濵田剛(はまだ・たけし)|第36期・第1師団司令部幕僚長

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濵田剛(はまだ・たけし)は昭和43年7月7日生まれ、大阪府出身の陸上自衛官。

防衛大学校第36期(国際関係)の卒業で幹候73期、職種は普通科だ。

 

平成30年12月(2018年12月) 第1師団司令部幕僚長・1等陸佐

前職は第1空挺団副団長であった。

(画像提供:陸上自衛隊第1空挺団公式Webサイト

(画像提供:陸上自衛隊第1師団公式Webサイト

2019年6月現在、我が国の政治経済の中心を護る「頭号師団」、第1師団司令部幕僚長を務める濵田だ。

第1空挺団で要職を歴任した第36期普通科を代表する高級幹部の一人であり、
50歳になった今も、柔道の稽古を通じ心身の鍛錬を欠かさない。

その一方で、余暇には釣りを楽しむやや意外な一面も併せ持つ。

 

そして、第1師団で幕僚長を任されるほどの濵田である。

その経歴は非常に充実しており、その全てが印象深い補職になっているが、敢えて一つ挙げるとすれば、それは第44普通科連隊長のポストだろうか。

第44普通科連隊は福島県に所在し、東日本大震災の際には、もっとも厳しく過酷な任務についたことで知られる部隊の一つだ。

福島では、地震と津波で甚大な被害を受けたことはもちろん、それに続く福島原発の爆発による影響で、住民の避難・救助活動が非常に困難を極めた。

そしてこの際、第44普通科連隊は原発30km圏内に進み、被災住民の救助とその保護にも全力で取り組む。

さらに震災後も、地域住民の帰還に向けて広範囲に除染活動を行うなど、厳しい任務を続けた。

とはいえ自衛官も、精強な心身を備えているとはいえ当然だが普通の人間だ。

そのため放射線の影響は考慮せざるを得ず、線量計を身に着けての注意深い活動を続けたが、しかし線量計は常にアラームを鳴らしっぱなしの非常事態。

それでも44普連の精鋭たちは、「郷土部隊」として非常に旺盛な士気で住民を救助し、震災復興に力を尽くした。

そんな第44普通科連隊の連隊長に濵田が上番したのが、平成26年3月。

震災からちょうど3年後ということになるが、震災復興に向けて本格的に歩み始めた福島のために、自衛隊が新たな形で地元に貢献し始めた時期に当たる。

そして濵田はその現場責任者である連隊長を任され、被災住民に寄り添い自衛隊としてできる様々な活動を展開した。

この難しい時期に福島を任されたということは、強さだけでなく優しく細やかな心配り、人心掌握に長けた指揮統率能力、心身ともに疲労した地域住民への十分な対応・・・

そのような仕事の全てに、濵田が必要十分な高い見識を持ち合わせていたということなのだろう。

この補職だけでも、その人柄や幹部としての濵田の力をうかがい知ることができるような、とても印象深い第44普通科連隊長への上番であった。

そして以降は再び、我が国の最精鋭部隊で指揮を執る、濵田らしい補職を歴任していくことになる。

 

それでは、そのような要職を歴任してきた濵田とはこれまでどのようなキャリアを歩んできた幹部なのだろうか。

少し詳細に、その経歴を見ていきたい。

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5件のコメント

濱田一佐転属ですね、色々お世話に成りました、36期なんですか、もっとお歳が行っていると思ってました、この場を借りてお詫び申し上げます、1師団の幕僚長良いポストですね、更なる上を目指して頑張って下さい、御活躍をお祈りしています。

すーさんいつもありがとうございます!
1師団の幕僚長、本当に良いポストですね。
ますますのご活躍をお祈り申し上げております!

現在、第8師団の坂本雄一陸将が不在の中で副師団長兼駐屯地司令でありながら師団長代理として部隊を統率していることにご苦労されているものと思います。安全に気を付けながら早期の全員の発見できればと思いますね。しかも濱田陸将補と宮古警備隊長の伊與田隊長って同期なんですね。なおさら本人もすごく心配しているでしょうね。

のりまきさん、いつもありがとうございます。
今回のことは本当に残念で、ご家族のことを思うとただただ、涙が出そうになります。
まずは、殉職が確認された庭田徹・幕僚長、神尊皓基・3等陸佐の生前のご活躍に心からの敬意を申し上げ、ご冥福をお祈り申し上げたいと思います。
濱田陸将補、伊與田さんの同期でしたね・・・。
横のつながりはもちろん、先輩・後輩の縦の繋がりでも哀しみが広がっていると認識しています。

私たち一般国民もこのような時、「自衛隊とともにある」ことを示す方法がないものかと、本当に思っています。

ちなみに濱田陸将補とは逸れますが、庭田1佐が高田駐屯地司令着任後の駐屯地創立記念での式辞の場面がYou Tubeにあったので、気になったのであれば、見てみるといいですよ。

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