亀山慎二(かめやま・しんじ)は昭和38年4月生まれ、長崎県出身の陸上自衛官。
防衛大学校第31期(航工)の卒業で幹候68期、出身職種は機甲科だ。
平成30年8月(2018年8月) 第11旅団長・陸将補
前職は中央情報隊長兼ねて陸上総隊情報部長であった。
(画像提供:陸上自衛隊第11旅団公式Webサイト)
2019年5月現在、北海道札幌市の真駒内駐屯地に所在する、第11旅団長を務める亀山だ。
北海道の心臓とも言える、札幌を中心とした政治経済の中枢を守護し、その住民の生命と財産を守り抜く重い責任を背負う。
なお、上記写真はまだ記憶に新しい、2018年9月に発生した北海道胆振東部地震直後のもので、対策会議の模様と実際に被災者支援に足を運んだ時の亀山の様子だ。
2018年8月の旅団長着任で、その1ヶ月後にいきなりの、北海道での観測史上初となる震度7の大地震に出動することになったわけだが、本当に自衛官の仕事は常在戦場だと、この時ほど思ったことはないのではないだろうか。
北海道は、我が国の食糧生産拠点としても非常に重要な、安全保障上特別の意味をいくつも持つ、戦略上の要衝でもある。
そんな要職を任されてのいきなりの大仕事だったこともあり、亀山にも特に印象深い任務になるのではないだろうか。
さて、そんな第11旅団を率いる亀山である。
ある意味で、そのキャリアは独特であり、非常に存在感のある幹部だ。
というのも、元々は機甲科の幹部として各地の職種部隊で指揮を執ってきた経歴を歩んできたものの、途中から情報科に「転職」しているからだ。
それにはワケがあり、情報という仕事が陸自において職種化したのは2010年3月。
つまりそれまでは、「軍事組織」において必須の要素であるにもかかわらず、表向きは他の職種幹部の中から適性を持つものを選抜し、いわば片手間でやらせていた歴史を持つ。
それが正式に職種化されたことで、表向きにもわかりやすい情報系のポストが増えたが、いわば亀山は、その過渡期において情報職種に抜擢された幹部ということだ。
なおかつ、1選抜の1佐昇任で、米国海兵隊指揮幕僚課程に留学経験もある超がつくエリートである。
そんな亀山が、機甲科、情報科の任務を経験した上で陸将補に昇任し、さらに情報系の要職を重ねながら旅団長に昇った意味は極めて大きい。
ある意味において異色の経歴と言うべきであり、今後の活躍にさらに注目が集まるのではないだろうか。
では、そんな異色の経歴を誇る亀山とは、これまで具体的に、どのような経歴を歩んできた幹部なのだろうか。
少し詳細に、そのキャリアを見ていきたい。
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