茅野剛也(かやの・ごうや)は兵庫県出身の陸上自衛官。
防衛大学校第34期の卒業で幹候71期、職種は普通科だ。
生年月日は判明しないが、第34期はストレートの場合、昭和42年度生まれの年次にあたる。
平成29年8月(2017年8月) 自衛隊愛媛地方協力本部長・1等陸佐
前職は第49普通科連隊長であった。
なお、第49普通科連隊長であった時の指導方針は以下の通り。
【要望事項】
『即応』『練磨』
(画像提供:陸上自衛隊中部方面混成団公式Webサイト かけはし第25号)
2018年9月現在、自衛隊愛媛地方協力本部長を務める茅野だ。
地方協力本部長は、平時における自衛隊の最前線とも言うべき要職で、私たち一般人とも多くの接点を持つ。
その役割は、新たに自衛隊を志そうという若者を自衛隊に迎え入れ、また長年自衛隊に尽くした隊員の再就職を援護するなど、組織を精強に維持するためにあらゆる任務をこなす。
また、民間と自衛隊を繋ぐ架け橋として、防災や減災の知見を講習会などを通じて民間に提供し、災害が発生した際には自衛隊と行政の連絡役も務めるなど、その役割は多岐にわたる。
一言でいうと、自衛隊の営業パーソンともいうべき高い人間力と、深い専門知識を備えた幹部にしか務まらない、非常に重要なポストだ。
まさに、選ばれた幹部のみ任務を完遂することができる、自衛官の中でも一風変わった役職と言ってよいだろう。
その茅野の前職は、豊川に所在する第49普通科連隊の連隊長。
こちらも一風変わった連隊で、現役自衛官ではなく、即応予備自衛官を主戦力とする、いわゆるコア部隊と呼ばれる連隊だ。
なおこの場合のコアとは、有事などの際にコア(核)となる戦力、という意味ではなく、平時には連隊長以下、必要最小限の戦力(コア=核)のみを保持していることから、このように呼ばれる。
そして即応予備自衛官とは、かつて自衛官であったものが任期満了で退役し、あるいは何らかの理由で人生の進路を転換したものが、有事などの際に自衛隊の招集に応じ、臨時に自衛官に復帰する身分を持つもののことを言う。
東日本大震災の際には大規模に招集がかけられ、また多くのものが応召したことで世に知られるようになったが、2018年では西日本豪雨でもその活躍が見られ、非常に頼もしい戦力だ。
普段は別の仕事に従事しながら、毎年規定の日数を訓練のために入営し、練磨を続ける在野の自衛官である。
その働き方を理解し、社員として雇う企業経営者の存在とも併せ、我が国の国防に非常に大きく貢献する制度である。
茅野はその即応予備自衛官を主体とする第49普通科連隊の連隊長を務め、その後職として愛媛地方協力本部長に着任している。
まさに、民間との架け橋役に長け、部隊を率いて過不足なし、という非常に活躍の幅が広い幹部である。
地方協力本部の本部長ということと併せ、我々民間人には非常に身近に感じられる、頼もしい存在だ。
では、そんな要職を歴任した茅野とは、これまでどんな経歴を歩んできた幹部なのだろうか。
すこし詳細に、そのキャリアを見ていきたい。
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