防衛予算削減の嵐の中で、その他の重火砲と同じく大規模縮小方針が取られており、平成17年度に作成された中期防(中期防衛力整備計画)においては6個あるミサイル連隊が3個まで縮小されることが決定されていた。

そして実際に、宇都宮駐屯地に所在していた第6地対艦ミサイル連隊は2011年4月に廃止されている。

しかしながらその後、中国の強引な海洋進出が続き、我が国の離島や島嶼部が繰り返し中国軍の脅威にさらされるようになるとこれら地対艦ミサイル連隊の評価は一変。

護衛艦や航空機に比べ安価に整備できる重火砲である上に、敵性勢力の飽和攻撃にも対処が比較的容易であることから存在価値が一気に高まる。

その結果、2017年現在の防衛方針においては5個連隊の維持はもちろん、その装備の新規取得や最新の地対艦ミサイル装備取得費用も予算化されるなど、野戦特科の中において花形の兵器となっている。

また、航空自衛隊がF-15戦闘機を南西方面にシフトさせ、西部航空方面隊と南西航空方面隊を正面勢力と定義し、海上自衛隊は離島奪還作戦の実施に向けその組織再編を進める中、陸上自衛隊も危機に対する対処を進めている。

個別の組織再編は別に譲り、ここではミサイル連隊について記載するが、東北方面隊隷下にある第4ミサイル連隊は、2018年度中に第15旅団(那覇;西部方面隊隷下)に編成替えになることが決まっており、地対艦ミサイル連隊の南西シフトが進められ、さらにその体制強化が進められるだろう。

従来、6個あったミサイル連隊は3つが北海道、1つが東北、一つが関東、1つが立石も連隊長を務めた健軍駐屯地(熊本)に所在しており、北日本に集中的に配備されていた。

宇都宮に所在していた第6地対艦ミサイル連隊は2000年に編成された新しい部隊であったのでこの限りでは無いが、その他のミサイル連隊の仮想敵はやはりソ連(ロシア)であり、北海道近辺から我が国に接近し、上陸を試みるこれら侵攻勢力を撃破することを目的に整備された経緯がある。

しかしながら2017年現在の現実的で差し迫った脅威は中国であり、尖閣を始めとした我が国の領土を収奪しようとする中国の意志は固い。

その意図を挫くため、まずは東北方面隊隷下にあった第4ミサイル連隊が南西方面にシフトするが、おそらく第1~第3ミサイル連隊のうちいくつかはこれに続き、さらに南西シフトが進められるものと見られる。

その一方で、地対艦ミサイル連隊の射的距離は長大だ。

ただでさえ、北海道でしかできない演習もあり、さらに実戦的な訓練においては渡米し米軍と合同で行わざるをえない実情がある。

そのような事情を考えると、あるいは第1~第3ミサイル連隊は北海道に所在したままで、有事に際しては直ちに南西方面に駆けつけられるような転地演習の充実に力を入れることもあり得るかもしれない。

ロシアも虎視眈々と我が国の北方を狙っている以上、ここにもミサイル連隊の空白は許されないのだから、あるいは極端な戦力の南西シフトは行われないというのもまた、予想される今後の配置だ。

そのような、極めて重要度を増している地対艦ミサイル連隊を指揮し、30年来に渡り野戦特科でそのキャリアを積み上げた高級幹部である立石。

岡山地方協力本部長を務め挙げればさらに、野戦特科のキャリアを活かしたいずれかの方面隊で幕僚に就くか、陸幕の要職に就いて我が国の安全保障環境の充実に大いに貢献してくれるだろう。

地本長の次のキャリアを、楽しみに注目してみたい。

◆立石健一(陸上自衛隊) 主要経歴

昭和
62年3月 防衛大学校卒業(第31期)

平成
20年8月 東北方面総監部防衛部訓練課長
22年12月 第5地対艦ミサイル連隊長
25年4月 富士学校特科部教育課長
27年4月 研究本部主任研究開発官
27年12月 自衛隊岡山地方協力本部長

自衛隊高級幹部名簿一覧に戻る

トップページに戻る

【注記】

このページに使用している画像の一部及び主要経歴は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。

主要経歴については、将補以上の階級のものにあっては防衛年鑑あるいは自衛隊年鑑も参照し、その確度を確保している。

自衛官各位の敬称略。

※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的とし、軽量化処理やオリジナルからトリミングし切り取って用いているものがある。

【引用元】

防衛省 岡山地方協力本部公式Webサイト(顔写真)

http://www.mod.go.jp/pco/okayama/gide/aisatsu.html

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする