次期統合幕僚長人事予想(第7代・2021年1月)

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皆様、新年あけましておめでとうございます。

旧年中は、とても多くの方に当サイトを愛して頂きまして本当にありがとうございました。

コロナ禍の中で大変な2021年の幕開けですが、20余万の自衛官の皆様、そのご活躍を支えるご家族の皆様や関係者の皆様、当サイトをご覧頂いている皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

拙い記事ばかりで勝手なことを書かせて頂いておりますが、本年もどうぞ宜しくお願い申しあげます。

 

さて早速だが、新年最初の記事はやはり特別な記事で始めたい。

そのため2021年最初の記事は、次期統合幕僚長人事予想をお届けしたいと思う。

とはいえ。。

今回ほど予想が確実な統合幕僚長人事がかつて存在しただろうか・・・。

当サイトの常連の読者の皆様であればよくご存知だと思うが、管理人は言うまでもなく、外し屋である。

世間でどれほど鉄板であると思われていた人事予想でも、管理人が相乗りで予想すれば必ず外れ、一部の読者の皆さんからは「人事予想のデスノート」とまで言われる始末だ。

つまり、管理人が陸海空・幕僚長人事でお名前を名指して予想したら、どれほど確実視されている幹部でもなぜかそのポジションに就くことなくご退役されてしまうということである。

 

ちなみに、2019年11月に書かせて頂いた 次期航空幕僚長人事予想|第36代・2019年11月版 では、現・航空幕僚長である井筒俊司(第30期)は無い!と断言した。

万が一、井筒が次の空幕長に着任したら頭を丸める!とまで書き、結果として井筒が第36代航空幕僚長に着任したのは皆さんご存知のとおりである。

ただしこれには前提があり、2019年12月にもし空幕長人事があるのであれば、という前置きをしてリリースさせて頂いたものだ。

さらに、次の次の航空幕僚長は井筒であり、そのまま統幕長まで昇るだろうと、2019年の段階で予想していたのである。

にも関わらず、2020年夏の将官人事で井筒が空幕長に昇ると、一部の読者さんから、以下のような優しい励ましの言葉を多く頂いてしまった。

 

・・・

もはや、「いや、あれは2019年12月の異動が前提なんです。」などという言い訳は、まず通用しないだろう。。

というより、戦いは結果が全て。

やむを得ないのでこの記事をリリースするに当たり、散髪屋に行き3mmの坊主頭にしてきた。

遅ればせながら井筒空将の空幕長ご着任をお祝いし、「人事デスノート記録」を順調に伸ばしたことを改めて、皆さんにご報告したいと思う。

(スキンヘッドはさすがに、仕事に支障があるので勘弁して下さい・・・)

 

よし、禊は済ませた。

本題である。

 

結論から言うと、次期統合幕僚長は井筒俊司(第30期)である。

それ以外に、絶対にありえない。

今度こそ、もし外したらスキンヘッドにしても良い。

というか、絶対にする。

以下、予想の根拠を説明していきたい。

 

まずは、統合幕僚長人事をめぐる基本からだ。

軍事組織の基本は言うまでもなく適材適所であり、最も優れた者が統合幕僚長という、国家の安全保障の実務にもっとも重い責任を担うポストに就くべきだ。

とは言いながらぶっちゃけ、統合に加え陸海空の4幕僚長人事には、政治的な思惑が必ずつきまとう。

統合幕僚長人事はその最たるもので、天地がひっくり返ろうと陸海空の3幕僚長からしか絶対に選ばれない。

民間企業のように、「10人ごぼう抜き」などは絶対にありえないし、もしそんなことをしたら本当にヤバいことになる。

つまり、下記の顔ぶれから選ばれることを基本に考える必要がある。

陸上幕僚長 湯浅悟郎(第28期) 2019年4月着任

海上幕僚長 山村浩(第28期) 2019年4月着任

航空幕僚長 井筒俊司(第30期) 2020年8月着任

 

次に、次の統合幕僚長人事はいつになるのか、という前提も先に置いておきたい。

現・統合幕僚長の山崎幸二(第27期)が現職に昇ったのは2019年4月1日であった。

人事の慣例から考えると、次の統幕長人事は2021年3月~2022年3月までの間に発令されると思って間違いない。

その根拠についてだが、以下の数字をご覧頂きたい。

 

統合幕僚会議議長
初代 林敬三(-)
2代 杉江一三(旧軍) 623日
3代 天野良英(旧軍) 563日
4代 牟田弘國(旧軍) 593日
5代 板谷隆一(旧軍) 729日
6代 衣笠駿雄(旧軍) 580日
7代 中村龍平(旧軍) 514日
8代 白川元春(旧軍) 623日
9代 鮫島博一(旧軍) 582日
10代 栗栖弘臣(旧軍) 280日
11代 高品武彦(旧軍) 368日
12代 竹田五郎(旧軍) 564日
13代 矢田次夫(旧軍) 757日
14代 村井澄夫(旧軍) 472日
15代 渡部敬太郎(旧軍) 584日
16代 森繁弘(旧軍) 672日
17代 石井政雄(一般大) 825日
18代 寺島泰三(一般大) 471日
19代 佐久間一(第1期) 730日
20代 西元徹也(第3期) 997日
21代 杉山蕃(第4期) 566日
22代 夏川和也(第6期) 533日
23代 藤縄祐爾(第8期) 726日
24代 竹河内捷次(第9期) 671日
25代 石川亨(第11期) 579日
26代 先崎一(第12期) 573日+129日

平均在任期間 612日(約1年8ヶ月)

 

統合幕僚長
初代 先崎一(第12期) 129日 ※統幕議長からの横滑り
2代 齋藤隆(第14期) 962日
3代 折木良一(第16期) 1042日
4代 岩崎茂(第19期) 986日
5代 河野克俊(第21期) 1629日
6代 山崎幸二(第27期)

平均在任期間 1155日(約3年2ヶ月)

※末尾の日数はそれぞれの在任期間
※先崎については、初代統幕長の在任期間を統合幕僚会議議長に参入し平均値を計算。
※初代統合幕僚会議議長の林については、時代背景などが特殊であり数字から除外

 

上記のように、統合幕僚監部の前身である統合幕僚会議の時代には、自衛隊の高級幹部の多くのポストがそうであるように、概ね2年前後で統合幕僚会議議長が交代していた。

それが統合幕僚監部の時代になって、統幕長の任期はやや長期化してきている。

とはいえ、この平均値を引っ張り上げているのはご覧頂いているように、ぶっちゃけ21期のラスボスである。

21期のラスボス以外に、3年以上統合幕僚長を務めた者はいない。

定年延長の閣議決定が3回もなされるなど、例外中の例外と考えてよいだろう。

 

つまり、統合幕僚長の時代になってやや在任期間が長期化していることを考慮しても、現任の山崎が3年務めることはまず無いという予想ができる。

となれば、在任から2年となる2021年3月から2021年12月までの間に、統合幕僚長が代わると考えて間違い無さそうだ。

具体的には、2021年3月(もしくは4月)、2021年7月(もしくは8月)、2021年12月(もしくは2022年1月)の、それぞれ将官の定期人事の異動で交代するというのが合理的な推測だ。

 

そして最後に、統幕長(統合幕僚会議議長)人事をめぐる慣例である。

統幕長人事は、ぶっちゃけ陸海空のローテーションの色彩が強い。

統合幕僚会議議長であった時代に、例外的に陸上幕僚長出身者が2代続いたことはあったが、もはや30年以上も前の話しである。

防衛大学校第1期である佐久間一(第1期)が統合幕僚会議議長に着任して以降で見ると、このポストのローテーションは、

海→陸→空→海→陸→空→海→陸→海→陸→空→海→陸

となっており、陸海空の幕僚長出身者が2代続くことはなかった。

そして、統合司令官のポストが新設されるような大きな組織変更が行われるまで、この慣例は間違いなく続くだろう。

その上で、この間の統幕長を陸海空の出身別でみると、

陸:5回

海:5回

空:3回

となっている。

つまり、陸→海→空のローテーションの中で、空だけが飛ばされることがあった形になっているわけだが、いずれにせよそれでも、陸→陸や海→海となることはなかった。

結論として、次の統合幕僚長が誰であれ、陸上幕僚長であることはありえないということになる。

海上幕僚長か航空幕僚長のどちらかになるだろう。

 

ここまでの情報を整理すると、では次期統合幕僚長は

海上幕僚長 山村浩(第28期) 2019年4月着任

航空幕僚長 井筒俊司(第30期) 2020年8月着任

のいずれかになるのか?ということになる。

 

そして、その両名のどちらになるのか、あるいはそれ以外の後任者になるのか?という可能性を検討する前に、陸自の幕僚長人事も併せて考えたい。

陸自の幕僚長は現在、湯浅悟郎(第28期)であり、2019年4月の着任だ。

つまり、その任期は2021年4月~2021年12月くらいまでである可能性が極めて高く、先に説明した理由から湯浅が統幕長に就く可能性はまずない。

そしてその後任は、すでに空自から30期組の幕僚長が選ばれることと併せ、現下の情勢を考えると30期組か、あるいは31期組から選ばれることになるだろう。

海自も同様の理由で、すでに海幕長人事は30期組から選ばれることを前提にした配置になっているように思われる。

つまり統幕長が誰になるにせよ、陸海空3幕僚長は今年中に、30期代の時代に入ることになるだろうということだ。

 

そう考えると・・・

30もしくは31期組の3幕僚長を揃えた上で、28期組の山村が重しとして、統合幕僚長に着任する可能性は十分にある。

というより、そう考えるのが自然な人事の流れだ。

しかしながら、先にご説明したようにここ30年の人事で、統幕長人事では空がいわば”冷遇”されていた形となっている。

さらに、ここで山村が統幕長に就けば、

陸:5回

海:6回

空:3回

となり、ますますその傾向が強まる。

21期の海のラスボスが長く”政権”の座にあったことから考えても、やや海の厚遇ぶりが目立つ結果になってしまうのではないだろうか。

 

そんなこともあり、管理人の予想は今回、第7代統合幕僚長は井筒俊司(第30期)であり、その着任時期は2021年の夏(7~8月)であると予想する。

またそれに合わせ、次期海幕長人事は2021年春(3~4月)であり、山村の後任は30期から選ばれること。

陸幕長人事は井筒と同じ2021年の夏(7~8月)であり、湯浅の後任は31期組から選ばれるだろうということで、今回の予想としたい。

答え合わせが楽しみである。

(いくらなんでも、全部外れることはないだろう)

ぜひ今回も、できれば優しく・・・勝手な予想を見守ってほしい・・・

 

なお、例によってアイキャッチ画像の美しい女性たちは、統幕長人事予想とは何の関係もない。

2019年入隊の第14普通科連隊の新隊員のみなさんが、能登島から和倉温泉までの35kmの徒歩行進訓練を行った際に、ゴール地点で家族会の激励を受けた際の一コマだ。

時代は変わり、今はこんな若く美しい女性たちが国防の最前線で汗と涙を流している。

このような写真を見て思うことは、

「私たち一般国民も、平和のために何ができるのか」

を真剣に考える必要があるということである。

言うまでもなく、自衛隊とは「戦争をすること」が存在意義ではない。

戦争の抑止力としてその力を研ぎ澄まし、「日本と自衛隊に戦いを挑んでも、何も得をしない」と、敵性勢力に知らしめることこそがその存在意義だ。

いわば抜かずの刀であり、そして抜かなくて済むよう、極限まで刀は研ぎ澄まされる必要がある。

矛盾するようだが、それが武力というものだ。

 

それは私たち一般国民も同様であり、軽率に武力行使を訴えるもの。

武力の行使を究極の手段であると理解していないもの。

そのようなものがもし、国会議員や政府の意思決定関係者に紛れ込むようであれば、与野党の議員に関わらず、厳しい目でその適性を判断する必要があるだろう。

普段、余り安全保障関係の視点から投票行動を決めることはないかも知れないが、今年は衆議院議員選挙の年だ。

ぜひ、安全保障を任せることができる代議士は誰なのか。

言い換えれば、私たちの大事な自衛隊と自衛官の命を任せることができる代議士は誰なのか。

今回のアイキャッチ画像をご覧頂きながら、そんなことにも思いを馳せて頂ければと思う。

(了)

 

※文中、自衛官および関係者各位の敬称略。

(画像提供:自衛隊石川地方協力本部公式ツイッター

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6件のコメント

桃野様

本年もよろしくお願いいたします。
ここをご覧の皆様も含め、コロナに負けず頑張って行きましょう。
さて、いつも通り斜め読みさせて頂きました(笑)
まず一旦は、貴兄が頭を丸めた事に敬意を表します。
まあ『坊主頭』≒『スキンヘッド』なのですが今回は勘弁しましょう。
次回はきっとよろしくお願いいたします。

自衛官が時間をきちんと守るのはそれが将来『命に係わる事がある』からで、入隊時から厳しく躾けられるのです。
それと同時に、ありとあらゆる『誤差』が命令下達の障害に成ります。
中隊長が小隊長に『スキンヘッドのいい男が居るから探してこい』と命令すれば、頭がツルツルで後光がさしている様な人を探すでしょう。現時点の桃野氏の所には間違ってもたどり着けないでしょう。ですからその誤差はご法度なのです。
自衛官経験の無い貴兄だから皆さん黙って居ますが、現役自衛官からの尊敬を今後集めたいならばその『誤差』を無くすべく本年以降は己を律して頂きたいと思います。
大の大人が顔出しで嘘は言わないと思いますが、今からとても心配しております。
※最初から『頭を丸める』『坊主頭にする』って言っとけば良いのに(笑)

まあ冗談はさておき、昨年辺りから1佐の定年も延び始めました。
という事は中ほどに弛みが出ない様に、どこかで歩調を合わせるべくトップの年齢も平均的に1歳くらい上げざるを得ないのかな?とは思います。
その辺りを鑑み、大風呂敷を広げずに謙虚に頑張って下さい。
今年もよろしくお願いします。
※誤解無き様に申し伝えますと、私は貴兄の味方です(笑)

ひえぇ・・・鬼の江村さんにまた見つかってしまった
><;

そうですよね。。
ぶっちゃけ、山村海幕長の可能性、かなり高いと思ってるんです(泣)
井筒空幕長、山村海幕長の後かなあ。
うーん、また頭が涼しくなってきた・・・。

大変ご無沙汰をしておりました。
12月の人事で私がかつて所属していた部隊の長が代わり一段落した感じです。
次期統合幕僚長は井筒航空幕僚長なんでしょうね。
陸上幕僚長は全く読めませんねえ、私の予想は前田北部方面総監ですかね、根拠は別にないです。

昔、施設科さま
お久しぶりです、コメントありがとうございました!
陸は難しいですねぇ。
おそらく31期だと思うのですが、前田北方総監か、竹本西方総監か・・・。
予想はあるのですが、私、どちらも大好きなんで「こちら!」とかけないんです
><;

そろそろですかねえ。楽しみですね・・・!

久しぶりに投稿させて頂きます。
次期統幕長予想に関して、管理人様の在任期間までお調べになられてその根拠とされていることに感服いたしました。さすがです。
さて、次期統幕長ですが、以前にも投稿させて頂いたとおり余程のことがない限り井筒空将で決まりという点については管理人様と同じです。
また、同じ視点でもう一つ二つ最もらしい根拠を付け加えさせていただけるならば、残念ながら今般の海幕長のコロナ感染で山村海幕長の目が完全に無くなったと思えることです。海幕長と海幕副長が同時に感染したことは組織管理能力を問われる案件であり、厳しい立場に追い込まれたと言わざるを得ません。
もう一つ。これは井筒空将のみならずトップになられる方皆さんに共通することかもしれませんが、人事に影響を及ぼしそうな事案があったにもかかわらず、いつの間にか出世コースに戻っていることです。井筒空将の場合は第6航空団司令の際、航空機装備品の不時落下という管理者としての重大な責任を問われかねない大きな事案があったと記憶していますが、今は空幕長です。つまり、まさに組織になくてはならない人材として認められている証です。
そんなこんなで、今回は私も管理人様のご見解と全く同じ認識です。
なお、私の予想は管理人様以上にあてにならないことも以前と何ら変わっておりません。

かっちゃんさま
お久しぶりです!
コメント頂きましてありがとうございました。

海幕は・・・やっちゃいましたねえ。
あれがなければ、もしかしたら次も海か?という可能性を強く感じていたのですが。

井筒空幕長、なんていうかトップの風格がありますよね。
統幕長らしいお顔とでもいいましょうか。
いずれにせよ、おそらく今年中に動くでしょうね!

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