小野打泰子(統合幕僚監部報道官・空将補)|第31期相当・航空自衛隊

その小野打が航空自衛隊に入隊したのは昭和62年3月。

1等空佐に昇ったのが平成19年1月であったので、第31期組2選抜前期(2番手グループ)でのスピード昇任であった。

男性社会でしかない昭和の時代から自衛隊の幹部になったばかりでなく、結果を出し続けスピード昇任を果たした、文字通りのキャリアウーマンである。

(画像提供:航空自衛隊三沢基地公式Webサイト 広報みさわ441号)

(画像提供:防衛省統合幕僚監部公式Webサイト

特技は情報であり、歴任した指揮官ポストは作戦情報隊の第1警戒資料処理隊で隊長を務めたことを皮切りに、西部航空警戒管制団では基地業務群司令を、航空教育隊では第1教育群司令をそれぞれ歴任。

また先述のように、平成29年9月 からは三沢基地に所在する、第6高射群の司令としても活躍した。

なおこのポストは、女性として史上始めてとなる航空自衛隊のミサイル防衛部隊における指揮官の任務でもある。

その間中央(航空幕僚監部)では、調査部(現、運用支援・情報部)を経て班長ポストは運用支援・情報部情報課の計画班長、それに総務部総務課の総務調整官で着任。

またその他にも、西部航空警戒管制団では基地業務群司令を経験し、また航空教育集団司令部では総務部長の要職も歴任している。

そして平成30年8月、航空自衛隊の制服組としては史上2人目となる空将補に昇任し(営門将補を除く)、統合幕僚監部の報道官に補された。

単に女性自衛官を代表する存在と言うだけでなく、我が国を代表し活躍する、最高幹部の一人であると言ってよいだろう。

なお余談だが・・・

上記画像1枚目は、航空自衛隊三沢基地の広報誌「みさわ」名物の、隊員自らが描いている4コマ漫画である。

描いているのは空士長の若手隊員だが、恐れを知らず指揮官をこのように茶化す画風で大人気の漫画だ。

過去には、鮫島建一(第36期)・第3航空団司令兼三沢基地司令をサメに見立てて茶化したり、時藤和夫(第29期)・元北部航空方面隊副司令官をミッキーマウスにしてしまうなど、まさにやり放題である。

とても楽しめる広報誌なので、また一人でも多くの人に読んでもらえれば嬉しく思う。

では最後に、その小野打と同期である31期組の人事の動向について見てみたい。

31期組は、2018年夏の将官人事で最初の空将が選抜されたばかりの年次にあたる。

そして2019年3月現在で、その任にある空将は以下の通りだ。

内倉浩昭(第31期)・防衛装備庁長官官房装備官(2018年8月)

引田淳(第31期)・統合幕僚監部運用部長(2018年8月)

森川龍介(第31期)・北部航空方面隊司令官(2018年12月)

※肩書はいずれも2019年3月現在。( )内は空将昇任時期

以上のようになっており、まずはこの3名が、第31期組の航空幕僚長候補として名乗りを上げた形だ。

とは言えまだ、2019年3月までの昇任がいわゆる「1選抜」であり、2選抜以降も含めるとまだこれから、31期組で空将に昇るものが出てくるだろう。

まさにこれから、我が国の防衛の中枢となって力を尽くしていく世代である。

小野打については、女性としてのフロンティアであることはもちろんだが、情報系の幹部として非常に顕著な功績のある最高幹部だ。

あるいは今後、情報本部など関連する部門において、さらに要職を歴任することになるのではないだろうか。

いずれにせよ、2020年代前半にかけて、我が国の平和と安全を守る中枢を担い続ける最高幹部の一人で在り続けることは、間違いのない自衛官の一人である。

今後ともその活躍には注目し、そして応援していきたい。

※文中、自衛官および関係者各位の敬称略。

(画像提供:航空自衛隊八雲分屯基地公式Webサイト

◆小野打泰子(航空自衛隊) 主要経歴

昭和
62年3月 航空自衛隊入隊(第31期相当)
63年2月 航空資料作業隊

平成
4年8月 航空総隊司令部
10年3月 北部航空方面隊司令部
11年3月 情報本部
13年3月 航空幕僚監部調査部
16年4月 作戦情報隊第1警戒資料処理隊長
17年4月 航空幕僚監部調査課
19年1月 1等空佐
20年8月 航空幕僚監部運用支援・情報部情報課計画班長
21年12月 西部航空警戒管制団基地業務群司令
23年2月 航空幕僚監部運用支援・情報部情報課情報運用室長
25年3月 航空教育隊第1教育群司令
26年3月 航空幕僚監部総務部総務課総務調整官
28年4月 航空教育集団司令部総務部長
29年9月 第6高射群司令
30年8月 統合幕僚監部報道官 空将補

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