久田茂将(ひさた・しげのぶ)は昭和45年9月1日生まれ、福岡県出身の陸上自衛官。
防衛大学校第37期の卒業(通信)で幹候74期、職種は高射特科だ。
平成29年3月(2017年3月) 自衛隊大分地方協力本部長・1等陸佐
前職は第3高射特科群長であった。
(画像提供:自衛隊大分地方協力本部公式ツイッター)
2019年1月現在、自衛隊大分地方協力本部長を務める久田だ。
「尚武の地」、九州は大分で多くの学生・生徒に自衛隊への入隊を呼びかけ、また国のために尽くし、退役した自衛官の第二の人生の斡旋などを行う。
なお九州では、どれほど「自衛官になる」という選択肢が浸透しているのか。
その一つの指標に、かつてこんなまとめを書いたことがある。
【自衛官の出世と昇給】自衛隊で出世できる都道府県・できない都道府県
この記事は、2018年6月現在の陸海空将官名簿を元に、自衛隊で出世する都道府県や地域の割合はどうなっているのかを、調べたものだ。
その結果、陸上自衛隊では圧倒的に、九州出身の将官(陸将・陸将補)が多いという結果になった。
その結果は予想以上に圧倒的であり、1位の九州が44名に対し、2位の関東が25名、3位の中部と近畿がそれぞれ14名であった。
これは、人口構成比を考えると、いかに九州出身者が陸上自衛隊の将官の多くを占めているのか、さらにインパクトのあるものであるだろう。
但しこの記事では、九州出身者が出世に有利なのではなく、そもそも防衛大学校受験の段階で、九州出身者が多いと思われる、と結論づけている。
それほどまでに、九州では「自衛官になる」という選択肢が一般的であるということだ。
一方で、久田が本部長を務める大分ではどうか。
実は九州出身の陸自将官44名のうち、大分出身者は3名にとどまっており、それほど際立って多いというわけではない結果であった。
これは言い換えれば、九州全体では、若者にとって「自衛官になる」という選択肢が身近であるにも関わらず、大分では歴史的に、採用が苦戦している可能性があるということだ。
つまり、採用の責任者である大分地方協力本部長は、非常に難しい仕事を求められるということになる。
そんなこともあるからであろうか、上記2枚めの画像は、久田自らが駅前に立ち、若者にティッシュを配り自衛隊の採用活動をアピールしている一場面である。
時代が時代なら、1等陸佐(諸外国の大佐に相当)といえば一般庶民にとって、雲の上の人だっただろう。
その久田が、駅前に立ち笑顔でティッシュ配りをするという光景は、ある意味で自衛隊ならではであり、とても素敵な光景だ。
国民に近いところで、国民とともに日本と世界の平和に貢献しようとする、今の自衛隊の姿がここにある。
そしてその先頭に、地方協力本部長である久田は立ち、今日も厳しい任務に励んでいる。
では、そんな大分で地方協力本部を率いる久田とは、これまでどのようなキャリアを歩んできた幹部自衛官なのだろうか。
少し詳細に、その経歴をみていきたい。
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