2017年12月、航空自衛隊・空将の人事異動が防衛省から発令された。
最大の異動は、何と言っても丸茂吉成(第27期)・航空幕僚副長の航空幕僚長への昇格だろう。
雑誌など各種メディアでは、圧倒的に前原弘昭(第27期)・航空総隊司令官を予想する声が多かったが、本サイトでは敢えて丸茂を予想していたので、正直ホッとしている・・・。
航空総隊司令官のポストは確かに重いが、前原は2017年現在のホットスポットである西空や南西方面での指揮経験の厚みに難があり、またいずれかの航空方面隊司令官を経験しないままに総隊司令官に着任していた。
一方の丸茂は西部航空方面隊、南西航空方面隊での勤務経験が極めて豊富で、航空方面隊司令官も西部である。
極めて妥当な人事であったのではないだろうか。
また、航空幕僚長である杉山良行(第24期)の勇退については、正直完全に予想が外れた。
このタイミングで統合幕僚長に昇ることが確実と思っていたが、これにより河野克俊(第21期)・統合幕僚長の後任は山崎幸二(第27期)・陸上幕僚長になることが確実になったと言えるだろう。
3代連続で陸から統幕長を出さないことは絶対にない、という慣例は、想像以上に強固だった。
その他、一般大学(日本大学)の卒業生でありながらF-15戦闘機パイロットになり、空将まで昇って要職を歴任した、宮川正(第26期相当)・情報本部長の勇退が決まった。
一般大学卒業生の憧れのような存在であったので、率直に寂しく思う。
どうぞ、ご退職後はまずはごゆっくりお過ごしください。
なお、例によってアイキャッチ画像の美しい女性は、人事異動とは何の関係もない。
航空自衛隊の「男女共同参画」ページに記載されていた、作戦システム運用隊指揮所運用隊長(当時)である古田純子・2等空佐がとても美しい女性であったので、防衛省のルールに従い借用させて頂いたものである。
美しく、そして強く輝く女性自衛官である。
その他、異動の詳細な内容は以下の通り。
空将に昇任させる
(航空幕僚監部運用支援・情報部長)
空将補 上ノ谷寛
(航空幕僚監部装備計画部長)
空将補 井上浩秀
航空幕僚長を命ずる
(航空幕僚副長)
空将 丸茂吉成
航空幕僚副長を命ずる
(航空開発実験集団司令官)
空将 荒木文博
航空総隊副司令官を命ずる
(南西航空方面隊司令官)
空将 武藤茂樹
南西航空方面隊司令官を命ずる
(航空幕僚監部運用支援・情報部長)
空将 上ノ谷寛
航空開発実験集団司令官を命ずる
(航空幕僚監部装備計画部長)
空将 井上浩秀
退職を承認する
(航空幕僚長)
空将 杉山良行
(航空総隊副司令官)
空将 小野賀三
(情報本部長)
空将 宮川正
(以上12月20日付)
防衛省発表資料
http://www.mod.go.jp/j/press/sankou/2017/12/20a.pdf
【注記】
このページに使用している画像の一部は、防衛省のルールに従い、防衛省のHPから引用。
※画像はそれぞれ、軽量化やサイズ調整などを目的に加工して用いているものがある。
自衛官各位の敬称略。
【引用元】
防衛省航空自衛隊 「航空自衛隊について」公式Webサイト(女性自衛官活躍紹介パンフレットより)
http://www.mod.go.jp/asdf/about/ge_wlb/index.html
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